幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

オス・ガトス  『オス・ガトス 2』 

オス・ガトス 
『オス・ガトス 2』 

os gatos 
aquele som dos gatos 


CD: Universal 
制作:インターナショナル/USM 
発売・販売元:ユニバーサル ミュージック合同会社 
シリーズ:初CD化&入手困難盤復活!! ブラジルが生んだ秘蔵の名盤 〈’50s~’60s〉 
UICY 79577 (2021年) 
定価¥1,100(本体¥1,000 税率10%) 
Made in Japan 

 


帯文:

「エウミール・デオダート、ドゥルヴァル・フェレイラを中心にマウリシオ・アインホルン、タンバ・トリオのベベート等が参加したスーパー・ユニット、オス・ガトスのセカンド・アルバム。大人のためのボサ・ノヴァ
語り継がれる名曲「イ・ナーダ・マイス」収録。」


1.ボニータ 
Bonita 
(Tom Jobim / Ray Gilbert) 
2.アグア・ヂ・ベベール 
Agua De Beber 
(Tom Jobim / Vinícius De Moraes) 
3.イ・ナーダ・マイス 
E Nada Mais 
(Durval Ferreira / Luis Fernando Freire) 
4.酒とバラの日々 
Days Of Wine And Roses 
(Mercer / Mancini) 
5.フェイチーニャ・プロ・ポエタ 
Feitinha Pro Poeta 
Baden Powell / Luis Fernando Freire) 
6.クリシェー 
Clichet 
(Duval Ferreira / Mauricio Einhorn) 
7.ポルケ・ソモス・イグアイス 
Porque Somos Iguais 
(Duval Ferreira / Pedro Camargo) 
8.アデウス・アス・イルゾォンエス 
Adeus As Ilusoes (Sundpiper) 
(Mandel / Webster) 
9.シルク・ストップ 
Silk Stop 
(Donato) 
10.デイシャ・コモ・エスター 
Deixa Como Está 
(Durval Ferreira / Regina Werneck)
11.トゥドゥ・キ・エ・プレシーゾ 
Tudo Que É Preciso 
(Durval Ferreira / Regina Werneck) 
12.ブルー・セッチ 
Blue set 
(Toots Thielmans) 


発表:1966年 
マスター:1998年 


◆若林佳起による解説より◆ 

「オス・ガトスはドゥルヴァルとデオダートのコラボだが、厳密にはドゥルヴァルの呼びかけで始まったプロジェクトである。アメリカではハンサムな男性を‟Cat”とスラングで呼ぶようにポルトガル語‟Gato”も同様の意味があり、二人がハンサムだった事や、緑色の瞳を持つドゥルヴァルのニックネームでもあった事が名前の由来だという。」
「本アルバムのミュージシャンはメレーリス・コッピーニャ(fl)、エジムンド・マシエル、ノラート(tb)、パウロ・モウラ(as)、ネコ(el.g)、セルジオバローゾ(b)、ウィルソン・ダス・ネヴィス(ds)、曲によってマウリリオ・サントス(tp)が加わるのは一集と同じ。コーラスだけが異なり、本作ではドウルヴァル自身、アタイージ、レナート、ジョアン、ルイスの‟Quarteto 004”が参加。唯一女性でベティーカルヴァーリョの名前があるが、彼女は前年にデオダート編曲によるEP盤(RCA)でデビュー。(中略)ベッチ・カルヴァーリョの名で70年代のサンバ歌手としての大活躍ぶりは御存知のとおり。プロデュースは一集のアルマンド・ピチグリアーニと代わり若き日のドリ・カイミが担当している。」


◆本CDについて◆ 

ジュエルケース(白トレイ)。ブックレット(二つ折り)にトラックリスト&クレジット。投げ込み(十字折り)にトラックリスト、若林佳起による解説(「2007年発売時の解説を転載しております」)、「E Nada Mais」歌詞&対訳(荒井めぐみ)。

『オス・ガトス』をきいたので『オス・ガトス 2』もきいてみました。『オス・ガトス 3』もあればききますがないのできけないです。今年こそはコンプリート癖をなんとかしたいです。

★★★★☆ 


Agua De Beber


E Nada Mais


「Um sambinha é bom 
Quando ele é fácil de cantar 
E quando vem a inspiração 
É natural uma canção... 

Tem que se mostrar 
Como de fato ele nasceu 
E sem querer insinuar 
Que há outra história pra contar 

Qual o pescador 
Que vive sem falar do mar 
Qual foi o amor 
Que não viveu, cresceu, morreu 
E se perdeu... 

E toda história viverá 
Quem com ternura só cantar 
E toda gente há de ver 
E facilmente comprender 
Que o que se quer 
É mesmo paz e nada mais...」

「サンバっていいものだよ 
歌いやすいものならね 
発想が浮かんでくれば 
自然な曲が出来るんだ 

本当はどうやってサンバが 
生まれてきたのか示そうよ 
作ったようなものじゃなくて 
自然にストレートにさ 

海の話をしない漁師なんかいる? 
生まれたり、大きくなったり、終わったり 
失ったりしない愛なんてある? 

それに、親しみを込めて歌うなら 
言いたいことは伝わって行くよ 
みんなが気がついて 
すぐに分かるだろう 
望むべきものは 
平和なんだと 
ただそれだけだと…」

(対訳:荒井めぐみ)