『プーランク: 室内楽曲集』
ジェイムズ・レヴァイン/アンサンブル・ウィーン=ベルリン
CD: Deutsche Grammophon/ポリドール株式会社
シリーズ: グラモフォン NEWベストPLUS 50
POCG-7118 (1995年)
¥2,000(税込)(税抜価格¥1,942)
フランシス・プーランク
Francis Poulenc
(1899-1963)
ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲
Trio for Piano, Oboe and Bassoon
1.第1楽章: Presto (Lent-Presto) 5:26
2.第2楽章: Andante (Andante con moto) 4:39
3.第3楽章: Rondo. très vif 3:08
クラリネット・ソナタ
Sonata for Clarinet and Piano
4.第1楽章: Allegro tristamente (Allegretto-Très calme) 5:56
5.第2楽章: Romanza. Très calme 5:27
6.第3楽章: Allegro con fuoco (Très animè) 3:05
7.ホルンとピアノのためのエレジー 11:08
Elegie for Horn and Piano
―デニス・ブラインの想い出に捧ぐ
- In memory of Dennis Brain
フルート・ソナタ
Sonata for Flute and Piano
8.第1楽章: Allegro malinconico 4:29
9.第2楽章: Cnatilena. Assez lent 4:07
10.第3楽章: Presto giocoso 3:33
六重奏曲(ピアノ、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンのための)
Sextet for Piano, Flute, Oboe, Clarinet, Bassoon and Horn
11.第1楽章: Allegro vivace (Très vite et emporte) 7:56
12.第2楽章: Divertissement. Andantino 4:22
13.第3楽章: Finale. Prestissimo 5:45
ジェイムズ・レヴァイン(ピアノ)
James Levine, Piano
アンサンブル・ウィーン=ベルリン
Ensemble Wien-Berlin
ヴォルフガング・シュルツ(フルート)
Wolfgang Schulz, Flute
ハンスイェルク・シェレンベルガー(オーボエ)
Hansjörg Schellenberger, Oboe
カール・ライスター(クラリネット)
Karl Lesiter, Clarinet
ミラン・トゥルコヴィッチ(ファゴット)
Milan Turkovic, Bassoon
ギュンター・ヘーグナー(ホルン)
Günter Högner, Horn
録音: 1989年4月 ザルツブルク
プロデューサー: Dr. スティーヴン・ポール
ディレクター、レコーディング・エンジニア: ヴォルフガング・ミットレーナー
エディティング: オリヴァー・ロガッラ
データ: 1989年4月 ザルツブルク大学大ホール
◆本CD解説(濱田滋郎)より◆
「ピアノ、オーボエとファゴットのための三重奏曲」
「1926年(プーランク27歳)に作曲され、同年5月2日、パリのサル・デ・アグリキュルテュール(農業会館)で初演されたこの曲は、(中略)室内楽としては第1期の作風をしめくくる位置にあるといえよう。」
「彼はC. ロスタンに語った。「(中略)わたしのことを形式が不充分だと信じている人びとには、ためらいなく、ここでわたしの秘密を明かすとしよう……第1楽章はハイドンのあるアレグロ楽章からプランを借りている。終わりのロンドはサン=サーンスのピアノ協奏曲第2番のスケルツォにデザインを求めている。ラヴェルはいつも、そうしたメソッドについてわたしに忠告してくれた。彼自身もしばしば、そうしたお手本によって作曲したんだ……」と。」
「クラリネット・ソナタ」
「1962年、プーランクが没する1年前の作品で、親しい友だったアルテュール・オネゲル(1892-1955)の思い出に捧げられた。」
「ホルンとピアノのためのエレジー」
「1957年作のこの曲には、同年9月1日の早朝、交通事故のため世を去ったイギリスの名ホルン奏者デニス・ブレイン(1921-1957)への哀悼が込められている。」
「フルート・ソナタ」
「このソナタは1956年から57年にかけて書かれ、エリザベス・スプラーグ・クーリッジ夫人(1864-1953)の思い出に捧げられた。この人はアメリカの富裕な音楽愛好家で、1925年、ワシントンの国会図書館にクーリッジ基金を設けた。また1932年に、室内楽振興のため、クーリッジ・メダルを制定した。プーランクはもう1曲晩年に書かれたオーボエ・ソナタ(1962年)もセルゲイ・プロコフィエフの思い出に捧げており、(中略)独奏楽器とピアノのための室内楽がみな故人に贈られていることは注目される。」
「六重奏曲」
「この曲は1932年に一応完成されたが、彼は出来栄えに満足せず、7年後の1939年に全面的な改訂を施した。いわゆる木管五重奏の形にピアノを加えた編成で、(中略)曲はジョルジュ・サールに捧げられた。」
◆本CDについて◆
8頁ブックレット(巻き四つ折り)にトラックリスト&クレジット、解説(濱田滋郎)。
プーランクやオネゲルなどは躁鬱っぽいですが、本CD収録曲はわりと鬱っぽいというかメランコリックです。そういう点では独墺系(ウィーン=ベルリン)の演奏者は適任かもしれないです。
★★★★★
Sonata for Flute and Piano - 1. Allegro malincolico
Elegy for Horn and Piano