幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

Utopic Sporadic Orchestra  『Nancy 75』 

Utopic Sporadic Orchestra 
『Nancy 75』 
ユートピック・スポラディック・オーケストラ 
ナンシー’75 


CD: Utopic Records / Distribution Musesa 
EX 6246 (2001) 

Arcangelo 
ARC-1054 
税抜価格¥2,500 

 

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帯文: 

「マグマ屈指の名曲と謳われる“De Futura”の初演が遂に甦る! しかも前日のリハーサル・テイクも収録した驚愕のCD登場! さらに絶頂期マグマでしか演奏されなかった“KMX”をボーナストラックで収録! 
【仏文ライナー対訳付/解説:竹川真】」


UTOPIC SPORADIC ORCHESTRA 
NANCY 75 


1. De Futura (16 oct 75 Nancy - Rehearsal)  23:40 
2. De Futura (17 oct 75 Nancy - Live)  26:12 

Bonus Tracks: 
3. KMX E XII opus 3 (6 feb 74 - Bremen)  6:33 
4. La Musique des Sphères / part 2 (31 oct 76 - Paris)  10:00 
5. KMX E XII opus 3 (Holland 74)  8:00 


All compositions by Jannick Top 


Recorded at : Nancy Jazz Pulsations - 16 oct 75 (Rehearsal) and 17 oct 75 (Live) 


Jannick Top (bs), Jean Schultes (dms), Christian Vander (dms), Kris Stanisnopoulos (perc), Jean-Pierre Sabartet (p), Gérard Bikialo (electric kbds), Philippe Briche (kbds), Sauveur Malia (fret cello), Denis Lable (g), Josselin Piccende (g), Georges Gasky (synth), Didier Lockwood (vn), Michel Ripoche (vn), Frédérique Deguenbach, Stella Vander, Martine Toureil (vc), Mohamed Larbi Ouchni (vn tunisien), Hervé Derien (cello). 

Bonus Tracks: 
3,5/ Jannick Top (bs), Christian Vander (dms), Gérard Bikialo (kbds), Claude Olmos (g). 
4/ Jannick Top (bs), Christian Vander (dms), Michel Grailler (kbds). 


Produced by Utopic Records (C) 2001 
Project manager: Philippe Hodara 
Assistant: Marc Rossi 
1) Mastered by Uwe at Electric City Studio, Bruxelles 
2-5) Mastered by Antoine at Dyam Studio, Paris 
Graphic art and design: Liliane Mangavelle 
Photos: Marc Rossi / Guy Mas 
Liner notes: Philippe Hodara, Jean Christophe Alluin  


◆ジャン=クリストフ・アリュアンによるライナーノーツの邦訳より◆ 

「1975年10月「ナンシー・ジャズ・パルセーションズ」フェスティヴァル中に催された一夜のごく稀れな記録、このユートピック・スポラディック・オーケストラは、ヤニック・トップが大編成のオーケストラのリーダーとして、彼の70年代の最重要作品である「DE FUTURA」を聴衆の前で発表するという貴重な機会となったのである。」

「ここで聴くことができる「DE FUTURA」は、総勢18人の演奏家と歌手という編成によって展開される極めてオーケストラルな形体をとっている。この例外的なイヴェントのために、ヤニック・トップは、(中略)73年/74年のマグマの主要メンバーを再召集した。クリスチャン・ヴァンデとジェラール・ビキアロの存在は、ヨーロッパシーンにおける何ヶ月もの集中的な共同作業によって得られたリズム的な凝集性を、このオーケストラに保証するものである。」

「この70年代フランスの音楽シーンにおいてまったくユニークな事件は、1年後に新たなユニット「ヴァンデ=トップ」として具体化することになる、ヤニック・トップとクリスチャン・ヴァンデの新しい共同作業の前段階となった。このヴァンデ=トップは76年夏にアルバム「ウドゥ・ヴドゥ」を録音していて、そのB面に“De Futura”の“マグマ風”ヴァージョンが収められているが、その年の10月と11月にフランスでライヴをも行っている。

 “De Futura”という作品はその生みの親の意志から独立して進化を続け、1977年12月までクリスチャン・ヴァンデのグループで定期的に演奏され、その後1996年と1998年11月の同グループ再結成の際にも演奏されたが、本録音で演奏されているオリジナル版とは、かなりアレンジが異なっている。」


◆本CDについて◆ 

国内仕様輸入盤。透明ジュエルケース。原盤ブックレット(二つ折り)にJean Christophe AlluinとPhilippe Hodaraによるライナーノーツとクレジット、写真図版(カラー)2点。インレイにトラックリスト&クレジット。投げ込みライナー(十字折り)に竹川真による解説と、ジャン=クリストフ・アリュアンとフィリップ・オダラによるライナーノーツの邦訳(訳者名記載なし)。

マグマのベーシスト、ヤニック(ジャニック)・トップのレーベル「Utopic」から21世紀初頭にリリースされた4枚の1970年代マグマ関連未発表音源CDのうちの1枚で、ヤニック・トップが自作曲「De Futura」(本CDのアナウンスでは「De Futura Hiroshima」と紹介されています)を演奏するためにクリスチャン・ヴァンデほかマグマのメンバーの協力のもとに結成した「ユートピック・スポラディック・オーケストラ」による1975年10月17日の「De Futura」ライヴ・テイクとその前日のリハーサル・テイクに、ボーナス・トラックとして1974年の「KMX」と1976年の「La Musique des Sphères」のライヴ録音が追加収録されています。
それにしてもリハーサル&ボートラにくらべて肝心の「De Futura」本番の音質があまりよくないのは残念でした。

★★★★★ 


De Futura live in October 16, 1975 Nancy - rehearsal