幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

『シェーンベルク: 月に憑かれたピエロ』  ピエール・ブレーズ/イヴォンヌ・ミントン

シェーンベルク月に憑かれたピエロ』 
ピエール・ブレーズ/イヴォンヌ・ミントン   


LP: 株式会社CBSソニー 
25AC 684 (1978年) 
¥2,500 

 

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帯文: 

「この演奏には、仲間同志の親しい会話のような音楽による喜びが溢れている。――船山隆氏」


シェーンベルク 
Shönberg 


月に憑かれたピエロ」作品21 
Pierrot Lunaire 
メロドラマ 
詩: アルベール・ジロー 
ドイツ語訳: オットー・ハルトレーベン 


Side A 

〔第1部〕 Part I 11:48 
1.月に酔い Mondestrunken 
2.コロンビーナ Columbine 
3.伊達男(ダンディ) Der Dandy 
4.蒼ざめた洗たく女 Eine blasse Wascherin 
5.ショパンのワルツ Valse de Chopin 
6.聖母(マドンナ) Madonna 
7.病める月 Der kranke Mond 

〔第2部〕 Part II 10:45 
8.夜 Nacht 
9.ピエロへの祈り Gebet an Pierrot 
10.盗み Raub 
11.赤いみさ Tore Messe 
12.絞首台の歌 Galgenlied 
13.打ち首 Enthauptung 
14.十字架 Die Kreuze 


Side B 

〔第3部〕 Part III 11:05 
15.郷愁(ノスタルジア) Heimweh 
16.悪趣味 Gemeinheit 
17.パロディー Parodie 
18.月のしみ Der Mondfleck 
19.セレナード Serenade 
20.帰郷 Heimfahrt 
21.おお なつかしい香りよ O Alter Duft 


イヴォンヌ・ミントン: シュプレッヒ シュティンメ 
Yvonne Minton, Sprechstimme 
ピンカス・ズーカーマン: ヴァイオリン&ヴィオラ 
Pinchas Zukerman, Violin & Viola 
リン・ハーレル: チェロ 
Lyn Harrell, Cello 
ミッシェル・ドボ(デボスト): フルート&ピッコロ 
Michel Debost, Flute & Piccolo 
アントニー・ペイ: クラリネット&バス・クラリネット 
Antony Pay, Clarinet & Bass Clarinet 
ダニエル・バレンボイム: ピアノ 
Daniel Barenboim, Piano 
ピエール・ブレーズ: 指揮 
Pierre Boulez, Conductor 

1977年6月20~21日 パリのリバン教会にて録音 
プロデューサー: ロイ・エマーソン 
エンジニア: ロバート・グーチ、マイク・ロス=トレヴァー 
Front cover art: Le Soir du Carnaval (Rousseau) 


◆本LP歌詞対訳(柴田南雄)より◆ 

「DER DANDY 

Mit einem phantstischen Lichtstrahl 
Erleuchtet der Mond die krystallnen Flacons 
Auf dem Schwarzen, hochheiligen Waschtisch 
Des schweigenden Dandys von bergamo. 

In tönender, bronzener Schale 
Lachat hell die Fontäne, metallischen Klangs. 
Mit einem phantastischen Lichtstrahl 
Erleuchtet der Mond die krystallnen Flacons. 

Pierrot mit dem wächsernen Antlitz 
Steht sinnend und denkt: wie er heute sich schminkt? 
Fort schiebt er das Rot und des Orients Grün 
Und bemalt sein Gesicht in erhabenem Stil 
Mit einem phantastischen Mondstrahl. 

「伊達男(ダンディ) 

月は 幻想にみちた光線で 
ベルガモ生まれの物言わぬ伊達男の 
黒い聖なる洗面台の上の 
水晶のびんを照らし出す。

水流は音を立てる青銅の受け皿の中に 
金属的な響きを立てて明るく笑う。
月は幻想にみちた光線で 
水晶のびんを照らし出す。

百面相のピエロは今日のメーキャップを 
どうしようかと思案しながら立っている。
ルージュやオリエンタル・グリーンを押しやって 
幻想にみちた月の光でその顔を 
彼はおごそかなつくりに化粧する。」

「DER KRANKE MOND 

Du nächtig todeskranker Mond 
Dort auf des Himmels schwarzem Pfühl, 
Dein Blick, so fiebernd übergross, 
Bannt mich wie fremde Melodie. 

An unstillbarem Liebesleid 
Stirbst du, an Sehnsucht, tief erstickt, 
Du nächtig todeskranker Mond 
Dort auf des Himmels schwarzem Pfühl. 

Den Liebsten, der im Sinnenrausch 
Gedankenlos zur Liebsten geht, 
Belustigt deiner Strahlen Spiel - 
Dein blieches, qualgebornes Blut, 
Du nächtig todeskranker Mond.」

「病める月 

お前 天の黒い枕の上で 
死の病にとりつかれた夜の月よ 
熱にうかされたように巨大なお前のまなざしは 
耳なれぬ旋律のように私をとらえる。

静まることのない恋の悩みに 
あこがれにうちひしがれてお前は死ぬ 
お前 天の黒い枕の上で 
死の病にとりつかれた夜の月よ。

お前の光の戯れは 
感情に酔い われを忘れて恋人へと 
したい寄る恋人に幸を与える―― 
苦痛から生まれたお前のあお白い血潮 
死の病にとりつかれた夜の月よ。」

「NACHT 

Finstre, schwarze Riesenfalter 
Töteten der Sonne Glanz. 
Ein geschlossness Zauberbuch, 
Ruht der Horizont - verschwiegen. 

Aud dem Qualm verlorner Tiefen 
Steigt ein DUft, Erinnrung mordend! 
Finstre, schwarze Riesenfalter 
Töteten der Sonne Glanz. 

Und vom Himmel erdenwärts
Senken sich mit schweren Schwingen 
Unsichtbar die Ungetüme 
Auf die Menschenherzen nieder... 
Finstre, schwarze Riesenfalter.」

「夜 

不吉な黒い化物のような蝶たちが 
太陽の輝きを殺したのだ。
閉ざされた魔法の書が 
地平線に横たわる――黙して。

失われた深淵の濛気の中から 
想い出を窒息させながら霧が立ちのぼる! 
不吉な黒い化物のような蝶たちが 
太陽の輝きを殺したのだ。

そして天空から地上へと
重々しく羽搏いて 
見えざる怪物は舞いおりる 
人々の心の上へと…… 
不吉な黒い化物のような蝶たちが。」

「HEIMWEH 

Lieblich klagend - ein krisstallnes Seufzen 
Aus Italiens alter Pantomime, 
Klingts herüber: wie Pierrot so hölzern, 
So modern sentimental geworden. 

Und es tönt durch seines Herzens Wüste, 
Tönt gedämpft furch alle Sinne wieder, 
Lieblich klagend - ein krisstallnes Seufzen 
Aus Italiens alter Pantomime 

Da vergisst Pierrot die Trauermienen! 
Durch den bleichen Feuerschein des Mondes, 
Durch des Lichtmeers Fluten - schweift die Sehnsucht 
Kühn hinauf, empor zum Heimathimmel, 
Lieblich klagend - ein krystallnes Seufzen!」

「郷愁(ノスタルジア) 

愛すべき彼の嘆き――水晶のため息か 
イタリアの昔のパントマイムから 
時を超えて響いてくる:何とピエロもぎこちなく 
近代的にセンチメンタルになったことか。

そして それは彼の心の荒野から 
彼のすべての感覚を通して柔かく響く。
愛すべき彼の嘆き――水晶のため息が 
イタリアの昔のパントマイムから。

するとピエロは悲しげな表情を忘れ去る! 
月の蒼白い火の輝きをつきぬけ 
光の海の潮を通りぬけ――憧れは 
故郷の空たかく奔放に翔けていく 
愛すべき彼の嘆き――水晶のため息が。」

「HEIMFAHRT 

Der Mondstrahl ist das Ruder, 
Seerose dient als Boot: 
Drauf fährt Pierrot den Süden 
Mit gutem Reisewind. 

Der Strom summt tiefe Skalen 
Und wiegt den leichten Kahn. 
Der Mondstrahl ist das Ruder, 
Seerose dient als Boot. 

Nach Bergamo, zur Heimat 
Kehrt nun Pierrot zurück, 
Schwach dämmert schon im Osten 
Der grüne Horizont. 
- Der Mondstrahl ist das Ruder. 」

「帰郷 

月の光を舵として 
水蓮の葉を舟として。
折よく追風にのるピエロ 
南をさしてこぎくだる。

流れは 低くつぶやいて 
小舟をやさしく揺らす。
月の光を舵として 
水蓮の葉を舟として。

さあ ピエロはベルガモに 
生まれ故郷に帰るのだ。
東の方 緑と地平線は 
もうほのぼのと明けそめる。
――月の光を舵として。」


◆本LPについて◆ 

厚紙シングルジャケット。ジャケ裏に船山隆による解説「IRCAMの《ピエロ・リュネール》」、インサートに歌詞対訳(柴田南雄)。

★★★★★ 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Webern Conducts Berg: Violin Concerto』  Louis Krasner / BBC Symphony Orchestra

『Webern Conducts Berg: Violin Concerto』 
Louis Krasner / BBC Symphony Orchestra 


CD: Continuum Records 
SBT 1004 (1991) 
Printed in the Federal Republic of Germany 

 

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WEBERN conducts BERG: VIOLIN CONCERTO 


Concerto for Violin and Orchestra (1935) [29.45] 
1. I Andante - Allegretto [13.19] 
2. II Allegro - Adagio [16.24] 

Louis Krasner, violin 
BBC Symphony Orchestra, conducted by Anton Webern 
Recorded 1 May 1936. 


Lyric Suite for string quartet (1925-1926) [27.32] 
3. I Allegretto giovale [2.55] 
4. II Andante amoroso [5.01] 
5. III Allegro misterioso - Trio estatico [3.36] 
6. IV Adagio appassionato [6.06] 
7. V Presto delirando - Tenebroso [3.49] 
8. VI Largo desolato [5.52] 

Galimir String Quartet 
(Felix Galimir and Adrienne Galimir / violins, Renée Galimir / viola, marguerite Galimir / cello) 
Recorded 1936. 


Total playing time 57.27 


A Continuum digital recording, reprocessed from analogue originals. 
Realization of the Violin Concerto from Professor Krasner's acetate disc recordings by Richard C Burns, Packburn Electronics Inc., Syracuse, NY, USA. 
Digital mastertape by Packburn Electronics Inc., NY, USA. 
Booklet designed and edited by Lewis Foreman. 
Photograph of Louis Krasner from Professor Krasner's personal collection. 
Production director for Continuum, Murray Khouri 


◆本CDについて◆ 

アルバン・ベルク「ヴァイオリン協奏曲」(ルイス・クラスナー/BBC交響楽団)&「抒情組曲」(ガリミール弦楽四重奏団)、共に1936年の歴史的録音です。

ブックレット(全32頁)にトラックリスト&クレジット、「Alban Berg」「Violin Concerto」「Louis Krasner」「Lyric Suite for string quartet」「Galimar String Quartet」(無記名)、「About Webern as conductor」(Louis Krasner)、「Transcribing the recordings」(Richard C. Burns)、「Webern conducts for the BBC 1929-1936」(Lewis Foreman)、「Webern als Dirigent für die BBC.」(Lewis Foreman/übersetzung Julia Chandler)、写真図版(モノクロ)4点。

ヴァイオリニストのルイス・クラスナーがベルクに依頼した「ヴァイオリン協奏曲」が初演されたのはベルク逝去後の1936年4月19日、バルセロナでのISCM(国際現代音楽協会)音楽祭でのことでしたが、指揮者に予定されていたウェーベルンは言葉の問題などもあってリハーサルが上手くいかず、本番前日に仕事を放棄して姿を消してしまい、急遽代役としてヘルマン・シェルヘンが指揮を担当することになりました。
実際にウェーベルンが「ヴァイオリン協奏曲《ある天使の思い出に》」を指揮したのは同年5月1日ロンドンでのことで、そのときの録音をクラスナーが保管していた78回転アセテート盤から最新技術を使ってトランスファーしたものが本CD前半に収録されているBBC交響楽団との演奏です。
CD後半には1936年に録音・リリースされたガリミール弦楽四重奏団による「抒情組曲弦楽四重奏版が収録されています。
ブックレットの記事も当事者クラスナーの回想(雑誌掲載文の再録)や詳細な解説など充実しています。

★★★★★ 


Berg: Violin Concerto

youtu.be

 


 

 

 

 

 

 

 

 

『シェーンベルク: ワルソーの生き残り/オーケストラのための変奏曲/オーケストラのための5つの小品/映画の一場面への伴奏音楽』  ピエール・ブレーズ指揮/BBC交響楽団/語り手: ギュンター・ライヒ

シェーンベルク: ワルソーの生き残り/オーケストラのための変奏曲/オーケストラのための5つの小品/映画の一場面への伴奏音楽』 
ピエール・ブレーズ指揮/BBC交響楽団/語り手: ギュンター・ライヒ 


LP: 株式会社CBSソニー 
25AC 434 (1978年) 
¥2,500 

 

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帯文: 

シェーンベルクとブレーズ、
二人の間に交わる感情や理知の動きが創造するおそろしいまでのドラマ―鍵谷幸信
「昭和53年度文化庁芸術祭参加」


シェーンベルク 
Arnold Schoenberg 

SIDE A 
1.ワルソーの生き残り 作品46※ 7:14 
A Survivoir From Warsaw, Op. 46 
 語り手・男声合唱・オーケストラのための
 テキスト=アーノルト・シェーンベルク
2.管弦楽のための変奏曲 作品31 19:30 
Variations For Orchestra, Op. 31 

SIDE B 
1.管弦楽のための5つの小品 作品16 
Five Pieces For Orchestra, Op. 16 
 Ⅰ 1:59 
 Ⅱ 4:40 
 Ⅲ 2:48 
 Ⅳ 2:01 
 Ⅴ 3:28 
2.映画の一場面への伴奏音楽 作品34 8:22 
Accompaniment To A Cinematographic Scene, Op. 34 


ピエール・ブレーズ指揮 
Pierre Boulez 
BBC交響楽団・合唱団 
BBC Symphony Orchestra 
語り手: ギュンター・ライヒ※ 
Günter Reich 


プロデューサー: ポール・マイヤース 
エンジニア: ロバート・グーチ、マイク・ロス=トレヴァー 
録音データ: 1976年10月録音


◆本LP解説(武田明倫)より◆ 

「《ワルソーの生き残り》作品46」
「1947年8月、クーセヴィツキー財団の依嘱によって作曲された作品である。シェーンベルクナチス政権が樹立された1933年、ドイツを離れるとともに祖先の宗教であるユダヤ教に改宗し、自らの民族的・政治的立場を明確にした。1942年には皇帝に即位したナポレオンを罵倒したバイロンの同名の詩による《ナポレオンへのオード》(作品41)を作曲しているが(もちろん、ここではヒトラーをナポレオンに見立てている)、この《ワルソーの生き残り》は前者と対をなす、いわゆる〈アンガージュマン〉(政治参加)の作品である。彼はナチズムの嵐の吹き荒れるワルソーから奇蹟的に脱出してきたユダヤ人の話にもとづいて、自らテクストを書いた。」

「《管弦楽のための変奏曲》作品31」
シェーンベルクがその〈12音技法〉に到達したのは、弟子のルーファーの証言によると(現在これ以外の証言はない)、1921年の夏のことだった。」
「1926年から28年にかけて作曲された《管弦楽のための変奏曲》は、この技法をオーケストラ曲に適用した最初の作品であり、同時に彼のオーケストラ曲の頂点をきずく名作ともなった作品である。シェーンベルクはつねづね自分がいかにドイツ音楽の伝統に忠実な作曲家であるか、ということを述べているが、彼はこの最初のオーケストラを用いた12音技法による作品を作曲するにあたっても、〈変奏曲〉という、きわめて伝統的・保守的な形式を選んでいる。」

「《管弦楽のための5つの小品》作品16」 
シェーンベルクが無調という未知の世界に突入したのは1908年、《第2弦楽四重奏曲》(作品10)の第4楽章においてであったが、この作品はその翌年、1909年に作曲されている。」
「この作品は1912年の最初の出版の際には、各曲に標題は与えられていなかったが、出版社の要求によって1922年版から、第1曲から順に、《予感》、《過去》、《色彩》、《急転回》、《オブリガート・レシタティーヴ》という標題が付けられた。」

「《映画の一場面への伴奏音楽》作品34」 
「1930年、12音技法によって作曲されたこの作品は、無声映画のためのものと思われるが具体的な映画の存在は知られていないし、また実際に映画の伴奏音楽として演奏されたこともない。たぶん映画そのものはシェーンベルクのイメージとしてのみ存在したと考えるべきだろう。続けて演奏される音楽は3つの部分から成り、それぞれ《威嚇する危険》、《恐怖》、《破局》という標題が付されている。」


◆本LPについて◆ 

厚紙シングルジャケット、インサートにトラックリスト&クレジット、武田明倫による解説、「ワルソーの生き残り」テキスト対訳(柴田南雄)。

★★★★☆ 


Accompaniment to a Film-Scene 
BBC Symphony Orchestra, Pierre Boulez 
Broadcast: 4 August 1974 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Neue Wiener Schule: Streichquartette』  LaSalle Quartet 

『Neue Wiener Schule: Streichquartette』 
LaSalle Quartet 


CD: Deutsche Grammophon/Polydor International GmbH, Hamburg 
419 994-2 [G|CM 4] (1987) [4CD] 
Printed in West Germany/Made in West Germany 

 

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スリーブケース表。

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ブックレット表。

 


Compact Disc 1 [72:41] 

Arnold Schoenberg (1874-1951) 

I. Streichquartett d-moll op. 7 (1905) 
String Quartet no. 1 in D minor, op.7 
1. 1. Nicht zu rasch 12:02 
2. 2. Kräftig 11:48 
3. 3. Mäßig 11:53 
4. 4. Mäßig - heiter 7:26 

II. Streichquartett fis-moll op. 10 (1907/08) 
String Quartet no. 2 in F sharp minor, op. 10 
Text (3. & 4. Satz/movements 3 & 4): Stefan George 
5. 1. Mäßig (Moderato) 5:55 
6. 2. Sehr rasch 6:43 
7. 3. Litanei. Langsam 5:40 
8. 4. Entrückung. Sehr langsam 10:56 


Compact Disc 2 [62:41] 

Arnold Schoenberg 

III. Streichquartett op. 30 (1927) 
String Quartet no. 3, op. 30 
1. 1. Moderato 8:57 
2. 2. Adagio 8:17 
3. 3. Intermezzo. Allegro moderato 6:52 
4. 4. Rondo. Molto moderato 6:14 

IV. streichquartett op. 37 (1936) 
String Quartet no. 4, op. 37 
5. 1. Allegro molto; Energico 9:06 
6. 2. Comodo 7:10 
7. 3. Largo 7:31 
8. 4. Allegro 8:03 


Compact Disc 3 [57:00] 

Arnold Schoenberg 

Streichquartett D-dur (1897) 
 String Quartet in D major 
1. 1. Allegro molto 6:20 
2. 2. Intermezzo. Andantino grzioso 3:42 
3. 3. Andante con moto 6:52 
4. 4. Allegro 4:41 

Anton Webern (1883-1945) 

Fünf Sätze für Streichquartett op.5 (1909)
Five Movements for String Quartet op.5 
5. 1. Heftig bewegt 2:23 
6. 2. Sehr langsam 2:19 
7. 3. Sehr bewegt 0:41 
8. 4. Sehr langsam 1:37 
9. 5. In zarter Bewegung 3:23 

Streichquartett (1905) 
String Quartet 
10. Düster und schwer - Mit großem schwung - Sehr schnell und stark - Langsam - Sehr langsam - Schnell - Sehr ausdrucksvoll und sehr lebhaft - Mit grosster Warme - Mit größter macht - Sehr breit - Mit innigstem und ganz zartem Ausdruck - Zart bewegt - Sehr langsam 12:10 

Sechs Bagatellen für Streichquartett op. 9 (1911/13) 
Six Bagatelles for String Quartet op. 9 
11. I. Mäßig 0:35 
12. II. Leicht bewegt 0:23 
13. III. Ziemlich fließend 0:22 
14. IV. Sehr langsam 0:45 
15. V. Äußerst langsam 1:12 
16. VI. Fließend 0:34 

Streichquartett op. 28 (1937/38) 
String Quartet op. 28 
17. 1. Mäßig 3:56 
18. 2. Gemächlich 1:46 
19. 3. Sehr fließend 2:18 


Compact Disc 4 [45:48] 

Alban Berg (1885-1935) 

Lyrische Suite für Streichquartett (1926) 
Lyric Suite for String Quartet 
1. I. Allegretto gioviale 2:55 
2. II. Andante amoroso 5:35 
3. III. Allegro misterioso - Trio estatico 3:17 
4. IV. Adagio appassionato 4:59 
5. V. Presto delirando - Tenebroso 4:27 
6. VI. Largo desolato 5:27 

Streichquartett op. 3 (1909/10) 
String Quartet op. 3 
7. 1. Langsam 8:57 
8. 2. Mäßige Viertel 9:37 


LaSalle Quartet 
Walter Levin, 1. Violine 
Henry Meyer, 2. Violine 
Peter Kamnitzer, Viola/alto 
Jack Kirstein, Violoncello 

Margaret Price, Soprano/soprano (Schoenberg: op. 10) 


Recordings: München, Plenarsaal der Akademie der Wissenschaften, 3/1968 (Schoenberg: op. 7, Berg: op. 3, Webern: op. 9, Streichquartett), 12/1968 (Berg: Lyrische Suite, Webern: op. 28), 3/1969 (Webern: op. 5), 7/1969 (Schoenberg: opp. 10, 37), 3/1970 (Schoenberg: op. 30, Streichquartett D-dur) 
Production: Karl Faust 
Recording Supervision: Rainer Brock; Dr. Manfred Richter (Schoenberg: op. 30, Streichquartett D-dur, Webern: op. 5) 
Balance Engineer: Klaus Scheibe; Klaus Scheibe/Gernot Westhäuser (Berg: Lyrische Suite) 
Booklet Cover Photo: Reinhart Wolf, Hamburg 


◆本CDについて◆ 

ラ・サール弦楽四重奏団による新ウィーン楽派シェーンベルクウェーベルン/ベルク)弦楽四重奏曲全集。

三方背スリーブケースにCD四枚を収めたジュエルケース(24mm厚)と同サイズのブックレットが入っています。ブックレット(全344頁)にトラックリスト&クレジット、「Die Streichquartette: Eine Dokumentation/The String Quartets: A Documentary Study」(Ursula v. Rauchhaupt 編)、写真図版(モノクロ)3点。

1971年にLP五枚組ボックスセットとしてリリースされたもののCD化です。
ブックレット(1987年改訂)には研究資料として三人の作曲家が自作の弦楽四重奏曲について残した解説やコメントが集成されています(譜例・図版も掲載されています)。原文はドイツ語と英語で書かれていて、ドイツ語のものには英訳が付されています。音楽的なことだけでなく成立事情や経済的なことについても触れられています。

★★★★★ 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『シェーンベルク: 弦楽四重奏曲第二番/ウェーベルン: 六つのバガテル/ベルク: 弦楽四重奏曲』  ゲヴァントハウス弦楽四重奏団

シェーンベルク弦楽四重奏曲第二番/ウェーベルン: 六つのバガテル/ベルク: 弦楽四重奏曲』 
ゲヴァントハウス弦楽四重奏団 


CD: ドイツシャルプラッテンレコード 
発売元: 株式会社 徳間ジャパン 
販売元: 株式会社 徳間コミュニケーションズ  
32TC-154 (1987年) 
¥3,200 
Printed in Japan 

 

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1 シェーンベルク 
Arnold Schönberg 
弦楽四重奏曲 第二番 嬰ヘ短調 作品10 
弦楽四重奏とソプラノのための 
Streichquartett Nr.2 fis-moll op.10 
für Zwei Violinen, Viola, Violoncello und eine Sopranstimme 
1.1 モデラート 6:12
 1 Mässig 
2.2 スケルツォ 6:45 
 2 Sehr rasch 
3.3 レント 4:44 
 3 Litanei, Langsam 
4.4 ピウ・レント 
 4 Entrückung, Sehr langsam 


2 ウェーベルン 
Anton Webern 
弦楽四重奏のための6つのバガテル 作品9 
Sechs Bagatellen für Streichquartett op.9 
5.1 中庸の速さで― 2 軽やかな動きで― 3 かなり流麗に― 4 非常にゆるやかに― 5 極度にゆるやかに― 6 流麗に 4:19 
 1 Mässig - 2 Leicht bewegt - 3 Ziemlich fliessend - 4 Sehr langsam - 5 Ausserst langsam - 6 Fliessend 


3 ベルク 
弦楽四重奏曲 作品3 
6.1 ゆっくりと 9:12 
 1 Langsam 
7.2 中庸の速さで 
 2 Mässige Viertel 


ゲヴァントハウス弦楽四重奏団 
Gewandhaus-Quartett 
カール・ズスケ: 第1ヴァイオリン 
Karl Suske; Violine I 
ジョルジョ・クレーナー: 第2ヴァイオリン 
Giorgio Kröhner; Violine II 
ディートマル・ハルマン: ヴィオラ 
DietmerHallman; Viola 
ユルンヤーコプ・ティム: チェロ 
Jürnjakob Timm; Violoncello 

シィビレ・ズスケ: ソプラノ(1-3,4) 
Sibylle Suske; Sopran zu 1 


Im 1-3 und 1-4: "Litanei" und "Entrückung" Gedichte von Stefan George 
19851, 1986-9 ライプツィヒ パウル・ゲルハルト教会: 録音 
Aufnahme: 1985-Jan. und 1986-Sept. Paul-Gerhardt-Kirche, Leipzig 
Musikregie: Heinz Wegener 
Tonregie: Michael Glaser, heinrich Eras 
Technik: Michael Richter, hans-Jürgen Seiferth 
Schnittmeister: Martina Schön 


◆本CD解説(渡辺三七男)より◆ 

弦楽四重奏曲第2番 嬰ヘ短調 作品10 (シェーンベルク) 
 シェーンベルクは、初期の習作も合せて、5曲の弦楽四重奏曲を作曲している。マーラーを想わせる後期ロマン派風の第1番と、12音技法による第3番との間に位置するこの第2番は、シェーンベルクが無調の世界に一歩足を踏み入れた過渡期の作品だが、その第3、第4楽章にドイツの詩人シュテファン・ゲオルゲの詩をソプラノが加わって歌うという特異な形式で知られている。この詩の内容は、多くの研究家が言及しているように、シェーンベルクの作曲技法と密接な関係があると見ることが出来よう。具体的に指摘してみると、第3楽章の「連禱」の“旅路は長かった。手足は疲れ果てている”というテクストには、調性構造の中で作曲活動を続けてきたシェーンベルクが調性音楽への危機に直面している姿が、第4楽章「恍惚」の“私はほかの惑星からの空気を感じる”という部分には、無調という新しい作曲技法を見い出したシェーンベルクの心境がそれぞれ象徴されていると見ることが出来よう。」

弦楽四重奏のための6つのバガテル 作品9 (アントン・ウェーベルン) 
 「弦楽四重奏のための5つの楽章作品5」で弦楽器の持つ表現の可能性を徹底して追求したウェーベルンが、さらに集約的で密度の高い音空間を極限にまで広げてみようと試みたこの6つのバガテルは、シェーンベルクが「長篇小説をたったひとつの身振りで表現している」と評した、全体で十分半の長さしかない極小形式の典型的な傑作である。」

弦楽四重奏曲 作品3 (アルバン・ベルク
 1910年に作曲され翌年初演されたベルク初期の力作で、その充実した内容とユニークな独創性は、師シェーンベルクからも絶讃を受けている。機能和声を完全に放棄した無調音楽で、弱音器用法やスル・ポンティチェロ奏法を始めとする多彩な楽器法が、ベルク独自のファンタスティックな楽想と見事な調和を保っている。」


シュテファン・ゲオルゲの詩「恍惚」(渡辺三七男訳)より◆ 

「私はほかの惑星からの空気を感じる。
今しがた親しげに私に向けられたばかりの顔たちが
暗闇をとおして蒼ざめてゆく。」

「やがて私は陽光に満ちた明るい広野で、
最も遠い山の渓谷を囲んで、
かぐわしい霧が立ちのぼるさまを眺める。

大地は凝乳のように白く、柔らかくふるえ、
私はめくるめく山峡を登り越える、
私はあたかも最後の雲を越えて、

水晶のようにかがやく海を泳いでいるように感じる―― 
私は神聖な炎のひとつの火花にすぎない、
私は神聖な声のこだまにすぎない。」


◆本CDについて◆ 

ブックレット(全12頁)に渡辺三七男による解説、シュテファン・ゲオルゲによる詩「Litanei/連禱」「Entrueckung/恍惚」対訳(渡辺三七男 訳)、「ドイツシャルプラッテンのコンパクト・ディスク」(CDリスト)、トラックリスト&クレジット。

日本語タイトルは帯背には「ゲヴァントハウス弦楽四重奏団シェーンベルクウェーベルン/ベルク」、インレイカード背には「新ウィーン楽派の音楽|ゲヴァントハウス弦楽四重奏団」とあります。

★★★★★ 

 

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『Schönberg: First String Quartet Op.7』  Schönberg Quartet 

『Schönberg: First String Quartet Op.7』 
Schönberg Quartet 


CD: Koch-Records GmbH, Schwann 
CD 310 033 H1 (1988) 
Made in Austria 

Improted by WAVE 
ANN514 

 

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Arnold Schönberg (1874-1951) 
アーノルト・シェーンベルク

Erstes Streichquartett d-moll op. 7 
First String Quartet in D minor Op. 7 
Première Quatuor à cordes en ré mineur op. 7 
弦楽四重奏曲第1番ニ短調作品7

1. Nicht zu rasch  12:20 
 2 - 3 - 4 A - 5 B - 6 C - 7 D 
8. Kräftig (nicht zu rasch)  11:43 
 9 F - 10 G - 11 H - 12 I - 13 
14. Mäßig; langsame Viertel  12:41 
 15 - 16 L - 17 
18. Mäßig, heiter  8:29 
 19 N - 20 O 

(Hinweis zun Track-Index: Mit der Hilfe der Tracks 1 - 20 lassen sich die im Text aufgezeigten Strukturen des Werkes nachvollziehen. Die Buchstaben bei den Ziffern entsprechen denen in der Partitur. 

Tracks 1 - 20 will help to trace the structures of the quartet explained in the booklet.) 

Schonberg Quartett 
Janneke van der Meer, Violine/violin 
Wim de Jong, Violine/violin 
Henk Guittart, Viola/alto 
Hans Woudenberg, Violincello 

A Harlekijen Holland Production 
Producer: Adriaan Verstijnen 
Aufnahme/Recording: Oude Lutherse Kerk, Haarlem, 1985 
Aufnahmeleitung/Rec. Supervisor: Richte van der Meer, Bob Zimmerman, Adriaan Verstijnen 
Gestaltung/Cover Design: Peter J. Kahrl 


◆本CD日本語ライナーより◆ 

「作品構造の厳密さと和声の複雑さがわざわいし、シェーンベルクの支持者とみずから公言していたマーラーでさえ、この作品のスコアを追いきれないと断言した。」
「言うまでもなく、この作品7は聴き手に極度の集中力を要求する。(中略)ことに集中力が必要なのは、45分になんなんとする予期せぬ長い演奏時間のためであり、それも楽章がわかれず単一楽章でひとつのながれが続いていくからである。」
「概してみると、この曲では主題の全体的な構成と厳格な対位法を求める努力がなされている反面、調性の統一は次第に失われつつある。作品はいまだ調性に基づきながらも、調性に支配されない世界をたえず志向している。この方向性にはっきりと見いだされるのは不協和音をかもしだす半音階的技法であり、全音音階の構造である。」
(エルマー・シェーンベルガーの解説より/宮澤淳一 訳)

シェーンベルク弦楽四重奏団は、1984年に結成されたオランダの団体。その名の示すごとくシェーンベルク、ベルク、ヴェーベルン、つまり「新ヴィーン楽派」の音楽を最重要レパートリーとしている。(中略)この弦楽四重奏団の母体は、1974年にデン・ハーグ音楽院の卒業生たちによって組織されたシェーンベルク・アンサンブルで、こちらの方も新ヴィーン楽派のスペシャリストとして著名な存在である。」


◆本CDについて◆ 

輸入盤に日本語ライナー(十字折、片面印刷/トラックリスト&クレジット、「エルマー・シェーンベルガーの解説より」宮澤淳一訳、演奏者紹介)付。原盤ブックレット(全8頁)にElmer Schönbergerによる解説(独文/英・仏訳)。

★★★★★ 

 


 

 

 

『シェーンベルク: 交響詩《ペレアスとメリザンド》/ベルク: 《抒情組曲》からの3章』  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/ヘルベルト・フォン・カラヤン

シェーンベルク交響詩ペレアスとメリザンド》/ベルク: 《抒情組曲》からの3章』 
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ヘルベルト・フォン・カラヤン 
Schoenberg - Pelleas und Melisande 
Berg - 3 Stücke aus der "Lyrischen Suite" 
Berliner Philharmoniker - Herbert von Karajan 


CD: ポリドール株式会社 
F32G 50520(423 132-2) (1988年) 
¥3,200 

 

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アルノルト・シェーンベルク
Arnold Shoenberg 
(1874-1951) 

交響詩ペレアスとメリザンド》 作品5 
Pelleas und Melisande 
Symphonische Dichtung für Orchester op.5 

1.Anfang 4:29 
2.Heftig 3:06 
3.Lebhaft 3:59 
4.Sehr rasch 7:13 
5.Ein wenig bewegt 1:21 
6.Langsam 3:22 
7.Ein wenig bewegter 4:09 
8.Sehr langsam 4:43 
9.Etwas bewegt 2:23 
10.In gehender Bewegung 2:27 
11.Breit 6:12 


アルバン・ベルク 
Alban Berg 
(1885-1935) 

《抒情組曲》からの3章(弦楽合奏版、1929) 
Drei Stucke aus der "Lyrischen Suite" 
(Fassung fur Streichorchester; 1929) 
12.I. Andante amoroso 6:40 
13.II. Allegro misterioso 3:28 
14.III. Adagio appassinato 7:09 


ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 
Berliner Philharmoniker 
指揮: ヘルベルト・フォン・カラヤン 
Dirigent: Herbert von Karajan 


プロデューサー: Dr. ハンス・ヒルシュ 
ディレクター: ハンス・ヴェーバー 
レコーディング・エンジニア: ギュンター・ヘルマンス 
データ: 1973年11月(ベルク)、1974年1月(シェーンベルク) ベルリン、フィルハーモニー 
解説書表: ホルガー・マッティース(デザイン) 


◆本CD解説(塚田れい子)より◆ 

「『ペレアスとメリザンド』は、フランスの作家モーリス・メーテルランク(中略)によって1892年に書かれた戯曲(1893年パリ初演)である。この戯曲に基づいた音楽作品としては、第一にドビュッシーの同名のオペラが挙げられるが、シェーンベルクの他に、フォーレ(1898年作)やシベリウス(1905年作)も、だいたい同じ時期にこの劇のための付随音楽を書いている。19世紀末から20世紀初頭にかけて、ベル・エポックの成熟した文化のなかに生きた作曲家たちにとって、神秘と象徴の森の中で展開されるこの物語は、多分に魅力的なものだったと言えるだろう。」
シェーンベルクは、メーテルランクのこの神秘的象徴主義の世界を、大編成オーケストラの重厚で色彩豊かな響きによって表現している。4管編成の大規模なオーケストラは、彼の作品中破格の《グレの歌》に次ぐ大きさである。また、半音階的主題やその示導動機的使用など、ワーグナー、R. シュトラウスマーラーから受け継いだ後期ロマン派の手法が色濃く残されており、交響詩というジャンルの熟しきった姿をそこに見てとることも可能であろう。だが同時に、対位法の点では複雑な処理がみられ、シェーンベルクの個性がすでに現れている。」

アルバン・ベルクによる《抒情組曲》の原曲は、1925年から1926年にかけて作曲された弦楽四重奏曲(全6楽章)であるが、今日ではその3つの楽章を抜粋した弦楽オーケストラ版の方がより親しまれている。」
「ベルクは編曲にあたって、原曲の第2、第3、第4楽章を選び出した。ヴェーベルンはベルクのこの選択には異論があったが、ベルクは結局最初の考えを実行し、1928年に編曲を完成、翌1929年に初演が行われた。」
「原曲では、第1、第6楽章の全体と、第3、第5楽章の一部が12音技法によっており、その他は無調で書かれている。弦楽オーケストラ版は第2、第3、第4楽章の構成だから、ベルクは無調の章を中心に選んだことになる。」


◆本CDについて◆ 

6頁ブックレット(巻き三つ折り)にトラックリスト&クレジット、塚田れい子による解説。

インレイには「Made in Japan」とありますが、CDレーベル面の記載は「Made in W. Germany」になっています。

★★★★☆ 


Pelleas und Melisande

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