『16~18世紀のヨーロッパにおけるトルコ古典音楽』 ケチュケーシュ・アンサンブル

『16~18世紀のヨーロッパにおけるトルコ古典音楽』
Ancient Turkish Music in Europe
ケチュケーシュ・アンサンブル


CD: 日本コロムビア株式会社
32CO-1259 (1986年)
¥3,200

 

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帯裏文:

NHK・ドラマ「阿修羅のごとく」やTV-CFで、近頃ファッショナブルになったトルコ音楽。そろそろ本物の登場が待たれていたところ。
 これまでにも、ヨーロッパ化したトルコ風、トルコで現地録音されたドキュメント盤、などは制作されているが、ヨーロッパ中を震撼させた最盛期のトルコ音楽が再現されたのは今回が初めて。
 指揮をつとめるケチュケーシュの膨大な研究資料がフルに活かされたオーセンティシティに加え、演奏面でも、中世音楽を大ヒット盤に仕立て上げた異才、クレマンシックの参加などにより、際限のない楽しみに取り憑かれる!」


16~18世紀のヨーロッパにおけるトルコ古典音楽
Ancient Turkish Music in Europe

1.ベオグラード包囲の際の兵士達の行進曲(1608) [ネイ、デフ、ズルナ、レベック、タンバリン、シンバル] 1:18
2.フスレウ・アシキ: ハンガリー語トルコ語による詩(1588~89) [朗唱、トロンブ、コボズ] 2:50
3.リヌス写本より三つのトルコ民族舞踊曲(1729) [バロック・ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リコーダー、ドゥダシプ、クルムホルン、デフ、タンバリン、ゲムスホルン、小シンバル、ドロンブ、トライアングル] 2:35
4.サントゥールによるイラン古典即興曲: ダストガー・ホマユーン [サントゥール] 4:17
5.ジョヴァンニ・バティスタ・ドナルド: 二つのトルコ恋愛曲(1688) [歌、ネイ、デフ、タンブール] 3:37
6.ジャン・バティスタ・トデリーニ: コンチェルト・トゥルコ・ノミナート“イジア・サマイシ” [バロック・ヴァイオリン、リコーダー、デフ、タンブール、タンバリン] 8:36
7.オスマン・パシャ賛歌(17世紀) [歌、ネイ、パンパイプ、デフ、ウド、レベック、シンバル] 3:31
8.ウドによるソロ: マカーム・バヤティ [デフ、ウド] 2:28
9.ラスト旋法のペシェレフ(1710~11) [ネイ、デフ、ケマンチェ、レバーブ、タンブール、タンバリン] 4:09
10.バラッシ・バリント: ハンガリー語トルコ語の詩 [朗唱、デフ、ドンブラ] 3:15
11.マーフール旋法でのペシェレフ(1710~11) [ネイ、デフ、サントゥール、タンブール] 3:19
12.デルヴィシュの歌 [歌、ネイ、パンパイプ、デフ、ゲムスホルン、レベック、タンバリン] 1:58
13.トムバクによるペルシア古典即興曲 [トムバク] 4:08
14.エステルゴム城塞: トルコの英雄詩 [歌、ネイ、デフ、ズルナ、レベック、タンブール、シンバル] 3:08


ケチュケーシュ・アンサンブル
Kecskés Ensemble
ゾルターン・ガブリク: 歌(12)、ネイ(1、7、9、12、14)、リコーダー(3、6)
ダニエル・グリルシュ: 歌(12)、リコーダー(3、6)、ドゥダシプ(リード・パイプ)(3)、パンパイプ(7、12)、クルムホルン(3)、ネイ(9)
ペーテル・カールマン: 歌(12)、ヴィオラ・ダ・ガンバ(3)、デフ(大型のタンバリン)(1、6、7、8、9、12、14)
イストヴァン・ケルテス: レベック(1、7、12、14)、ケマンチェ(9)、バロック・ヴァイオリン(3、6)、レバーブ(9)
ユディット・マルタ: 歌(5、12)、デフ(3、11)、タンバリン(1、3、9、12)、シンバル(7、14)
イストヴァン・トート: 歌(12)、リコーダー(3、6)、ゲムスホルン(3、12)、ネイ(1、7、9、14)

バクファルク・バリントリュート・トリオ
The Bakfark Balint Lute Trio
アンドラーシュ・ケチュケーシュ: 歌(12)、ウド(7、8)、ドロンブ(口琴)(2)、デフ(3、10)、タンブール(5、6、9、11、14)、タンバリン(3)、シンバル(1)、小シンバル(3)
タマーシュ・キシュ: 歌(7、12、14)、コボズ(2)、ドンブラ(10)、ドロンブ(3)、タンバリン(1)、トライアングル(3)、小シンバル(3)
イストヴァン・サボー: ズルナ(1、14)

共演
エスマイル・ヴァッセギ(イラン): サントゥール(4、11)、デフ(5)、トムバク(13)
Esmail Vasseghi
ルネ・クレマンシック(オーストリア): ネイ(5、11)
René Clemencic
アンドラーシュ・サボー: 朗唱(2、10)
András Szabó
ギュルギ・ロベルト: ズルナ(1、14)
イェノ・シモン: デフ(8)
ラースロ・サカロシュ: タンバリン(6)

指揮: アンドラーシュ・ケチュケーシュ
Directed by András L. Kecskés

録音: 1982年5月7~14日、ズリーニ・ミクローシュ博物館
1984 HUNGAROTON
“Recording Hungaroton, Budapest, Hungary”


◆本CD解説(江波戸昭)より◆

「さて、そのトルコ音楽だが、アラブ系の音楽と同様、それは先行するペルシアの音楽文化に源泉をもつといえる。」
「トルコに限らず、これらペルシア・アラブを含めて、中世で最高水準にあった東方(オリエント)の音楽と、西洋(オクシデント)の音楽の発展過程にみられる相異は、よく言われるように、記譜法への対処のしかたにある。ヨーロッパで中世初期に生み出された独自の記譜法は、その後の展開の大きな基準となり、作曲家と演奏家を分離させていった。一方、東方では曲そのものを記録することなく、ペルシアのダストガーやアラブのマカームといった旋律法に基づいての即興演奏重視の音楽を展開させつづけた。曲が記録されないので、東方では原則として同じように一つの作品がくり返し演奏されることがないのである。
 ところが東と西の境界の地域としてのハンガリーをはじめとする地中海からバルカンにかけての一帯に、現地の東方には残されていない当時の音楽が、西方に展開しつつあった記譜法および印刷技術によって、いくつか保存されることになった。それらの貴重な音楽史上の資料に注目したのがハンガリーの鬼才アンドラーシュ・ケチュケーシュで、彼の努力により復元された曲を収めたのが本盤である。」

 

◆本CDについて◆

ブックレット(全11頁)に日本語解説「ヨーロッパにおけるトルコ音楽」(江波戸昭)、「歌詞大意」(歌詞原文および横井雅子・笹川陽子による大意訳)、図版(カット)1点。ブックレット裏に写真図版(カラー)1点。解説は日本語のもののみで、原盤解説は掲載されていません。

1984年にハンガリーのフンガロトン・レーベル(Hungaroton)からリリースされたものの日本盤です。

★★★★☆


Kecskés Együttes, Esmail Vasseghi, René Clemencic • Régi török zene Európában (Vinyl) Teljes Album

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