『トルクメンの音楽』
Music of Turkmenistan
ザ・ワールド・ルーツ・ミュージック・ライブラリー 55
中央アジア/トルクメニスタン
CD: キングレコード株式会社
KICW 85076/7 (2008年) 2枚組
定価¥2,800(税抜価格¥2,667)
帯文:
「中央アジア・シルクロードの音楽の中でも独特のファルセットで歌うジャマールの声や縦笛のテュイデュクなど聴き所満載のベスト盤。」
帯裏文:
「中央アジア5共和国トルクメンはカザフ、キルギスの遊牧文化とタジク、ウズベクの都市文化とも異なる中間的な音楽文化があります。特筆すべきは豊かな民謡と叙事詩。ジャマール・サパロヴァは強靭な喉声を使った唱法で欧米にも知られる女性歌手。アナムラドフのドゥタールは2弦と信じられない技術です。」
「★1994年発売の
KICC-5175、
1997年発売の
KICC-5230と
同内容です。」
Disc 1 (器楽編) Instrumental Music of Turkmenistan
1.月のような娘 Menzer 2:38
2.長い巻き毛 Zulpun 3:24
3.私には友がいない Yuk Menim 2:16
4.ノブグル Novgul 3:11
5.ノヴァイ Novai 3:46
6.ベグレル Begler 2:55
7.サッラナ Sallana 3:30
8.サルティクラル Saltiklar 3:12
9.絶望 Bichare 3:07
10.金色の帽子 Gyzyl Boruk 2:39
11.老いたサイティク人 Garry Saityk 6:27
12.グィズィル・インジク Gyzyl Inzhik 5:12
13.ハジィゴラク Khazhy Golak 11:35
ジュマエフ・チャルィヤル: カルグィ・デュイデュク(1-6)
kargy-tyuidyuk: Zhumaev Charyyar
アタエフ・アラベルディ: ギジャク(7,8)
gidzhak: Ataev Allaberdi
アンナムラドフ・アンナセイイト: ドゥタール(9-13)
dutar: Annamuradov Annaseiit
Disc 2 (歌唱編) Songs of Turkmenistan
1.ジャニミ・ジャナナシ Djanymyn-Djananasy 2:45
2.イズラマ Izlama 4:35
3.ガシュリ・ヤル Gashli Yar 5:24
4.ズルプン・セニン Zulpun Senin 4:58
5.ハイト・イイカン Khait Iykan 5:30
6.美しい花嫁 Obadan Gelin 5:43
7.ザリ・ビレン Zary Bilen 3:27
8.裏切り Bivepalardan 3:11
9.来た、行った Chardicitdi 3:11
10.君はぼくの美しい人 Ak Yuzli Maralym 4:33
11.象牙の櫛 Shirmaiy Dorak 4:07
12.アマン・アマン Aman Aman 3:06
13.お金がなくては生きられない Yatan Borip 2:41
ジャマール・サパロヴァ: 歌、ドゥタール(1-7)
vocal & dutar: Djemal Saparova
アラベルディ・アターエフ: ギジャク(1-13)
gidzhak: Ataev Allaberdi
ルスタム・バイラモフ: 歌(8-13)、ドゥタール(1-13)
vocal & dutar: Rustam Bairamov
アンナムラドフ・アンナセイイト: ドゥタール(8-13)
dutar: Annamuradov Annaseiit
録音: 1993年4月26日、キングレコード第2スタジオ
Recorded Apr. 26, 1993 at #2 STUDIO, King Record, Japan
Producer: Hoshikawa Kyoji
Engineer: Takanami Hatsuro
Licenced by MIN-ON
Cover Design: mitografico
Cover Photo: 髪飾り(国立民族学博物館所蔵/富浦隆則撮影)
◆本CD解説(浦本裕子)より◆
「トゥルクメニスタンは中央アジアに位置し、かつてはソ連邦を構成する共和国の一つであった。西にはカスピ海、南にイランとアフガニスタン、北はカザフスタン、東はウズベキスタンに接しているイスラム圏である。国土は砂漠やステップが多く、ソ連邦になる以前は人々は遊牧生活をしていた。トゥルクメン人はトルコ系で、言語もチュルク語系である。
中央アジアの音楽文化は大きく二つに分けられる。ウズベキスタンやタジキスタンは西アジアやアゼルバイジャンと共通する文化、そしてもう一つはカザフスタンとキルギスの遊牧民の文化である。トゥルクメニスタンの場合はその中間的な性格のものになっている。イラン系の楽器ギジャックが使われていることや詩の型、微分音(1/4音など半音より小さい音程)があることなどは西アジアに近く、また打楽器があまり見られないことやロングリュートのポリフォニックな演奏法などは、後者に共通している。
この録音は、1993年3月から4月にかけて行われたコンサート〈遥かなる叙事詩の道〉(民音シルクロードの音楽の旅(8))のため来日した演奏家によるものである。」
◆本CDについて◆
二枚組用ジュエルケース(10mm厚)入。ブックレットに解説(浦本裕子)と英訳、写真図版(モノクロ)4点、「ザ・ワールド・ルーツ・ミュージック・ライブラリー」CDリスト。ブックレット裏表紙に写真図版(カラー)1点。
ディスク1は「ワールド・ミュージック・ライブラリー」の『遊牧の旋律~トルクメンの器楽』(KICC-5175)と、ディスク2は同じく『アシガバード熱唱~トルクメンの歌』(KICC-5230)と同一内容です。
「私には友がいない」「絶望」「裏切り」「お金がなくては生きられない」、タイトルだけで共感をおぼえずにいられないですが、打ちひしがれた者が共感をおぼえることができるなにかがこの世に存在する、あるいはかつて存在した、それはたいへんありがたいことであります。
★★★★☆
Instrumental Music of Turkmenistan
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