Patti Smith
『Free Music Store』
CD: Brand-New Beat
BNB-911001
Un produit Luzembourgeois
LIVE AT THE WBAI STUDIO, NEW YORK CITY, MAY 28, 1975.
1. We're Gonna Have a Real Good Time Together [3:57]
2. Hunter Captured by the Game [3:39]
3. Birdland [7:06]
4. Redondo Beach [4:05]
5. Son of Space Monkey [4:46]
6. Snowball [4:30]
7. Land [5:51]
8. Break It Up [3:35]
9. Gloria [7:25]
10. Scheherazade / Aisle of Love [8:27]
11. Piss Factory [3:47]
12. Horses [8:07]
PATTI SMITH - VOCALS
IVAN KRAAL - GUITAR
LENNY KAYE - GUITAR
DNV SOHL - PIANO
◆本CDについて◆
ジャケット(ペラ/片面印刷)。インレイにトラックリスト&クレジット、カラー写真図版1点。
パティ・スミスの、1stアルバム『Horses』リリースの半年前、ニューヨークのラジオ局WBAIでのライヴ放送音源(#11、12は同年のセントラル・パークでのライヴ音源)によるブートレッグCDです。ブートレッグなれども長年の愛聴盤なので愛着があります。わりと長めのMCも収録されています。この頃はドラムレス形態で、レニー・ケイとアイヴァン・クラールのギター&ベースとDNV(リチャード)・ソールのピアノ。演奏はたいへんよいです。同放送の音源は『New York 1975』(ブート)、『Depravity』(オフィシャル? 2014年リリース)のタイトルでも出ています。
#1はヴェルヴェット・アンダーグラウンドのカバー。#2はマーヴェレッツ(モータウン)のカバーで、たいへんすばらしいです。「狩人が獲物に捕獲されてしまった」というスモーキー・ロビンソン作のラブソングで、MCで「シャーロット・ランプリングとパティ・ハーストに捧げます」とコメントしていますが、シャーロット・ランプリングは映画『愛の嵐』(1974年イタリア)で元ナチ将校と13年ぶりに再会した元強制収容所のユダヤ人女性(今は立場が逆転している)を演じた女優、パティ(パトリシア)・ハーストは新聞社社長令嬢で、1974年2月に左翼過激派SLAに誘拐され、4月にはSLAが銀行を襲撃した際に一味として参加、1975年9月に逮捕されています。#10(後半)はクイン・トーンズ(ドゥーワップ)のカバー。#11はシングル曲。#3、4、8、9、12は1st『Horses』収録曲。#7は2nd『Radio Ethiopia』収録曲「Distant Fingers」の、#5は3rd『Easter』収録曲「Space Monkey」の初期ヴァージョン。#6はアルバム未収録曲。#10(前半)はソールのピアノをバックに自作の詩(?)を朗読しています。
#7のMCでは、「火星人」だった子ども時代(というのは、変わり者は火星人(異星人)扱いされがちなので)、故郷の火星から恋人が地球に訪ねて来てくれることを空想して作った歌(「Land」というのは火星の恋人に対する「地上に降りて来て」という呼びかけです)だと語っています。1970年代はUFOブームだったので、異星人ラブソングもスラップ・ハッピーの「Secret」(1974年)とかピンク・レディーの「UFO」(1977年)とかいろいろありました。
#8は本CDではフェード・アウトしています。
★★★★☆
The Hunter Gets Captured by the Game