CD: JVC/ビクター音楽産業株式会社
VDC-1071 (1986年)
¥3,200
Manufactured by Victor Musical Indsutries, Inc., Tokyo, Japan
1.ウィンター(1971) 6:56
Winter
2.マージナリア(1976) 10:29
Marginalia
岩城宏之:指揮
Conductor: Hiroyuki Iwaki
東京都交響楽団
Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra
3.ジティマルヤ(1974) 15:09
Gitimalya
岩城宏之:指揮
Conductor: Hiroyuki Iwaki
東京都交響楽団
Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra
マリンバ:高橋美智子
Supervisor: Toru Takemitsu
Cooperators: Tokyo Concerts / Sumitomo 3M, Inc.
Producer: Issaku Hata
director: Naohiko Kumoshita
recording engineer: Fumio Hattori
mastering engineer: Kazuie Sugimoto
cover designer: Ikko Tanaka
photographers: Akira Kinoshita / Gordon Clark
Recorded at Victor Studios No. 1
August 1981
Digital Recording
(Digital Mastering System, 3M)
◆武田明倫による解説より◆
「《冬(ウィンター)》(1971)
札幌で行われた冬季オリンピックのための記念演奏会のための作品。初演は若杉弘の指揮、読響(パリ)による。」
「《マージナリア》(1976)
NHK交響楽団の50周年記念の作品として作曲。同年、岩城宏之指揮、NHK交響楽団によって初演された。」
「《ジティマルヤ》(1974)
マリンバ奏者の高橋美智子の委嘱による作品。マリンバという楽器はそれまでの武満にとっては、きわめてなじみのない楽器であった。武満はこの新しいメディアにチャレンジするために、わざとヴァイオリンなしというオーケストラ編成を選んだ。初演はマリンバ高橋美智子、エド・デ・ワールト指揮、ロッテルダム・フィル。」
◆本CDについて◆
ブックレット(全12頁)に「オーケストラ編成表」、トラックリスト&クレジット、武田明倫「武満徹のオーケストラの音楽」、中村洪介「出演者をめぐって」、写真図版(モノクロ)3点。
「ジティマルヤ」はタゴールの詩集のタイトルですが、それはそれとして、音楽と宗教ということでいうと、シャーマニズムには二つの方向性、音楽の力によって霊魂が身体を抜け出して異界へ赴くのと、異界の霊魂を呼び出して憑坐(ヨリマシ)の身体に憑依させるのとがありますが、武満徹の音楽はあきらかに後者であって、武満によると「マージナリア」作曲中は「水のイメージ」に把えられていたということですが、水や風や樹木など自然界の霊魂(スピリット)を「音」そのものに憑依させる特殊技術(アート)が作曲であり演奏である、そんな気がしてならないです。
★★★★★
マージナリア