CD: P-VINE RECORDS/Blues Interactions, Inc.
PCD-25010 （2003年）
￥2,500円（税抜価格）
帯文：
「2年ぶりとなる待望のセカンド・アルバム」
1．ミニマルパンク （PHEW／山本精一）
2．パンク魂2003 （PHEW／山本久土）
3．ここまでどこまで （PHEW／山本久土）
4．朝だ （PHEW／山本精一）
5．ミスター・ノープロブレム （PHEW／山本久土）
6．夢だったら （PHEW／山本精一）
7．ななななんにも （PHEW／茶谷雅之）
8．ジョニー （PHEW／山本久土）
9．いくらでも （PHEW／山本久土）
10．小市民パンクス （PHEW／山本精一）
MOST are:
PHEW （vo）
山本精一 （g, vo）
山本久土 （g, vo）
西村雄介 （b, vo）
茶谷雅之 （ds, vo）
PHEW
SEIICHI YAMAMOTO
HISATO YAMAMOTO
YUSUKE NISHIMURA
MASAYUKI CHATANI
recorded at OMEGA SOUND in April - May, 2003
mixed and mastered at OMEGA SOUND in June, 2003
engineered by 小谷哲也（OMEGA SOUND） TETSUYA KOTANI
produced by MOST
photos by 相田晴美 HARUMI AIDA
art direction by 宮川隆 TAKASHI MIYAGAWA
◆本CD収録曲歌詞より◆
「電話をしたり本を読んだり
仕事をしたり音楽聞いたり
ただそれだけの夜
たったそれだけの毎日」
「一日なにをしていたのか
思い出せないおぼえられない
なにひとつやりとげられない
なにひとつ手に入れられない
なにひとつなにひとつ
なにひとつなにひとつ」
「誰にもわからない言葉でなら
思いきり言いたい事が言えるのに
誰にも見えない姿でなら
自由自在に走り動き踊り飛び跳ねられるのに」
「なにひとつ面白くない
なにひとつ大切じゃない
なにひとつ手につかない
なにひとつ気にいらない」
（「ミニマルパンク」より）
「NO FUTUREなんて嘘っぱち
未来はいやでも必ずやってくる」
「もうだめだ
10回目のだめだ
もういやだ
100回目のいやだ」
（「パンク魂2003」より）
「なにがおかしくて笑う
なにが悲しくて泣くの
人並みの幸せが欲しいから
誰か教えてください
時間がないから
いますぐ欲しい
時間がないから
いますぐ欲しい
空にむかって悪態ついて自分のつばにまみれても
怒っていれば暇つぶしもでき元気もでてくるから
とりあえず目の前のものにやつあたりをしてからんで
その場限りでたとこ勝負でとうとうここまできました」
「ここまでやってこれたなら
もしかしたら死ぬまでいける？
それが私のささやかな願い
他に何も望みません」
「何の為に生まれてきたかときかれたら答えましょう
いやなものにはいやだと言う為ダメなものはダメと言う為
だからといっていつも怒っているわけではありません
わかっていますよシロクロ善悪以外のものがあることを
「イライラする
ムカムカする
いまいましい
ムシャクシャする」
（「ここまでどこまで」より）
「朝だ おはよう
勤労者のみなさん
ごくろうさま
朝だ 駄目だ
私のかわりにみなさん
頑張って」
「教えて どうやったら
2本足で立てるのか
わからない」
「怠けものでは決してありません
なにもできないというわけではありません
なにもしたくないというわけでもありません
ただただなにもしないだけなのです」
「人は言う 大丈夫と
根拠もなく無責任に
神さま運命巡り合わせ
いるならあるなら出てきてください
一対一のサシで勝負しましょう
最初はグウ3回勝負でグウチョキパアじゃんけんぽん
チョキははさみでグウは固い石パアはカミサマ
なにを出しても勝ち目がないのはわかっています
万一勝ったらたったひとつの願いをかなえて下さい
ゴキブリアリミジンコ以外のものに変えて下さい
キャベツばかり食べるとキャベツになれるといいのに
人間なんてちっぽけなもの人生なんてあっと言う間」
「朝だ まただ 朝だ まただ いつまで続く 朝だ」
（「朝だ」より）
「見たくないものは
見なければいい
聞きたくないものは
聞かなければいい
最低なのはわかってる
最悪なのもわかってる
けれども目を閉じれば
なりたいものになれるんだ」
「思うのは自由だ
考えるのは自由だ
夢見るのは自由だ
妄想するのは自由だ
七つの海の持ち主にだって
太陽の持ち主にだって
神様にだってなれる
なぜなら君は
ミスター・ノープロブレム
求めなさい
ミスター・ノープロブレム
さらば与えられん」
（「ミスター・ノープロブレム」より）
「あしたになれば
何もかもうまくいく
毎日毎日こころ入れ替え
計画ばかりたてている」
「ほんとうのわたしがいるべきところ
ほんとうのわたしがやるべきこと」
「これでもないし
あれでもない
ここでもないし
あそこでもない」
「もしかしたらこれは夢
もしかしたらこれは嘘
ならば簡単
退屈な小説みたいに
いつからでも始められて
好きな時にやめられる」
「あした頑張ります
まじめにやります
毎日思うのに
何も変わらない
何故なら同じ明日は
二度とこないから
今日もうんざりして
あきらめて溜め息をつきふりだしに戻る」
「夢だったらいいな
夢ならば簡単
嘘だったらいいな
嘘ならば簡単
夢だったらいいな
夢ならば簡単
嘘だったらいいな
嘘ならば簡単」
（「夢だったら」より）
「気分転換に出かけてみても
景色は素通りして何も私のものでない
汚れたネコすら素知らぬ顔で
私など見えないかのように通り過ぎていく」
「何もなんにも関係ない
何もなんにも応えない
何もなんにも届かない
なにもなにもなにもなにもなにもなにもなななななななんにも」
（「ななななんにも」より）
「なにをやっても上手くいかない
なにを言ってもきいてもらえない
どう頑張ってもどうにもならないこともある
明日になるまで明日があるとうたいましょ」
「鏡にうつる宇宙一の馬鹿もの
これは私じゃない誰か別の人間
名前をあげよう君はジョニーだ
安心しなさい君はひとりではない」
（「ジョニー」より）
「いくらでも眠れ
何もすることがない毎日
いくらでも休め
何も求められない毎日」
「どこへでも行けて
どこまでも行けて
立ちはだかるものも
行く手をはばむものもなく
計画も予定も約束もなく
カレンダーも時計もない日々
いつなにをしようが
いつまでなにをしていようが
誰もなにも言わない
誰もなにも見ていない」
「何のめあてもない日々
何の目的もない日々
何の緊張もない日々
寝ていたほうがいい日々
毎日」
「誇大妄想と被害妄想の多重放送
欠落感・多幸感・万能感の悪循環
親近感・疎外感・満足感・劣等感
感じたくない考えたくない感付きたくない」
「そこいらじゅうから聞こえてくる身体がない言葉
ごめんなさいありがとう頑張りますあいしてる
こんにちはさようならはじめましてすみません
喋り過ぎてすっからかん明るすぎてなにも見えない
love&peaceの白い闇明るすぎてなにも見えない
日曜日の朝のようになにもかもが遠い」
「身体が動かない身体が動かない身体が動かない身体が動かない」
（「いくらでも」より）
「優柔不断 意志薄弱 無気力 骨無し
腰抜け 腑抜け 短気 むら気
移り気 気紛れ まずい つたない
拙劣 へたくそ なにが悪い」
「私は単なる一小市民
人目や噂が気になります
拾ったお金を誤魔化したり
花壇の花を盗んだり
小さな悪事ははたらきますが
身の程はわきまえているつもり
私はひとりの小心者
言いたいことが言えません」
「少しだけなら常識もあり
想像力も持っています
やりたいことは一杯あります
いいたいことも一杯あります
ちびっちゃくてもオトナだから
意のまま野放図にはなれません
毒にも薬にもならないヤツ
ハシにも棒にもかからないヤツ
いてもいなくても同じだけれども
内緒の爆弾持っています」
（「小市民パンクス」より）
◆本CDについて◆
透明ジュエルケース。ブックレット（全16頁）に歌詞、トラックリスト＆クレジット。写真図版は2点で、ネガポジ反転や部分拡大など加工されてブックレット、インレイカード、CD盤面に使いまわされています。
PHEWのパンクバンドMOSTの2nd。1stは全体的に音が割れていて歌詞が聞き取れなかったですが、本作は割と聞き取りやすいです。個人的には「朝だ」の「キャベツばかり食べるとキャベツになれるといいのにね」がヒットでした。
定職を持って人間関係を維持しつつ世間並みの生活をする、そんなミニマルな日常が自然体で送れるようならパンクになどならないです。というかパンクは生まれるものにして作られるものにあらず。古代ギリシアの樽の中のディオゲネスから、同調圧力を撥ねのけて学級崩壊を推進する困ったちゃんまで、世にパンクの種は尽きまじ。そしてパンクの望むものといえば、世間がパンクに対する差別と偏見を合法化して「こうしろああしろ」と押し付けてくることなど何一つせずに本来の自分のままで生きることです。
★★★★★
朝だ
nekonomorinekotaro.hatenablog.com
nekonomorinekotaro.hatenablog.com
