幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

アン・ブリッグス  『森の妖精』 

アン・ブリッグス 
『森の妖精』 

Anne Briggs 
The Time Has Come 


CD: Epic/Sony Records/Sony Music Entertainment (Japan) Inc. 
シリーズ: Epic Nice Price Line 
ESCA 7578 (1995年) 
¥1,800(税込)/税抜価格¥1,748 

 

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帯文: 

「UKトラッド・フォークの歌姫、アン・ブリッグス幻の名盤。爪弾くギターに静かに染みゆくヴォーカル。ナチュラルな森の空気の爽々しさに魂を洗われる。’71年作品。」 
「世界初CD化」 


1.夢の国から 5:05 
Sandman's Song (Anne Briggs) 
2.野うさぎの丘 2:17 
Highlodge Hare (Anne Briggs) 
3.ファイアー・アンド・ワイン 3:30 
Fire And Wine (Steve Ashley) 
4.ステップ・ライト・アップ 3:11 
Step Right Up (Henry McCullough) 
5.ライド・ライド 3:32 
Ride, Ride (Anne Briggs) 
6.ザ・タイム・ハズ・カム 2:40 
The Time Has Come (Anne Briggs) 
7.クレアはうさぎをつかまえた 1:52 
Clea Caught A Rabbit (Stan Ellison) 
8.もつれた男 3:23 
Tangled Man (Ann Briggs) 
9.ウィッシング・ウェル 1:46 
Wishing Well (Ann Briggs / Bert Jansh) 
10.岸辺にて 4:33 
Standing On The Shore (Trad. Arr. Woods / Moynihan) 
11.波 3:23 
Tidewave (Ann Briggs) 
12.いつも 3:04 
Everytime (Anne Briggs) 
13.優雅な騎士 3:04 
Fine Horseman (Lal Knight) 


プロデュース: コリン・コールドウェル
Produced by Colin Caldwell for Jo Lustig (Isle of Man) Ltd. 
Engineer: Colin Caldwerll 
Recorded at Marquee Studios, London 

Sleeve design by Gordon / Graphiti 
Photography by Humphrey Weightman 


「アナログでは[1]~[6]がA面、[7]~[13]がB面に収録されています。」


◆本CDについて◆ 

二つ折りブックレット内側にアン・ブリックスによる楽曲コメント(英文)。投げ込みにトラックリスト&クレジット、松山晋也による解説、「アン・ブリッグスによるセルフ・ライナーノーツ」(訳: 内田久美子)、歌詞対訳(渚十吾)(「歌詞は聴きとりによるものです。御了承下さい。」)、「Nice Price Line」CDリスト。

トラディショナル・フォークのレーベル「トピック」からのファーストが当然のようにトラッド曲中心だったのから一転して、CBSからのセカンド(本作)は自作曲を中心に、バート・ヤンシュとの共作曲(「Wishing Well」、ヤンシュのヴァージョンは1969年の『Birthday Blues』に収録されています)をはじめ周辺のミュージシャンによる作品を取り上げたコンテンポラリーなものになっていますが、歌と演奏それ自体は変わらないです。というか、さらに深みと拡がりを増しています。#2と#7(奇しくも両者とも「うさぎ」ものです)はインストです。それに関していうと、#7「Clea Caught a Rabbit」の「セルフ・ライナーノーツ」の日本語訳に「クレアというのは、もう3年近く私のまわりを駆けずりまわっている尻軽の性悪女。」とありますが(原文は「Clea is a fast bitch who's been running circles round me for getting on three years now.」)、「bitch」は文字通り「雌犬」で、本作の(そしてファーストでも)ジャケットにアンと共に写っている猟犬がそれです。

★★★★★ 


Sandman's Song


Standing On The Shore