マカーム・エーシュ・コリンダ
『マカーム・エーシュ・コリンダ』
Makám és Kolinda
European Traditional Collection 13
CD: Seven Seas
発売元:キングレコード株式会社
シリーズ:ユーロ・トラッド・コレクション
280E 52063 (1989年)
税込定価¥2,800(税抜価格¥2,718)
Made in Japan
帯文:
「異質の音階、リズム、卓越したテクニック、
これぞハンガリー・ショック! 伝統でありコンテンポラリー、
ユーロ・トラッドの試金石となる1枚。」
帯裏文:
「異質の音階、常識を覆す拍節、なによりも卓越したテクニック。マカーム・エーシュ・コリンダこそハンガリー・ショック・アジアでありヨーロッパ、伝統でありコンテンポラリー、どのような言葉をもってしても表現できない彼らこそユーロ・トラッドの試金石である。」
1. Töredék (Dabasi/Szécsi) 3:44
断章
2. Szélcsend / Szélcsend után (Krulik Zoltán) 6:57
凪(なぎ)/凪の後
3. Két népdal (Trad. / arr; Dabasi Péter) 4:42
2つの民謡
4. Trák dallam (Trad. / arr; Szöke Szaboles) 2:21
トラキアの旋律
5. Mese (Dabasi Péter) 3:48
御伽話
6. Hainali járat (Krulik Zoltán) 4:31
夜明けの便
7. Tánc (Dabasi/Vas János) 4:07
踊り
8. Bánatot váltunk (Dabasi/Nagy László) 4:09
僕らは悲しみを取り替える
9. Két fogás (Krulik/Szöke Szabolcs) 4:21
二品料理
10. Gusla (Szöke Szabolcs) 1:13
グスラ
PÉTER DABASI: mandolincselló, kaval, ének / mandolcello, kaval, vocals
ENDRE JUHASZ: oboa / oboe
PÉTER KÖSZEGI: nagybögö / bass
ZOLTAN KRULIK: gitár, ritmushangszerek, ének / guitar, percussion, vocals
ESZTER MATOLCSY: hegedü, brácsa, kalimba, ritmushangszerek, ének / violin, viola, kalimba, percussion, vocals
SZABOLCS SZÖKE: gadulka, gusla / gadulka, gusla
●Makám Együttes――マカーム・エッジュッテシュ マカーム社中
●Kolinda Együttes――コリンダ・エッジュッテシュ コリンダ社中
DABASI Péter ダバシ・ペーテル マンドリンチェロ、カヴァル、ヴォーカル
JUHÁSZ Endre ユハース・エンドレ オーボエ
KÖSZEGI Péter ケーセギ・ペーテル ベース
KRULIK Zoltán クルリク・ゾルターン ギター、パーカッション、ヴォーカル
MATOLCSY Eszter マトルチ・エステル ヴァイオリン、ヴィオラ、カリンバ、パーカッション、ヴォーカル
SZÖKE Szabolcs セーケ・サボルチ ガドゥルカ、グスラ
Licensed by MUNICH RECORDS LTD., Netherland
デザイン:美登英利/SSデザイン
イラスト:渋谷和良
◆本CD解説(茂木健)より◆
「マカーム・エーシュ・コリンダは、76年に単にコリンダというグループ名で(中略)デビューした。」
「89年の時点で既に6枚のアルバムがあり、まずコリンダ名義で3枚を製作後、一旦コリンダを解消し本作を含む2枚が、マカームというバンドと合体して作ったマカーム・エーシュ・コリンダ名義である。88年の最新作で、再びコリンダの名に戻った。(中略)初期のアルバムは、ハンガリーのトラッドを多様なアレンジで聞かせる姿勢を持っていたのだが、グループ名を変更した4枚目にあたる本作から、ハンガリーの臭みを抑えてオリジナルを強く前面に押し出し、幾分耳触りのよい音づくりを指向している。」
「全10曲中、トラッドは1曲のみで、その他は全てダバシもしくはメンバー達の自作。それまでの作品に比べ世界のマーケットを強く意識している音づくりだ。それは、リズムの処理の仕方に最も顕著に表れている。(中略)ここで聞かれるリズムは、(中略)総じて歯切れよく軽い。そのキレのよさに乗せて、彼らは東欧の民族色を殆どの曲で上手く生かしている。例えば、[1]は3/8+3/8+3/8+2/8という変則リズムで作られており、これはバルカンのダンスで普通にみられる付加リズムの応用だ。[7]も同様で、こちらは3/4+4/4の7拍子。」
「本作で聞かれる各曲の構成は、たいへん分かりやすく、使われている楽器も、オーボエ、フィドル、マンドセロといった西ヨーロッパ的なものばかりだ。(中略)こうした態度に、アドリブ・パートを含め東欧にとらわれすぎない音楽を構築しようという意図が明白である。それでもなお、使われている音階と奏法は[2]以外モロにバルカンだ。」
◆本CDについて◆
ブックレット(全12頁)に茂木健による解説、歌詞対訳(深谷志寿 訳)、クレジット。ブックレット裏表紙にオリジナルLPジャケット図版(カラー)。投げ込み(十字折り)に「オリジナルLPジャケットのバック・スリーブ」復刻(モノクロ)と「European Traditional Collection」CDリスト(モノクロ図版15点)。インレイにトラックリスト。
ハンガリーの「マカーム&コリンダ」の1982年作品のCD化。音的には洗練されたエスニック・アコースティック・フュージョンで、元ペンタングルのダニー・トンプソンの『Whatever』あたりに近いです。ヴァイオリンは女の人です。オリジナル曲の歌詞は同時代のハンガリーの詩人の作品を採用しています。
★★★★★
Szélcsend / Szélcsend után
Mese