幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

さがゆき/水谷浩章  『うずらぎぬ』 

さがゆき/水谷浩章 
うずらぎぬ』 
saga yuki - mizutani hiroaki 
uzuraginu 


CD: mizmzic 
MZC-001 (2011年) 
Printed in Taiwan 
[定価:2,000円+税] 

 

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箱(表)。

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箱の中身。

 

uzuraginu 

saga yuki: vocal, guitar 
mizutani hiroaki: contrabass 

phonolite strings 
kajitani yuko: viola (7, 8) 
hashimoto ayumi: cello (1, 7, 8) 
hirayama orie: cello (1, 7, 8) 

1. oishii mono (music & lyrics: saga yuki)  3:27 
おいしいもの 
2. keshigomu (music & lyrics: saga yuki)  3:19 
けしゴム 
3. mizu no wa (music & lyrics: saga yuki)  4:39 
水の輪 
4. hitorimono no uta (music & lyrics: saga yuki)  5:06 
ひとりものの歌 
5. undoukai (music & lyrics: saga yuki)  4:02 
うんどうかい 
6. gogatsu no kaze no nakade (music & lyrics: saga yuki)  4:36 
五月の風の中で 
7. song 315 (music: mizutani hiroaki / lyrics: saga yuki)  6:09 
月は 蒼く 溶けた (Song 315)
8. sakana (music & lyrics: saga yuki)  6:56 
SAKANA 
9. swindler (music & lyrics: saga yuki)  3:58 
SWINDLER (オレオレ詐欺のうた) 
10. natsu no kioku (music & lyrics: saga yuki)  6:00 
夏の記憶 
11. hontosa (music & lyrics: saga yuki)  3:26 
ほんとさ 

total time: 52:01 

produced and arranged by mizutani hiroaki 

recorded december 28, 29, 2010 
mixed january 5, 6, 2011 
recorded, mixed and mastered at studio ton meister 
engineered by misumi kazuhiko (studio ton meister

photography: ueno ryu 
illustration: saga yuki 
design: maruono tomoo 
(paper box: maruono tomoo and yokoi package co., ltd.) 


◆本CDについて◆ 

13.4×13.4cmのフタミ式貼箱(蓋に題簽貼付)にCD(片面不織布ケース入)とカード4枚(水谷浩章によるレーベル「mizmzic」立ち上げメッセージ1枚と上野龍によるモノクロ写真3枚)、ブックレット(全12頁)が入っています。箱裏にトラックリスト&クレジット。ブックレットに歌詞とクレジット、モノクロ写真図版11点、カラー写真図版(アーティスト写真)1点、さがゆきによるイラスト1点。保護用PP外袋にシール貼付。

「水の輪」と「SAKANA」はSuara Ombak『Lukisan Suara』(2000年)、同じく「水の輪」と「五月の風の中で」は林正樹とのデュオKOKOPELLI『Spirit of the Forest』(2009年)にも収録されています。

歌&ナイロン弦ギターのさがゆき(元ボンデージフルーツ)と、コントラバス水谷浩章のデュオ「うずらぎぬ(鶉衣)」の自主制作(水谷浩章)CDです。数曲で「phonolite strings」(水谷浩章主催)の梶谷裕子(ヴィオラ)、橋本歩(チェロ)、平山織絵(チェロ)が参加しています。

「二人が、写真家 上野龍氏の個展に招かれて演奏した際、「うずらぎぬ」として正式にユニットを結成。写真展のタイトルから名前をいただきました。」
https://www.galabox.jp/product/496

なるほど。しかし「うずらぎぬ(鶉衣)」とは? 
ネットで検索すると、「挙白集」の
「鳴きたえぬ秋くれしより深草やうづらぎぬ打つ音ばかりして」
が出てきます。
うずらごろも(鶉衣)」の説明としては、
「つぎはぎの着物。また、破れすり切れて短くなった着物。弊衣。うずらぎぬ。うずらのころも。」
とあります。
ちなみに岩波文庫版の横井也有『鶉衣(下)』(堀切実校注)「解説」には、
「「鶉衣」とは、鶉の羽毛が襤褸(ぼろ)を下げているかたちに見えることからいう、つぎはぎした衣のことであり、この文集がお粗末な短文の寄せ集めに過ぎないという謙遜の気持からである。」
とあって、さがさん&水谷さんのうずらぎぬも多分に謙遜ですが、
「夕されば野辺の秋風身にしみて鶉鳴くなり深草の里」(藤原俊成
の心かもしれないです。

歌詞の内容は孤独&人恋しさを歌ったもので、たまたま同時購入した穂高亜希子(マヘル・シャラル・ハシュ・バズ)のソロアルバムもやはり孤独&人恋しさを歌ったものでした。本CDには「ほんとさ」という曲(ヴェラ・リン「また会いましょう We'll Meet Again」路線です)が入っていますが、穂高さんには「うそ」という曲があって、タイトルは正反対ですが、どっちも同じ事を歌っているとおもいます。


うずらぎぬ「ほんとさ」


穂高亜希子「うそ」


さがゆき「We'll Meet Again」