Donella Del Monaco
『Schönberg Kabarett 2』
ドネラ・デル・モナコ(オパス・アヴァントラ)
シェーンベルク・キャバレー2
LP: Artis Records
AR LP 004 (1989)
Distributed for Japan by Marquee
税込定価¥2884(本体¥2800)
帯文:
「オパス・アヴァントラのヴォーカリスト、ドネラ・デル・モナコが歌う20世紀初頭のサロン音楽集。
日本に数枚のみ存在するといわれた幻の作品に新たな曲を添えて登場!!」
Donella Del Monaco
Schönberg Kabarett
Donella Del Monaco (soprano)
Massimiliano Damerini (pianoaforte)
Lato A
1. Galathea (Franz Wedekind, Arnold Schönberg ) 1901 2:15
2. Gigerlette (Otto Julius Bierbaum, Arnold Shönberg) 1901 1:42
3. Der genügsame Liebhaber (Hugo Salus, Arnold Schönberg) 1901 2:18
4. Einfältiges Lied (Hugo Salus, Arnold Schönbeeg) 1901 2:15
5. Mahnung (Gustav Hochstetter, Arnold Schönberg) 1901 2:54
6. Jedem das Seine (Colly. Arnold Schönberg) 1901 3:12
7. Arie aus dem Spiegel von Arkadien [Seit ich so viele Weiber sah] (Emanuel Schikaneder, Arnold Schönberg) 1901 3:04
Lato B
1-7. Chansons Grises
di Reynaldo Hahn testi Paul Verlaine
Chanson d'automne 2:10
Tous deux 1:55
L'allée est sans fin 2:00
En sourdine 3:20
L'heure exquise 2:08
Paysage triste 2:35
La bonne chanson 1:40
8. Offrande 2:52
di Reynaldo Hahn testi Paul Verlaine
Produzuione: Primo Pavan
Registrazione: Studi Artis
Fotografie: Tiziano Scaffai / Luca Facchini
◆本LP解説(沢田守)より◆
「ドネラは今までに3枚のソロ作品を発表している。1作目はイタリアの前衛作曲家サルバトーレ・シャリーノ(Salvatore Sciarrino)の作品「ゴンドラ漕ぎの12の歌」を歌ったもので、77年に現代音楽系のレーベル「イタリア」からリリースされている。内容は17世紀ごろのヴェネツィアの歌を再現すると同時に現代的に再構成したもので、ギターや古楽器を交えた室内楽風のサウンドと、ドネラのみずみずしい歌声が印象に残る。続く78年には、本作の原点となった「シェーンベルク・キャバレー」をクランプスより発表。ここで歌われているシェーンベルクはほとんどが初期の作品であり、(中略)「ブレットルリーダー」の全曲とプラス・アルファの構成がとられている。一曲を除いてすべてピアノ伴奏のみのシンプルな作品。3rdアルバム「ヴェネツィアのカーニバル」は、それから7年間も隔てた85年に発表。ここで歌われているAntonio Buzzollaなる作曲家は、説明の仕様がない程マイナーな人である。」
「今回発表された「シェーンベルク・キャバレー2」は、タイトルが示す通り2nd LPの焼直し的作品集だが、内容的にはかなりの変化がみられる。」
◆本LPについて◆
輸入盤(イタリア盤)に日本語解説帯付。解説帯に沢田守による解説、写真図版(モノクロ)1点。インナースリーブ(紙製内袋)の片面に歌詞(A面収録曲のみ、ドイツ語原詞とM.T. Mandalariによるイタリア語訳)。原盤ジャケ裏に「DISTRIBUTED FOR JAPAN/BY MARQUEE」(以下連絡先)の文字が銀でプリントされています。
なお、私が持っている盤はA面とB面が入れ違ってプレスされています。
イタリアのプログレ/前衛音楽グループ「オパス・アヴァントラ」のヴォーカリスト、ドネラ・デル・モナコによるシェーンベルク&レイナルド・アーン歌曲集。ピアノ伴奏はマッシミリアーノ・ダメリーニ。
A面にはシェーンベルク「ブレッテルリーダー(キャバレー・ソングス)」(1901年)より、ピアノ以外の楽器が入る「Nachtwandler(夢遊病者)」を除いた7曲が、B面にはアーンがヴェルレーヌの詩に曲をつけた8曲(『灰色の歌』全7曲と「Offrande(贈り物)」=原詩は「Green(グリーン)」)が収録されています。
1979年盤(解説には78年とありますが)の構成は、A面は本作と同じ曲(の旧録音)で、B面に「Nachtwandler」と、「Ecloge」「Der Wanderer」「Erwartung」が収録されていて、全曲シェーンベルク作品で構成されていました(ピアノ伴奏はマウリツォ・カルネッリ)。タイトルもジャケットデザインもほぼ同じなのでまぎらわしいですが、別作品です。
本作は1989年にLPとCDでリリースされ、2002年にOpus Avantra Studiumからタイトルの「2」が外されて『Schönberg Kabarett』のタイトルでCD再発されていて、まぎらわしいですが、CDの内容は「2」と同じ(+「Nachtwandler」旧録音)です。
1979年のオリジナル版は、2007年にストレンジ・デイズ・レコードよりCD化されています。
★★★★☆