Joe Henderson "Barcelona" (1979)


Joe Henderson

"Barcelona" (1979)



ジョー・ヘンダーソンといえば、ふつうの人は「ページ・ワン」(「ブルー・ボッサ」収録)あたりのブルーノート盤から入るのではないかと思いますが、わたしの初ジョーヘンはこの「バルセロナ」でした。ガウディが好きだったのでジャケ買いです。エンヤ・レーベルの廉価盤シリーズ(LP)でした。ヘンダーソンのヘンの字も知らなかったわたしは、これをきいて、ジョー・ヘンダーソンはフリージャズの人だと思い込んでしまったのでした。LPだとA・B両面にまたがる大曲「Barcelona」は、どこかの大学でのライブ録音(1977年)なので、音質は良くなく、いかにもカセットテープといった感じの音です。サックス、ベース、ドラムのトリオによる、コルトレーンふうのフリージャズですが、三人ともなかなかの熱演です。18分を過ぎたあたりからちょっとだけフォービートになります。「Barcelona cont.」に入るとドラム・ソロがあって、最後またフリーになって終わりです。
残りの二曲は1978年のスタジオ録音です。この二曲はベースとのデュオです。
ところで#3は、タイトルが「地中海の太陽」(Mediterranean Sun)となっていますが、きいてみるとこれは翌1979年録音のコンテンポラリー盤「Relaxin' At Camarillo」収録曲「Y Todavia La Quiero」と同じ曲です(※)。したがって、これが正しくは「Y Yo La Quiero (And I Love Her)」で、#4が「地中海の太陽」ということになるのではないでしょうか。#4はまさに灼熱の太陽が照りつけるようなフリーな演奏です。
※ちなみにいうと1985年ヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ二枚組「The State of the Tenor」収録「Y Ya La Quiero」もおなじ曲です。

そしてわたしが最も好きなジョー・ヘンダーソンのアルバムは、今でもこの「バルセロナ」です。それはフリージャズが好きだからですが、このアルバムで最も好きな曲はポップでキャッチーな「Y Yo La Quiero (And I Love Her)」なのです。



Joe Henderson - Barcelona
Enja Records, enja 3037-2 (Germany, 1992)

1. Barcelona (Joe Henderson) 20:20
2. Barcelona cont. (Henderson) 7:37
3. Mediterranean Sun (Henderson) 4:50
4. Y Yo La Quiero (And I Love Her) (Henderson) 5:12

Joe Henderson: tenor saxophone
Wayne Darling: bass
Ed Soph: drums

Produced by Horst Weber
and Matthias Winckelmann
"Barcelona" was recorded by Subby Anzaldo live at Wichita State University on June 2nd, 1977
"Mediterranean Sun", "Y Yo la quiero" was recorded by Gerhard Frei at Trixi Studio, Munich on November 5th, 1978
Photography by Viktor Gwiazda
Cover design by Weber/Winckelmann

Originally released in 1979 by Enja Records as enja 3037 (LP)