幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

ダグマー・アンドルトヴァ 『鳥かご』

ダグマー・アンドルトヴァ
『鳥かご』
Dagmar Andrtová
voliéra (birdcage)


CD: Alida/creativeman disc.
CMDD-00015 (1996年) 
税抜価格¥2,800 
manufactured by creativeman disc.

 

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帯文: 

「何故うたわないの――あいだに潜んでいる響き」


1.序章 NEŽ before 
2.祝祭 HODY feast 
3.何故うたわないの WARUM NICHT SINGEN why not singing 
4.鳥かご VOLIÉRA birdcage 
5.村での一年 ROK NA VSI a year in a village 
6.最後の晩餐 POSLEDNÍ VEČEŘE the last supper 
7.命の水 ŽIVÁ VODA water of life 
8.窓から OKNEM VEN out of the window 
9.再び飛翔 ZNOVU LÉTAT fly again 
10.終章 PAK after 


all music and lyrics by Dagmar Andrtová
except no.8 by Radim Hladík

Dagmar Andrtová: vocal, guitar, fiddle bows (4), violin (9)
Radim Hladík: solo guitar (8), guitar accompaniment (2, 5, 6, 7)

recorded in Prague, March, 1996
recording engineer: Radim Hladík jr.
recording director: Dagmar Andrtová
mastered at the RUDOLFINUM studio (Prague), Hi Brite (Tokyo)
mastering engineers: Oldrich Slezák. Kobayashi Yoshio

produced by Dagmar Andrtová and Radim Hladik

front cover painting: Yamamoto Naoaki
drawing: Dagmar Andrtová
photo: Kuwamoto Masashi
art direction: Kev
english translation: Helena Honcoopová
japanese translation: Eva Takamine

master tape production ℗ Dagmar Andrtová
published by JADE MUSIC co., ltd.


◆本CD解説(中川五郎)より◆ 

「それは今からもう5年半も前の1990年12月のことで、ダグマーにイヴァ・ビトヴァ、それにマルタ・クビショヴァと三人の女性が出演する『チェコスロヴァキアを変えた吟遊詩人達』というコンサートが渋谷のクラブ・クアトロで行われたのだ。」
「当夜のチェコの女性たちの歌や音楽は、ぼくの固定観念や先入観を鮮やかに覆すものばかりだった。堂々たるポップ・シンガーのようだったマルタ・クビショヴァはさておき、ダグマー・アンドルトヴァにイヴァ・ビトヴァという二人のアーティストは、個性的で独創的、奔放で大胆、時には前衛的で実験的でもある「音楽」で、ぼくの心を激しく揺さぶった。彼女たちの歌は、ぼくが勝手に思い込んでいたような、弾圧への抵抗や革命への希求を直接的に歌ったものではまるでなかったが、その音楽の源となっているのは、弾圧をはねかえし、絶対的な自由を手に入れようとする「不屈の魂」だということが、はっきりと伝わってきた。」
「その後ダグマー・アンドルトヴァは95年8月に再来日公演を果たし、コンサートに先駆けて同じ年の7月には、彼女が80年代に発表した2枚のアルバムとデンマークでのコンサートのライヴ録音から選曲された12曲入りのベスト・アルバム『ゴールデン・ゲート』がアリダ・レーベルから発表された。アリダ・レーベルは、日本のアーティストのphewが主宰するレーベルだ。」
「そしてここに96年3月にプラハで録音されたダグマー・アンドルトヴァの最新アルバム『VOLIÉRA/Birdcage/鳥かご』が登場した。(中略)レコーディングは、ヴォーカル、ギター、フィドル・ボウズ(バイオリンの弓)、それにバイオリンを一手に引き受けるダグマーと、ギタリストでアルバムの共同プロデューサーでもあるRadim Hladíkの二人で行われていて、10曲の収録曲のうち歌詞のある作品は4曲だけだが、それも歌というよりは、語りや詩の朗読といったスタイルのものが中心となっている。それに「Oknem ven/Out of the Window/窓から」という曲のみ、Radimの作曲、ソロ・ギターの演奏による作品で(中略)、ほかの多くの曲は、ダグマーのギターと歌声(歌ではなく、声そのもの)とで圧倒的に攻めまくるものばかりだ。
 パーカッシヴで奔放で、ワイルドでありながら同時に繊細なことこの上ないダグマーのユニークなギター・プレイは、以前から高く評価されているところだが、この最新アルバムでの彼女の演奏は、よりパッションと表現力とを増し、それこそ完成の域と言えるひとつの高みに達していると断言できる。」


◆本CDについて◆ 

4頁ブックレット内側にポートレート写真(モノクロ)、裏表紙にダグマー自身によるドローイング。投込(十字折)に中川五郎による解説と歌詞(原文と英訳・日本語訳)。

★★★★★ 


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