幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

『炸裂の音曼陀羅~チベット仏教の音楽』

『炸裂の音曼陀羅チベット仏教の音楽』
Buddhist Liturgy of Tibet
ワールド・ミュージック・ライブラリー 37 


CD: キングレコード株式会社 
KICC 5137 (1991年) 
税込定価¥2,500(税抜価格¥2,427)

 

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帯文: 

ダライ・ラマ自身の寺として知られる
ナミゲル寺院の僧侶達によるジュグジェ。
これこそ聲明交響曲と呼ぶにふさわしい傑作!」


帯裏文: 

「大地を揺るがすドゥンの重低音、空気を切り裂くギャリン、リズムを彩る太鼓のンガ、振鈴、ティルブ。ダライ・ラマ自身の寺として知られるナミゲル寺院の僧侶達による“ジュクジェ”これこそ聲明交響曲と呼ぶにふさわしい傑作。」


1.ヴァジュラバハイラヴァ成就降魔 45:33 
Vajrabhairava Tantric Meditation 


ナムギェル学堂の僧侶
The Monks of Namgyal Monastery 
カ゜ワン・タシ阿闍梨 
Ngawang Tashi, Kaachakra vajra Master & Ex-Chant Master
テンジン・ダゥパ 
Tenzin Thapkhe, Ritual Dance Director 
テンジン・ノルギェー 
Tenzin Norgay, Ritual Offering Master
テンジン・ケーサン 
Tenzin Kelsang, Chanting Master 
ロプタン・タルキェ 
Lobsang Dhargay 
テンジン・タムチョオ 
Tenzin Dhamchoe 
テンジン・レグモン 
Tenzin Legmon 
テンジン・トゥプワン 
Tenzin Thupwang 
テンジン・ケンツェ 
Tenzin Khentse 
テンジン・クンチョー 
Tenzin Kunchog 
テンジン・トゥートプ 
Tenzin Thutop 
テンジン・チョーギェル 
Tenzin Choegyal 
テンジン・ラプガ 
Tenzin Rabga 
テンジン・チョムペル 
Tenzin Choephel 
テンジン・チュウダク 
Tenzin Choeak 

Director: Kyoji Hoshikawa
Engineer: Hatsuro Takanami
Recorded March 24, 1990 at King Record #1 Studio, Tokyo

Cover Design: 美登英利 
Cover Photo: ツァムの面(富浦隆則 撮影・国立民族学博物館 蔵) 


◆本CD解説(坪野和子)より◆ 

「降魔(ごうま)というのは、外敵の悪魔を降伏させるのではなく、人間がそれぞれに持つ罪や汚れを浄化させることである。その目的のために、徳の高いラマにしたがって仏教の教えを受け、ラマとともにマンダラ世界を瞑想し、それぞれが自身にゆるぎない心を持って文殊師利(マンジュシュリー)の忿怒のすがたであるヴァジュラバハイラヴァに生まれ変わっていくのである。
 この儀礼は、『世尊吉祥金剛大威徳一勇本尊の成就降魔完勝の説吼えるを要略した劣慧の初学者のための入門主意』という儀軌(つまり手順または次第)にもとづいて、以下の通りにとり行われる。
 1.ラマ相承の讃嘆 
 2.入座念経 
 3.護方神の供養・施食の加持 
 4.前行・供養・施食の奉納
 5.事業(じごう)委託 
 6.罪過の忍受を願う 
 7.我生の供養 
 8.金剛薩捶の修習 
 9.智の甘露の灌頂 
 10.福田供養 
 11.諸々の罪過の懺悔(ざんげ) 
 12.三身の轉為道用 
 13.共(ぐ)・不共(ふぐ)の護輪の修習 
 14.マンダラ宮殿を浄める 
 15.処(しょ)と身語意加持 
 16.三薩捶の招請 
 18.讃揚 
 19.鬘の加持 
 20.念誦――閻魔百字を誦える 
 21.賓客生起 
 22.念誦 
 23.祈願 
 24.讃頌 
 これは、寺院に本尊(この場合ヴァジュラバハイラヴァ)の仏画を掲げ、ラマとともに読経し、法器(仏教の楽器)を奏で、マントラをとなえ、供養をし、(中略)僧侶たちの手によって砂マンダラを作製し、灌頂(イニシエーション)をしながら、すすめられていくのである。そして、その間にそれぞれのなかで、東南西北のマンダラの門の中に入って、ラマの教えにしたがいながら、さまざまな姿のヴァジュラバハイラヴァに変化し、如来に取り囲まれる。そうしているうちに、それぞれの悪業(ごう)が浄化され、くもりのない心を持っていくのである。
 このCDに収められているのは、《カンソ――報恩供養――》という、ヴァジュラバハイラヴァ成就降魔したことに対する感謝のための読経である。そのため、神々をよろこばせる様々な音を聞くことができるのである。音そのもの(ダ)、響きを含んだ音(ヤン)、コトバのように意味を含んだ音(ケェ)。そしてさらに耳で聞こえる音、体で聞こえる音、心で聞こえる音。これらが、組み合わされて神聖な雰囲気をつくり出すのである。」


◆本CDについて◆ 

ブックレットに「解説」(坪野和子)、英文解説、写真図版(モノクロ)5点、「ワールド・ミュージック・ライブラリー」CDリスト、地図2点。

「ワールド・ミュージック・ライブラリー 64」『チベットの秘典~ナムギェル寺院の聲明』は本CDと同演奏者による同日録音の姉妹編で、2008年に「ザ・ワールド・ルーツ・ミュージック・ライブラリー 16」『チベット仏教の声明~ナムギェル学堂僧侶』(KICW-85027/8)として2枚組にまとめられて再発されています。

★★★★★ 


Vajrabhairava Tantric Meditation

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