幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

『マーラー:大地の歌』 インバル

マーラー大地の歌 
エリアフ・インバル指揮 
フランクフルト放送交響楽団
ペーター・シュライアー/ヤルド・ヴァン・ネス

MAHLER 
DAS LIED  VONDER ERDE 
The Song of the Earth 
Le Chant de la Terre 
PETER SCHREIER / JARD VAN NES 
FRANKFURT RADIO SYMPHONY ORCHESTRA 
ELIAHU INBAL 


CD: DENON 
発売元:日本コロムビア株式会社 
シリーズ:Crest 1000 
COCO-70406 (2002年) 
定価¥1,050(税抜価格¥1,000) 

 


帯文:

「新旧二人の名歌手を得てシリーズの掉尾を飾った名盤」
レコード芸術特選」
「歌詞対訳なし」


帯裏文:

マーラーの創作におけるふたつの流れ、「交響曲」と「歌曲」が対等に融合した傑作です。精緻な演奏の中に、マーラーが東洋の詩に託した深い死生観が静かに描かれ、一方交響曲としてのドラマも十分に描かれます。意外にもはじめてこの曲を歌うことになったシュライアーと、当時まだ新進であったネスの歌も演奏に同化し、深い感動の世界に誘います。」


マーラー Gustav Mahler (1860-1911) 

交響曲大地の歌》 
テノール、アルト(あるいはバリトン)とオーケストラのための交響曲 
'DAS LIED VON DER ERDE' (Text: Hans Bethges "Die chinesische Flöte") 

1.地上の悲愁を詠える酒席の歌 8:19
Das Trinklied vom Jammer der Erde  
2.秋に独りいて淋しきもの 9:31
Das Einsame im Herbst  
3.青春にふれて 3:14 
Von der Jugend 
4.美しさについて 7:16 
Von der Schönheit 
5.春にありて酔えるもの 4:25 
Der Trunkene im Frühling 
6.告別 28:35 
Der Abschied 


ペーター・シュライアーテノール 
Peter Schreier, tenor 
ヤルド・ヴァン・ネス:メゾ・ソプラノ 
Jard van Nes, mezzo-soprano 

エリアフ・インバル指揮 
フランクフルト放送交響楽団 
Eliahu Inbal conducting Frankfurt Radio Symphony Orchestra 


録音:1988年3月24、25日 フランクフルト、アルテ・オーパー 
制作担当:川口義晴、リヒャルト・ハウク 
録音担当:ピーター・ヴィルモース、デトレフ・キットラー 
リミックス担当:北見弦一 
技術:高橋幸夫 
テープ編集:塩澤利安、斉藤笑子 
マスタリング:保坂弘幸 
ヘッセン放送との共同制作 


「このCDは、COCO-85045の原盤による再発売商品です。」


◆相澤昭八郎による解説より◆

「インバルはマーラーに潜む2つの相対し、相克しあるいは矛盾する要素を鋭く指摘する。マーラーの内部でこれらは互いに競い悩みもするが、結果として両立しながら大きな歓喜に達し、やがて憧景の彼岸へと去っていく。」
「インバルは、ある場合には歪んだファナティックなものも美的な要素として追求しなければならず、マーラーには特にこうした表現が重要だと言う。マーラーの分裂した2つの要素に共感する気質がなくてはならず、マーラーのこうした自己分裂は、亀裂でもありまた脈絡でもあるとも述べている。」


◆本CDについて◆

ジュエルケース(白トレイ)。ブックレット(全8頁)にトラックリスト&クレジット、相澤昭八郎による解説(2002.3)と演奏者紹介、「クレスト1000 全70タイトル」(CDリスト)、ブックレット裏表紙に写真図版(カラー)1点。廉価盤なので歌詞は掲載されていません。

★★★★☆