『Elliott Carter: The Minotaur / Piano Sonata / Two Songs』  Gerard Schwarz / Paul Jacobs / Jan DeGaetani 

『Elliott Carter: The Minotaur / Piano Sonata / Two Songs』 
Gerard Schwarz / Paul Jacobs / Jan DeGaetani 

エリオット・カーター: ミノタウロス 
ピアノ・ソナタ、二つの歌 
ジェラード・シュワルツ指揮 
ニューヨークY室内交響楽団 他 


CD: Elektra Nonesuch / Elektra Entertainment, A Division of Warner Communications Inc. 
9 79248-2 (1990) 
Made in U.S.A. by WEA Manufacturing Inc. 

直輸入盤: Warner-Pioneer Corporation 
WPCC-4214 (1991) 
税込定価¥2,800(税抜価格¥2,718) 
邦文解説付 

 

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Elliott Carter (b. 1908) 
エリオット・カーター 

The Minotaur  (32:49) 
ミノタウロス 
Scene I: King Minos' Palace in Crete 
第1場 クレタ島のミノス王の宮殿 
1. Overture  0:59 
序曲 
2. Queen Pasiphaë prepares for a tryst with the sacred bull  3:49 
王女パシファエ聖なる雄牛との逢引のため身支度 
3. Entrance of the bulls and the sacred bull  0:38 
雄牛たちと聖なる雄牛の入場 
4. Dance of the bulls and Pasiphaë with the sacred bull 2:37 
聖なる雄牛を交じえた、雄牛たちとパシファエの踊り 
5. Interlude - Pasiphaë's heartbeat becomes the pounding of hammers used in building the labyrinth  1:18 
間奏曲: パシファエの心臓の鼓動は、やがてラビュリントス建設のためハンマーで石を割る音になる。
Scene II: Before the Labyrinth 
第2場 ラビュリントスの前で 
6. Building the labyrinth to imprison the Minotaur who destroys men  2:00 
人を殺す怪物ミノタウロスを閉じ込めるためにラビュリントスを建設 
7. Entrance of King Minos  1:39 
ミノス王の入場 
8. Selection of Greek victims to be sent into the labyrinth  1:09 
ラビュリントスに移送されるギリシャ人のいけにえの選別 
9. Ariadne, princess of Crete, dances with Theseus, a Greek victim  4:23 
クレタ王の娘アリアドネギリシャ人のいけにえテセウスと踊る 
10. Greek victims are driven into the labyrinth  1:40 
ギリシャ人のいけにえはラビュリントスに送り込まれる 
11. Theseus' farewell to Ariadne as he enters the labyrinth  1:54 
テセウスアリアドネへの別れ 
12. Ariadne unwinds her thread as Theseus, entering the labyrinth, pulls the thread after him  1:19 
アリアドネはラビュリントスに入って行くテセウスが引っ張るのに従って糸をほぐす 
13. Theseus fights and kills the Minotaur (as his movements are transmitted to Ariadne who is holding the other end of the thread)  1:15 
テセウスは戦い、ミノタウロスを殺す 
14. Ariadne rewinds the thread to lead Theseus out of the labyrinth  1:55 
アリアドネは糸玉を巻いて、ラビュリントスの外へテセウスを導こうとする 
15. The thread breaks. Ariadne is greatly dismayed  1:32 
糸は切れ、アリアドネは狼狽する 
16. Theseus and some of the Greeks emerge from the labyrinth and rejoice  1:03 
テセウスと何人かのギリシャ人はラビュリントスの外に脱出し、祝福する 
17. The Greeks and Theseus, forgetting Ariadne, leave Crete  3:31 
ギリシャ人と、アリアドネのことを忘れたテセウスクレタ島をあとにする 

New York Chamber Symphony of the 92nd Street Y 
Gerard Schwarz, conductor 
ジェラード・シュワルツ指揮 
ニューヨークY室内交響楽団 

Produced and engineered by Max Wilcox 
Recorded December 6, 1988, at the Manhattan Center, New York City 


Two Songs 
words by Robert Frost 
二つの歌 
(ロバート・フロストの詩による)
(from *Three Poems by Robert Frost*) 
18. Dust of Snow  1:05 
雪のひとひら 
19. The Rose Family  1:07 
バラの仲間 

Jan DeGaetani, mezzo soprano 
ジャン・デガエターニ(メゾソプラノ) 
Gilbert Kalish, piano 
ギルバート・カリッシュ(ピアノ) 

Produced by Teresa Sterne 
Engineering and Musical Production: Max Wilcox 
Recorded December, 1987, at the American Academy and Institute of Arts and Letters, New York City 
Digital Engineering: MacDonald Moore 
[previously released on 79178] 


Piano Sonata 
ピアノ・ソナタ 
20. I. Maestoso  11:31 
エストーソ 
21. II. Andante  14:58 
アンダンテ 

Paul Jacobs, piano 
ポール・ジェイコブズ(ピアノ) 

Produced and engineered by Max Wilcox 
Recorded August, 1982, at RCA Studio, A, New York City 
[previously released on 79047] 


〔録音〕 1982年8月~1988年12月、ニューヨーク 

Photography by Don Hunstein 
Art direction and design: John William Costa 

Executive Producer: Robert Hurwitz 


◆本CD投げ込み解説(柿沼敏江)より◆ 

「このCDにおさめられている作品は、いずれも1940年代に作曲されており、カーターが自分の語法を確立していく以前のものである。まだ、譜面には調号も記されており、調性もかろうじて残されている一方、ポリリズムは使われているものの、リズムの複雑性はまだあまり見られない。しかし、後に複雑なテクスチュアを駆使した作風を確立したこの作曲家の初期の音楽を知る上ではひじょうに興味深い。とくに、響きの透明感や新古典的様式など、後のカーターからは想像できないような一面には注目させられる。」

「●ミノタウロス(1947)
 この作品は《ポカホンタス》に続く二つ目のバレー作品で、最初はカーターとバランシンとの共同作業として出発した。しかし、(中略)結局は(中略)彼らの共同作業は実現しなかった。
 《ミノタウロス》は、ギリシア神話に登場する牛頭人身の怪物をめぐる物語に基づいており、そのバレー・スコアには、全曲版と組曲版がある。このCDは全曲版の録音としては初めてのものである。」

「●雪のひとひら、バラの仲間(1942) 
 《ロバート・フロストによる3つの詩》のなかの2曲。」
「《雪のひとひら》は、カラスが木の枝から落とした一片の雪によって、ふさいでいた気分が晴れたことを歌ったもの。」
「《バラの仲間》は、その出だしの文句「バラはバラで/ずっとこれまでバラだった」が、ガートルード・スタイントートロジー的文章“a rose is a rose is a rose”への一種の応答ともなっている、ウィット溢れる詩である。」

「●ピアノ・ソナタ(1945~46) 
 この作品は《チェロ・ソナタ》(1948)以前の初期に書かれた力作で、コープランドドビュッシーストラヴィンスキーの影響をとどめながらも、《弦楽四重奏曲第1番》(1951)へとつながる重要な位置を占めている。」


◆本CDについて◆ 

輸入盤に帯・投げ込み解説(十字折・両面印刷)付。
原盤ブックレット(全12頁)にトラックリスト&クレジット、Lloyd Schwartzによる解説(英文)。日本語ライナーにトラックリスト&クレジット、解説(柿沼敏江)。

新録音の「ミノタウロス」に、ポール・ジェイコブズのLP『Elliott Carter: Night Fantasies / Piano Sonata』(1983年)からピアノ・ソナタを、ジャン・デガエターニとギルバート・カリッシュのCD『Songs of America: On Home, Love, Nature, and Death』(1988年)からカーター作曲の2曲を追加収録したCDです。

本CD収録内容を含むノンサッチ・レーベルのカーター作品レコーディングは4枚組CD『A Nonesuch Retrospective』(2009年)として集成されています。

ミノタウロス」は、怪物ミノタウロスの神話的悲劇を中心に、パシファエとアリアドネの人間的悲劇が前後に対照的に配置されています。

★★★★★ 


The Minotaur Overture