幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

『マーラー:交響曲「大地の歌」』  クレンペラー

マーラー交響曲大地の歌」』 
クレンペラー 

Mahler 
"Das Lied von der Erde" 
Otto Klemperer 
Christa Ludwig (mezzo-sop.) 
Fritz Wunderlich (ten.) 

EMI Classics 決定盤1300 351 


CD: EMI Classics/東芝EMI株式会社 
TOCE-13351 (2006年) 
税込1,300円(税抜1,238円) 

 


帯文: 

「今もって「大地の歌」の決定盤と謳われる大名盤。」


帯裏文: 

クレンペラーの指揮ぶりはもちろんのこと、ヴンダーリッヒとルートヴィッヒの歌唱が戦慄するほど素晴らしい名盤です。とりわけ、この録音後間もなくして事故死してしまった名テノール、ヴンダーリッヒの凄み。クレンペラーが巨大で美しい背景で支えるこの録音は、まさに人類の至宝と言えましょう。
レコード芸術推薦(1967年6月)」


マーラー 
MAHLER 

大地の歌」 
"DAS LIED VON DER ERDE" 

1.第1楽章:現世の悲しみを歌う酒宴の歌 8:06 
1st Movement: Das Trinklied vom Jammer der Erde 
2.第2楽章:秋の日に独りありて 10:11 
2nd Movement: Der Einsame im Herbst 
3.第3楽章:青春の歌 3:43 
3rd Movement: Von der Jugend 
4.第4楽章:美しきものを歌う 7:47 
4th Movement: Von der Schönheit 
5.第5楽章:春の日を酔いて暮らす 4:44 
5th Movement: Der Trunkene im Frühlilng 
6.第6楽章:告別 29:31 
6th Movement: Der Abschied 


クリスタ・ルートヴィッヒ(メゾ・ソプラノ)[2][4][6] 
CHRISTA LUDWIG, mezzo soprano 
フリッツ・ヴンダーリッヒ(テノール)[1][3][5] 
FRITZ WUNDERLICH, tenor 

オットー・クレンペラー指揮 
THE NEW PHILHARMONIA ORCHESTRA 
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 
cond. by OTTO KLEMPERER 

Recorded: 19-22 Februrary 1964, Kingsway Hall, London / 7 & 8 November 1964 & 6-9 July 1966, Abbey Road No. 1 Studio, London 
Producers: Walter Legge & Peter Andry 
Balance Engineers: Douglas Larter & Robert Gooch 


「一部オリジナルマスターテープに起因するノイズ等が有りますがご了承下さい。」


◆本CD解説(岡俊雄)より◆ 

「1907年にマーラーは友人のテオベルト・ポラックから「シナの笛」と題された詩集をおくられた。ハンス・ベートゲによる漢詩の独訳を集めたものであったが、そのなかのいくつかの詩にひきつけられたマーラーはひじょうに大きな感銘をうけた。若いときから死についての意識にとらわれてきたマーラーにとって、東洋の詩の異国情緒ばかりでなく、その自然観賞のありかたや諦観にふかく共感するところがあった。(中略)彼が「シナの笛」からえらんだテキストの配列を見ると現世の哀歓をうたいあげた末に、生への告別をもってむすんでいることはまったく意味ふかいものがある。
 「大地の歌」のタイトルは、この曲の第1楽章に引用された李太白の詩のなかの18行目以降の、Das Firmament blaut ewig, und die Erde / Wird lange fest steh'n und aufblühn im Lenz. / Du aber, Mensch, wie lang lebst denn du? (天は永遠に青みわたり、大地はゆるぎなく立って、春くれば花咲く。だけど人間はどれだけ生きられるというのだ?)の節から来たものとされている。このマーラーの大地への想念は、さらに第6楽章の最後のパラグラフ、DI絵ィ江部Erde allüberall / Blüht, auf im Lenz und grünt aufs neu! / Allüberall und ewig blauen licht die Fernen! / Ewig......ewig...... (なつかしい大地には、春がくれば、いたる所に花がひらき、新たな緑が萌え出るのだ! 見はるかす限り、どこもかしこも、永遠に青く輝くのだ! 永遠に……永遠に……)という、大地の讃歌で彼の現世への告別の歌をうたいあげているのである。
 全曲は6つの楽章から成っている。そして、奇数楽章はテノール、偶数楽章はアルト(またはバリトン)でうたわれる。」


◆本CDについて◆ 

ブックレット(全20頁)にトラックリスト&クレジット、相場ひろによる解説(2006. 7.)、岡俊雄による解説(「1990年3月発売のCDより転載しました。」)、歌詞対訳(訳:西野茂雄)、「EMI CLASSICS 決定盤 1300 SERIES」(CDリスト)。

クレンペラーマーラーの弟子なのでさすがによいです。しかしもっと虚脱感があるとよいです。

★★★★★