『ツェムリンスキー:叙情交響曲』
デボラ・ヴォイト(S)、ブリン・ターフェル(B-Br)
ジュゼッペ・シノーポリ指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
CD: Deutsche Grammophon
制作:ユニバーサル クラシックス&ジャズ
発売・販売元:ユニバーサル ミュージック合同会社
シリーズ:栄光のウィーン・フィル名盤100
UCCG-90433 (2014年)
¥1,600(税抜)+税
帯裏文:
「新ウィーン楽派の師ともいうべきツェムリンスキーの《叙情交響曲》は、タゴールのエキゾティックな詩に基づいた男と女の愛をテーマとした作品で、マーラーの《大地の歌》を意識して書かれました。ウィーン世紀末の文化的爛熟を髣髴とさせるシノーポリの指揮ぶりは彼の真骨頂といえましょう。」

アレクサンダー・ツェムリンスキー
Alexander Zemlinsky (1871-1942)
叙情交響曲 作品18
Lyrische Symphonie, op. 18
ラビンドラナート・タゴールの詩による、ソプラノ、バリトン独唱と管弦楽のための7つの歌
in sieben Gesängen nach Gedichten von Rabindranath Tagore für Orchester und eine Sopran- und eine Baritonstimme
1.第1楽章:「心の平和が得られない」 10:56
"Ich bin friedlos"
Langsam (Grave) - mit ernst-leidenschaftlichem Ausdruck
2.第2楽章:「お母さん、若い王子が私たちの家の前を通るはずなの」 6:51
"Mutter, der junge Prinz muß an unsrer Türe vorbeikommen"
Lebhaft
3.第3楽章:「君は私の夢の中に浮かぶ、夕べの雲」 7:11
"Du bist die Abendwolke, die am Himmel meiner Träume hinzieht"
Von hier ab plötzlich breiter und nach und nach immer ruhiger und langsamer
4.第4楽章:「愛する人よ、私に話しかけておくれ」 8:30
"Sprich zu mir, Geliebter"
Langsam
5.第5楽章:「愛する人よ、君の甘い愛の鎖から解放しておくれ!」 2:13
"Befrei mich von den Banden deiner Süße, Lieb!"
Feurig und kraftvoll
6.第6楽章:「最後の歌を書き終えたら」 5:10
"Vollende denn das letzte Lied"
Sehr mäßige ♩ (Andante)
7.第7楽章:「我が心に平和あれ」 8:20
"Friede, mein Herz"
Molto adagio (äußerst langsam und seelenvoll)
デボラ・ヴォイト(ソプラノ)
Deborah Voigt, soprano
ブリン・ターフェル(バス・バリトン)
Bryn Terfel, bass-baritone
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
指揮:ジュゼッペ・シノーポリ
Conducted by Giuseppe Sinopoli
録音:1995年6月 ウィーン〈ライヴ・レコーディング〉
Live Recording: Wien, Musikverein, Großer Saal, 6/1995
Executive Producers: John Fisher, Ewald Markl
Recording Producer: Werner Mayer
Tonmeister (Balance Engineer): Klaus Hiemann
◆本CD解説(アルフレッド・クレイトン)より◆
「1922年の夏、ツェムリンスキーは《叙情交響曲》をアルト=アウスゼーで作曲し、1923年8月29日に同じオーストリアの避暑地でオーケストレーションを完了した。初演は、プラハで開催されたISCM(国際現代音楽協会)の音楽祭において、1924年6月5日にツェムリンスキー自身の指揮によって行われた。」
「作曲者が作品について出版社のエミール・ヘルツカに述べたところによれば、作品の構成についてはマーラーの《大地の歌》を範としたという。」
「《叙情交響曲》は、「ベンガルのメーテルリンクのような」という的を射た形容で呼ばれるラビンドラナート・タゴールの詩に基づいて書かれている。(中略)とはいえ、ツェムリンスキーはある短い文章の中で、この詩はまったく個人的なものを表現するためのひとつの手段にすぎなかったことを指摘し、「すべて深刻で、情熱的な基調で貫かれた7つの歌、全体の導入と終結部のパッセージの内なる一貫性は、……完全に明白に表現されなければならない。……交響曲全体の基本となる気分は、前奏と初めの歌ですでに示されている。他の楽章すべては、それぞれの性格、テンポなどは異なっていても、第1楽章(第1の歌)の気分と密接な関係を持っていなければならない」と述べている。」
「1番目の歌では、自らの現世の運命を直視しながらも、男は「遥かなるものに渇するこの身」、そして、「朧げな時刻の明かりに照らされた霧の中」に「青い空に照らし出される君の幻影の何と大きなことか」、「見知らぬ遠い果て」を憧れる。」
「第3楽章は、冒頭に登場して楽章全体を貫く“Du bist mein Eigen, mein Eige(君は私のもの、私だけのもの)”という主題をアルバン・ベルクが《叙情組曲》に引用したことによって、特に有名になった。」
「結尾の部分では、低音部に冒頭主題の最後の回想が姿を見せるが、その主題は全音階のスケールに変形されて、まるで夢のように実体のないものになっている。」
◆本CDについて◆
SHM-CD。
ブックレット(全12頁)にアルフレッド・クレイトンによる解説(訳:岡本稔)、「演奏者について」(岡本稔)、歌詞(ハンス・エフェンベルガーによる独訳)対訳(訳:岡本和子)、クレジット。インレイにトラックリスト&クレジット。
マーラーの「大地の歌」は中国でしたが、ツェムリンスキーはインドです。いずれにしてもお伽の国に他ならないです。
★★★★★
Zemlinsky: Lyrische Symphonie, Op.18 - 7. Molto Adagio