CD: TBMレコード(株)
TBM-CD-1890 (2004年)
「TBM 1800」シリーズ #8
定価¥1,890(税込)(税抜価格¥1,800)
“SYNAPSE”
SYNAPSE
1.誰かが私を見つめてる (ジョージ・ガーシュイン) 9:16
SOMEONE TO WATCH OVER ME (George Gershwin)
2.イメージ (シナプス) 10:03
IMAGES (Synapse)
3.911又は二つの塔 (シナプス) 11:04
911 or TWO TOWERS (Synapse)
4.トランス・レイション (シナプス) 13:54
TRANCE-LATION (Synapse)
5.914・東京 (シナプス) 4:48
914 TOKYO (Synapse)
加藤崇之(ギター、エレクトリック・ギター、エフェクターズ、パーカッション)
Takayuki Kato, acoustic guitar, electric guitar, effecters and percussion
さがゆき (ヴォイス、エフェクターズ、パーカッション)
Yuki Saga, voice, effecters and percussion
録音: 2003年9月14日 新宿ピット・インでのライヴ録音
Recorded "Live" at the Pit-Inn, Shinjuku, Tokyo, on September 14, 2003
レコーディング・エンジニア: 神成芳彦(スタジオ雷庵)
Recording, Mixing and Mastering Engineer: Yoshihiko Kannari
ミキシング: 2003年9月23日 スタジオ・インナー・ギャラクシー
Mixed at Studio Inner Galaxy on September 23, 2003
マスタリング: 2003年10月4日 スタジオ雷庵(那須)
Mastered at Studio Lion on October 4, 2003
ミキシング&マスタリング・エンジニア: 神成芳彦(スタジオ雷庵)
カバー原画: 凸凹(画題: 911又は二つの塔)
Cover Painting: 凸凹 (title: 911 or Two Towers)
協力: 三木敏悟(スタジオ・インナー・ギャラクシー)
Special Thanks to Bingo Miki
プロデューサー: 藤井武(TBM)
Produced by Takeshi "Tee" Fujii
◆本CD解説(藤井武)より◆
「この『シナプス』はフリー・インプロヴィゼイション(完全即興)のユニットで、2002年5月に結成され月1回程度のライヴ活動を続けてきました。(中略)完全即興という意味は、どのような打ち合わせも、どんな種類の譜面もメモもなしで、すべて即興のみで表現するということです。」
「ステージでは1部、2部でそれぞれ4曲ずつが演奏された。『シナプス』の演奏は完全即興のはずなのになんでガーシュインの「誰かが私を見つめてる」が入っているのという疑問をお持ちでしょう。実はレコーディングを決めた昨年の春の打ち合わせで、アルバムの曲目に1曲も知った曲がないのは、買う側にとってマイナスだから1人でも多くの人に聴いてもらうためには、何か1曲誰もが知っている曲のモチーフだけでも使おうと話し合ったのです。もちろん、事前には何も決めずに完全即興で演奏が始まったその時の気分で、さがゆきがモチーフを導入することにして、曲も「ラウンド・ミッドナイト」かスタンダードのバラードから選ぶということを決めていたものです。当夜は1部の最後にお聴きの通りに自然な形でモチーフが現れたのです。」
「私はプレイバックを聴きながら、さがゆきと相談して曲名を付けていきました。完全即興ですから本来はインプロヴィゼイション1から8までとなるのですがそれでは味気ないので、感じたままをイメージして命名したのです。」
「この二人が出会ったきっかけがまた面白いのです。6~7年前のとあるライヴハウスでさがゆきと鬼怒無月のデュオが組まれていたところに、加藤崇之が間違えてきてしまい、せっかくだから一緒に演ろうと共演したのが最初の出会いだそうです。」
「こうした経緯を経て、ようやく2002年5月二人は《シナプス》を結成、インプロヴァイズ・ミュージック・ファンを喜こばせたのでした。(中略)エフェクターの操作は二人共自分でプレイしながら行ないました。録音はライヴのままで一切手を加えていません。」
◆本CDについて◆
ブックレット(全8頁)にトラックリスト/クレジット、藤井武による「解説」、写真図版(モノクロ)4点。
★★★★★
マグダ・レヴェツ・アレクサンダー『塔の思想』(池井望 訳)より:
「すべての塔は、自己自身から出て、それをのりこえ、そうすることによって無限の空間と結合しようとする。塔の中には、自己を超克し、限界を破り、有機的均衡を変化させて、重力の法則に劇的なしかたで対抗しようとする固有の傾向が生きている。ギリシアの芸術作品が「自己の内部」にとどまるとき、塔は「自己の外部」へ向う。過度と無法則性へ傾く。だから塔は、永遠に完成しない創造物なのであり、その美しさは有機的、法則的構成の中に存在するのでなく、その芸術的価値も、比例や、静的な均衡とは無関係なのである。」
Synapse - Someone to Watch Over Me
nekonomorinekotaro.hatenablog.com
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