幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

『トランシルヴァニアのルネサンス音楽』 バーリント・バクファルク・リュート・トリオ

トランシルヴァニアルネサンス音楽
Music in Renaissance Transylvania
バーリント・バクファルク・リュート・トリオ


CD: 日本コロムビア株式会社
32CO-1759 (1987年)
¥3,200円

 

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帯文:

「ヨーロッパ音楽の原点、ケチュケーシュの真髄。」


帯裏文:

「ヒット作「16~18世紀のトルコ古典音楽」(32CO-1259)の続編とも言うべき快作。
 ルネサンス期に東西文化の接点として繁栄したのが、当時はハンガリーの一部だった、トランシルヴァニア。リベラルな政治・経済機構を土壌に自由な芸術活動が展開されていた。
 トルコもイタリアもひとつに混ざりあって、人間臭い世界が見えてくる。」


トランシルヴァニアルネサンス音楽
(16、17世紀の吟遊詩人、器楽曲、舞曲、マドリガルと朗唱)

1.ダニエル・クローナー: オルガン・タブラチュア 第Ⅰ部より 第1番―3番、7番―10番 8:16
2.勇将ヤーノシュ・フニャディの物語(抜粋) マーティアス・ナジバンチャイの詞による 3:39
3.ヤーノシュ・ホンテルス: ハルモニア伴奏の頌歌 1:53
 a) 中正なる人生(ホラティウス
 b) 幸福な人生を生きること(マルティアーリス)
4.リュート奏者セベスティエン・ティノーデイ: トランシルヴァニア物語(抜粋) 2:59
5.悪い女たちのモラルについての歌(抜粋) クリストフ・オルムプルストの詞による 2:36
6.ヴォイチェフ・ドゥルゴライ: ポーランド舞曲(バトリ・ダンス) 1:48
7.ダニエル・クローナー: オルガン・タブラチュア 第Ⅰ部より 第29番―33番 6:39
8.アドリアン・ヴィラールト: 恋よ、あなたは何時生まれたの? 2:13
9.ニコラウス・シュマル: 二つのトランシルヴァニア舞曲 2:12
10.婚礼歌 2:30
11.ジャック・アルカデルト―バーリント・バクファルク: つれない空 2:33
12.ダニエル・クローナー: オルガン・タブラチュア 第Ⅰ部より 第51番―55番 7:00
13.故イシュトヴァン・ボチュカイ大公の崩御に際して(抜粋) 作者不明 4:45
14.憂いのみが……(抜粋) バーリント・バラッシの詞による 3:21
15.わが古き恋の大いなる炎 バーリント・バラッシの詞による 2:20
16.おお、わが愛する国よ(抜粋) バーリント・バラッシの詞による 2:35
17.ジロラモ・ディルタ: 『トランシルヴァニアの人びと』より リチェルカーレ 1:24
18.ベルナルディノ・モスト: 主を讃えよ 2:44
19.アントニオ・ロマニーニ: 『トランシルヴァニアの人びと』より トッカータ 2:04
20.フィリップ・デ・モンテ: 誠実な人よ、さようなら 2:16
21.フィリップ・デ・モンテ: あなたはわたしの心を引き裂く 1:32

Total Time 68:52


バーリント・バクファルク・リュート・トリオ
アンドラーシュ・ケチュケーシュ: 歌、リュートフィドル、コブサ
イシュトヴァン・ザボ: 歌、リュート
ジェルジェイ・シャールケツィ: リュート、プサルテリウム、レベック、フィドル、ゲムスホルン、カスタネット、タボール、ロンメルポット

ジェンジヴェール・グプチョ: 歌
タマーシュ・キス: 歌、コブサ
ラースロ・クンツ: 歌
アンドラーシュ・ラツォ: 歌、小シンバル
ヴィルモシュ・タトラー: 歌、リコーダー、ゲムスホルン
ガボール・レホトカ: オルガン(1、7、12)
タマーシュ・ザーツカリツキー: オルガン(17、19)

フランツ・リスト室内合唱団
合唱指揮: イシュトヴァン・パールカイ

編曲アンドラーシュ・ケチュケーシュ(2、4―6、9、10、13―16、18)およびジェルジェイ・シャールケツィ(11)
ダニエル・クローナーのオルガン・タブラチュアはダニエル・ベンケーの校訂による

〔歌唱: ハンガリー語(2-5、10、13―16) ラテン語(3、18) イタリア語(8、20)〕

録音: ネメシュチョ、ルター派教会(1、7、12) パノンハマ、聖母教会/ハンガリー
℗1987 HUNGAROTON
Recording producers: István Juhász, Amdrás Székely
Balance engineers: László Csintalan, Endre Radányi
“Recordings Hungaroton, Budapest, Hungary”


◆本CD解説より◆

「このコンパクト・ディスクには、ハンガリーにおけるルネサンスの偉大な世紀、すなわち16、17世紀の数十年間にわたる音楽生活の代表的作品が収録されている。この時代のトランシルヴァニアハンガリーのひとつの州で、政治・経済の面で、また文化の面でも恵まれた情況にあった。これがトルコ人や外国の傭兵による絶え間ない侵入にもかかわらず、トランシルヴァニア公国の学問的音楽的生活がヨーロッパの他の国々に劣らず栄えた理由でもある。当時のトランシルヴァニアには自由な思想家や放浪の音楽家たちを迎え入れる自由な雰囲気があったし、また印刷所の活動もよその国よりは制限をうけなかったので、妖精の国という美しい名で呼ばれていた。このこともまた、この時代の文学や音楽の比較的多くの作品が今日まで伝えられてきたひとつの理由でもある。」


◆本CDについて◆

ブックレット(全16頁)にアンドラーシュ・ペルニェによる解説(訳: 羽根田俊治)、歌詞大意(訳:羽根田俊治―英語訳からの翻訳)。解説・歌詞ともに日本語訳だけで、原文は掲載されていません。歌詞は原盤でも大意訳だけです。

本作は1981年にハンガリーのフンガロトン・レーベルからリリースされた『Renaissance Music in Transylvania』(LP: Hungaroton SLPX 12047)に、『Daniel Croner: Tabulatura』(LP: Hungaroton SLPX 11820-21、1978年)から#1、7、12を増補してCD化したものの日本盤です。

★★★★☆


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