Anthony Moore
Pieces from the Cloudland Ballroom
CD: Polydor
発売:ポリドール株式会社
シリーズ:German Rock Collection Part 2: モンド・ミュージック編
POCP-2402 (1995年)
¥1,800(税込)(税抜価格¥1,748)
Made in Japan
帯文:
スラップ・ハッピーのA・ムーアによる実験音楽。
71年のファースト・アルバム。トランス的な精神解放感をもつミニマル・ミュージックを展開。ファウストのメンバーも参加。」
1.ジャム・ジェム・ジム・ジョム・ジュム [21:22]
Jam Jem Jim Jom Jum (Moore)
2.ム・ナ・ウィル・ニ・ア・シャオイレアス [12:06]
mu na h-uile ni a shaoileas (Moore)
3.A、B、C、D、ゴルフィッシュ [7:36]
A. B. C. D. Gol'fish (Moore)
Recorded at Wümme, October 1971
Produced by Uwe Nettelbeck
(P) 1971 Polydor GmbH
「My thanks to the singers Ulf Kenklies, Glyn Davenport and Gieske Hof-Helmers, who sang on Jam Jem Jim Jom Jum, to Werner "Zappa" Diermaier, who played hi-hat on A. B. C. D. Gol'fish, and to Gunther Wüsthoff for all his work and patience.」
Anthony Moore
◆本CDについて◆
二つ折りブックレットにLP表&裏ジャケ(内側はブランク)。投げ込み(巻き三つ折りクロス二つ折り)にトラックリスト、石川真一による解説、「ジャーマン・ロック・コレクション」CDリスト(モノクロ図版16点)。
「夢の国の舞踏会の音楽」。
ハンブルクでウーヴェ・ネッテルベック(クラウトロックバンド「ファウスト」のプロデューサー)と知り合ったアンソニー・ムーアは、ウーヴェのプロデュースで独ポリドールから2枚のソロ作をリリース、その1枚目が本作で、2作目は翌72年の『Secrets of The Blue Bag』、同年にはスラップ・ハッピーの一員として『Sort Of』をやはりウーヴェのプロデュースで独ポリドールからリリースしています。
2枚のソロ作はジョン・ケージふうのブラックユーモアとノスタルジアを感じさせる現代音楽作品で、本作#1「Jam Jem Jim Jom Jum」はクラシックの声楽家Ulf Kenklies(テノール)、Glyn Davenport(バリトン)、Gieske Hof-Helmers(ソプラノ)による多重録音ヴォイスが(泣き笑いを交えながら)お経のように「ジャンバーバーバーバー、ジェンバーバーバーバー」と繰り返す背後で音響処理されたピアノの和音が除夜の鐘のように一定の間隔を置いて鳴り続けるというもの。#2「mu na h-uile ni a shaoileas」(スコットランド・ゲール語で「あなたが考えるすべてのことについて」)は3拍子のシンプルなピアノ伴奏にヴァイオリン(?)の弦を擦るやや耳障りな音が重ねられています。#3「A. B. C. D. Gol'fish」はチェンバロ、弦楽器、ウェルナー・ディーアマイアー(ファウスト)によるシンバル(ハイハット)の5拍子の曲。
こういうのは最初のうちは「なんだかなー」ですが、きいているうちに心地良くなって、いつまでもきいていたくなるので妙なものです。けだるい春の昼下りなどにきくとよいです。あやしうこそものぐるほしけれ。
★★★★★
mu na h-uile ni a shaoileas