『想い出のサン・ジェルマン・デ・プレ』
ジャック・プレヴェール/ジュリエット・グレコ/ボリス・ヴィアン/イヴ・モンタン他
L'Age d'or de Saint Germain des Prés
CD: Philips/日本フォノグラム株式会社
PPD-3022~24 [3枚組]
税込定価¥6,767(税抜価格¥6,570)
帯文:
「人生を愛する芸術家たちの青春群像。」
「〈ノーノイズ編集〉」
帯裏文:
「サン・ジェルマン・デ・プレ…そこは人生を愛する芸術家たちの街角、それは混沌のパリに開花した芸術の代名詞。そこに集う詩人、作家、音楽家等が残した名曲と証言を通して知る、アプレゲール(戦後)の芸術家たちの青春群像。」
想い出のサン・ジェルマン・デ・プレ
l'Age d'or de Saint-Germain-des-Pres
DISC 1
ジャック・プレヴェール
Jacques Prevert
1.イントロ~〈解説〉フランシス・クロード
Intro-Presentation de Francis Claude
2.バルバラ 〈歌〉フレール・ジャック
Barbara (J. Kosma/J. Prevert) - Les Freres Jacques
3.〈解説〉フランシス・クロード
Presentation de Francis Claude
4.愛しあう子供たち 〈歌〉ジュリエット・グレコ
Les enfants qui s'aiment (J. Kosma/J. Prevert) - Juliette Greco
5.〈インタビュー〉ピエール・プレヴェール
Interview de Pierre Prevert
6.学習帳 〈歌〉イヴ・モンタン
Page d'ecriture (J. Kosma/J. Prevert) - Yves Montand
7.〈インタビュー〉ジャック・プレヴェール、パスカル、ポール・ブーバル
Interviewes de Jacques Prevert - Pascal - Boubal
8.財産目録 〈歌〉フレール・ジャック
L'inventaire (J. Kosma/J. Prevert) - Les Freres Jacques
9.〈インタビュー〉イヴ・ロベール、アニェス・カプリ
Interviewes d'Yves Robert - Agnes Capri
10.鯨捕り 〈朗誦〉アニェス・カプリ
La peche a la baleine (J. Kosma/J. Prevert) - Agnes Capri
11.祭 〈朗誦〉ジャック・プレヴェール
Fete (J. Prevert) - Jacques Prevert
12.イントロ~〈解説〉フランシス・クロード~〈インタビュー〉ジョゼフ・コスマ
intro-Presentation de Francis Claude - interview de Joseph Kosma
13.枯葉 〈歌〉ジュリエット・グレコ
Les feuilles mortes (J. Kosma/J. Prevert) - Juliette Greco
14.〈インタビュー〉ミッシェル・ド・レ
Interview de Michel de Re
15.手廻しオルガン 〈歌〉フレール・ジャック
L'orgue de barbarie (J. Kosma/J. Prevert) - Les Freres Jacques
16.学校の帰り道 〈歌〉イヴ・モンタン
En sortant de l'ecole (J. Kosma/J. Prevert) - Yves Montand
17.〈インタビュー〉ジュリエット・グレコ
Interview de Juliette Greco
18.私は私 〈歌〉ジュリエット・グレコ
Je suis comme je suis (J. Kosma/J. Prevert) - Juliette Greco
19.〈インタビュー〉フレール・ジャック
Interview Les Freres Jacques
20.二匹のかたつむり 〈歌〉フレール・ジャック
Deux escargots s'en vont a l'enterrement (J. Kosma/J. Prevert) - Les Freres Jacques
21.〈インタビュー〉ジャック・プレヴェール
Interview de Jacques Prevert
22.親展電報 〈朗誦〉ジャック・プレヴェール
Cable confidentiel (J. Prevert) - Jacques Prevert
DISC 2
ミッシェル・ド・レからイヴ・ロベールへ、あるいはヴュー・コロンビエからローズ・ルージュへ
de Michel de Re a Yves Robert ou du Vieux Colombier a la Rose Rouge
1.イントロ~〈解説〉フランシス・クロード~〈インタビュー〉ミッシェル・ド・レ
Intro-Presentation de Francis Claude - Interview de Michel de Re
2.あいくちマッキー 〈歌〉カトリーヌ・ソヴァージュ
Complainte de Mackie (K. Weill/Brecht/adapt. Mauprey) - Catherine Sauvage
3.〈解説〉フランシス・クロード
Presentation de Francis Claude
4.ユー・アー・マイ・サンシャイン 〈歌〉レ・パンソン
You Are My Sunshine (J. Davis/C. Michell) - Les Pinsons
5.〈インタビュー〉イヴ・ロベール、ジョルジュ・ヴァン・パリス
Interviewes d'Yves Robert - Van Parys
6.人殺しのエッフェル塔 〈歌と台詞〉ミッシェル・ド・レ、イヴ・ロベールほか
La tour Eiffel qui tue (G. Hanoteau/G. Van Parys/J. Marsan/arr. M. Legrand) - Michel de Re et sa compagnie (adt. et real. Y. Robert)
7.〈インタビュー〉フランシス・ルマルク
Interview de Francis Lemarque
8.エッフェル塔の嘆き 〈歌〉ムルージ
La complainte de la tour Eiffel (G. Hanoteau/G. Van Parys/J. Marsan/arr. M. Legrand) - Mouloudji
9.〈インタビュー〉イヴ・ロベール
Interview d'Yves Robert
10.ファントマス 〈歌〉カトリーヌ・ソヴァージュ
Fantomas (K. Weill/R. Desnos) - Catherine Sauvage
11.イントロ~〈解説〉フランシス・クロード~〈インタビュー〉フレール・ジャック
Intro-Presentation de Francis Claude - Interview des Freres Jacques
12.あばら肉 〈歌〉フレール・ジャック
L'entrecote (Marius Zimmermann/Goupil) - Les Freres Jacques avec l'aimeble autorisation de la Bolto a Musique
13.〈インタビュー〉イヴ・ロベール
Interview d'Yves Robert
14~26.文体の練習 〈歌と台詞〉イヴ・ロベール、フレール・ジャックほか
Exercices de style (Raymond Queneau/Musique & arr. Pierre Philippe) avec Yves Robert et sa compagnie et les Freres Jacques
a) 訊問
Interrogatoire
b) 夢
Reve
c) 無知
Ignorance
d) 触覚
Tactile
e) 反動分子
Reactionnaire
f) 植物学
Botanique
g) 医学
Medical
h) イタリア風
Italianisme
i) 百姓風
Paysan
j) 横柄
Injurieux
k) 数学
Mathemathique
l) ラテン語もどき
Latin
ボリス・ヴィアン、サン・ジェルマン・デ・プレの偉大なる暴君
Boris Vian, grand satrape de Saint-Germain-des-Pres
27.イントロ~〈解説〉フランシス・クロード
Intro-Presentation de Francis Claude
28.ぼくはスノッブ 〈歌〉ボリス・ヴィアン
Je suis snob (J. Walter/B. Vian) - Boris Vian
29.〈インタビュー〉ピエール・プレヴェール
Interview de Pierre Prevert
30.酒飲み 〈歌〉ボリス・ヴィアン
Je bois (A. Goraguer/B. Vian) - Boris Vian
31.〈インタビュー〉アントワーヌ・ブロンダン
Interview de'Antoine Blondin
32.陽気な屠殺人 〈歌〉ボリス・ヴィアン
Les joyeux bouchers (J. Walter/B. Vian) - Boris Vian
33.〈インタビュー〉クロード・リュテール
Interview de Claude Luter (enregistre en exclusivite pour la Societe Vogue)
34.進歩の嘆きぶし 〈歌〉ボリス・ヴィアン
La complainte du progres (A. Goraguer/B. Vian) - Boris Vian
35.〈解説〉フランシス・クロード
Presentation de Francis Claude
36.脱走兵 〈歌〉ボリス・ヴィアン
Le deserteur (B. Vian) - Boris Vian
DISC 3
作家のシャンソン
Chansons d'auteurs
1.イントロ~〈解説〉フランシス・クロード~〈インタビュー〉ニコラ・バタイユ
Intro-Presentation de Francis Claude - Interview de Nicolas Bataille
2.娘さんその気でいるなら 〈歌〉ジュリエット・グレコ
Si tu t'imagines (J. Kosma/Queneau) - Juliette Greco
3.〈インタビュー〉アントワーヌ・ブロンダン
Interview d'Antoine Blondin
4.幸せな愛はない 〈歌〉カトリーヌ・ソヴァージュ
Il n'y a pas d'amour heureux (G. Brassens/L. Aragon) - Catherine Sauvage
5.〈インタビュー〉アリス・ザブリッチ
Interview d'Alice Sapritch
6.一度だけ 〈歌〉カトリーヌ・ソヴァージュ
Une fois n'est pas coutume (A. Popp/Ph. Soupault) - Catherine Sauvage
7.〈インタビュー〉マルセル・エドリック
Interview de Marcel Haedrich
8.蟻 〈歌〉ジュリエット・グレコ
La fourmi (J. Kosma/R. Desnos) - Juliette Greco
9.〈インタビュー〉ジュリエット・グレコ
Interview de Juliette Greco
10.ブラン・マントー通り 〈歌〉フレール・ジャック
Rue des Blancs Manteaux (J. Kosma/J.P. Sartre) - Les Freres Jacques
11.〈解説〉フランシス・クロード
Presentation de Francis Claude
12.幸せな眠りへの祈り 〈歌〉カトリーヌ・ソヴァージュ
Priere pour dormir heureux (J. Besse/M. Fombeure) - Catherine Sauvage
13.〈解説〉フランシス・クロード
Presentation de Francis Claude
14.パリの憂愁 〈歌〉ムルージ
Le mal de Paris (P. Arimi/Mouloudji) - Mouloudji
サン・ジェルマンの地下室
Saint-Germain-des-Caves
15.イントロ~〈解説〉フランシス・クロード~〈インタビュー〉クロード・リュテール
Intro - Presentation de Francis Claude - Interview de Claude Luter (enregistre en exclusive pour la Societe Vogue)
16.キング・ポーター・ストンプ 〈演奏〉シドニー・ベケット(ベシェ)
King Porter Stomp (Morton) - Sidney Bechet
17.〈インタビュー〉クロード・ボーリング
Interview de Claude Bolling
18.ハーレム・ストラット 〈演奏〉クロード・ボーリング
Harlem Strut (James Prince Johnson) - Claude Balling
19.〈インタビュー〉マルク・デルニッツ
Interview de Marc Doelnitz
20.雲 〈演奏〉バーニー・ウィレン(バルネ・ヴィラン)
Nuages (Django Reinhardt) - Barney Wilen
21.ハーフ・ネルソン 〈演奏〉ヒューバート・フォル&サシャ・ディステル
Half Nelson (Miles Davis) - Hubert Fol et Sacha Distel
22.〈インタビュー〉ダニエル・フィリバッキ
Interview de Daniel Filipacchi
23.セロニアス・モンクス・エローネル 〈演奏〉ケニー・クラーク
Thelonious Monk's Eronel (T. Monk/Arr. Andre Hodeir) - Kenny Clarke
24.モーテルの写真屋 〈演奏〉マイルス・デイヴィス
Chez le photographe du motel (M. Davis) - Miles Davis
レオ・フェレからフランシス・ルマルクまで
Leo Ferre a Francis Lemarque
25.サン・ルイ島 〈歌〉カトリーヌ・ソヴァージュ
L'ile saint-Louis (Leo Ferre/Francis Claude) - Catherine Sauvage
26.〈解説〉フランシス・クロード
Presentation de Francis Claude
27.サン・ジェルマン・デ・プレ 〈歌〉アンリ・サルヴァドール
Saint-Germain-des-Pres (Leo Ferre) - Henri Salvador
28.〈解説〉フランシス・クロード
Presentation de Francis Claude
29.ムッシュー・ウイリアム 〈歌〉フレール・ジャック
Monsieur William (Leo Ferre/J.R. Caussimon) - Les Freres Jacques
30.潜水夫 〈歌〉アンリ・サルヴァドール
Le scaphandrier (Leo Ferre/R. Baer) - Henri Salvador
31.〈インタビュー〉フランシス・ルマルク
Interview de Francis Lemarque
32.腹ペコの人殺し 〈歌〉フランシス・ルマルク
Le tueur affame (F. Lemarque) - Francis Lemarque
33.なつかしい谷間 〈歌〉フランシス・ルマルク
Ma douce vallee (F. Lemarque) - Francis Lemarque
34.〈インタビュー〉ジャック・プレヴェール
Conclusion: Francis Claude avec Jacques Prevert
解説: フランシス・クロード
監修: 蘆原英了
編集: 蒲田耕二
「ノーノイズ・システムについて
本来の演奏のニュアンスを完璧に保ちつつ、今までのCD化とは異次元の高品質で音が甦るコンピューター・テクニックを駆使した画期的なシステムです。この商品に関しては、歴史的貴重さを尊重し意識的に一部ノイズを残している所もあります。」
◆本CD所収ジュリエット・グレコのインタビューより◆
「ジャック・プレヴェールが彼の唄のもっとも偉大な演唱者のひとりジュリエット・グレコに出会ったのは、やはりサン・ジェルマン・デ・プレであった。大戦中ジュリエットの母親と姉は、ゲシュタポの手によって監禁されていた。ジュリエットも同じくつかまっていた。」
「ジュリエット・グレコ「私は収容所から出た。ハンドバックと時計と500フランを返してくれた。それに地下鉄の切符が1枚。だれも私のそばにはいなかった。そして食糧の配給券もなかった。その時はまったく嫌だった。収容所を出されたので、私はフォッシュ大通りのベンチに腰かけていた。フォッシュ大通りは、まったく美しかった。しかし私はまだ子どもだったし、疲れていたし、たったひとりだった。私は考えた。それから突然、私は思い出した、私のフランス語の先生のエレーヌ・デュックがセルヴァンドニ通りに住んでいることを。そしてセルヴァンドニ通りをたずねて、先生を見つけた。先生は私を保護してくれた」」
「ジュリエット・グレコ「私はサルトルに会いにいった。忠告を聞きにいったのだ。すると彼は私の好きなものを聞いた。私は私の好きなものをいった。彼はうず高い書籍の山を出してくれた。翌朝9時、9時にサルトルのところを訪ねた。私は夢を見ているのだと思った。私は朝の9時に起きたことなど、いまだかつてなかった。私は朝の6時にごく自然に寝たものである。サルトルは本の山を出してくれて、その本にはたくさんの小さななん行からなん行までという註釈が白い紙でついていた。(中略)私の好きでないものもたくさんあった。私は〈娘さん、その気でいるなら〉(引用者注:「Si tu t'imagines」レーモン・クノーの詩)と〈永遠の女性〉(引用者注:「l'eternel feminin」ジュール・ラフォルグの詩)をえらんだ。そうして翌日またやってきて、これらの本を持っていった。というのはサルトルが『特に、ぼくの本を返すんだよ』といったからである(引用者注:「Et suis revenue le lendemain, j'ai rapporté ces livres, parce qu'il a dit: surtout rapportez-moi mes livres.」そして翌日、本を持ってサルトルの所に戻った。本を返すのを忘れないようにと言われていたので)。私は本を持っていった。私は頭を働かして、ページのはしを折るようなことはしなかった(引用者注:「J'ai rien écorné, tout sagement.」ページのはしを折ったりしなかったのは賢明だった)。サルトルは返本を受け取って私にいった『どんな本をえらんだね?』。私はこれこれといった。すると彼は『たいへんよろしい。私はたいへん満足した。たいへん結構なので、お前さんにひとつお土産をあげよう』といった。どうもありがとう。ムッシュー。『よろしい、お土産として〈出口なし〉のために書いたシャンソン〈ブラン・マントー通り〉をあげよう』といって、朗吟歌の1種のような奇怪な唄をうたってくれた。歌詞は非常にすばらしいものであった。その音楽はサルトル自身、書いたものであった。私はその音楽はあんまり好きでないといった。すると彼は笑って『よろしい、作曲家ではだれを望むかね?』と聞いた。私は〈枯葉〉が大好きだと答えた。『ではコスマのところへいってこい』とサルトルはいった」」
◆本CDについて◆
三方背スリーブケースに3枚組用ジュエルケース(24mm厚)と同サイズのブックレット。ブックレット(全100頁)にトラックリスト&クレジット、歌詞・テクスト対訳(蒲田耕二/永田文夫/鳥取絹子)。
解説と当事者へのインタビューを交えて第二次大戦後のサンジェルマン・デプレのシャンソン(とジャズ)を紹介する3枚組CDです。オリジナルは4枚組LPとして仏フィリップスより1965年にリリースされました。LP版ブックレットには長文解説や写真図版も掲載されていたようですが、本CDブックレットは対訳のみです。
★★★★★
文体の練習 イヴ・ロベール、フレール・ジャックほか
〈インタビュー〉ジュリエット・グレコ
参考: Juliette Greco - Interview (1957)