マーラー
交響曲 第4番
エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
オットー・クレンペラー指揮/フィルハーモニア管弦楽団
MAHLER
Symphony No. 4
Otto Klemperer
Philharmonia Orchestra
Elisabeth Schwarzkopf
CD: Warner Classics
ワーナーミュージック・ジャパン
シリーズ:Classic Masters
WPCS-23234 (2016年)
定価¥1,400(本体)+税
Made in Japan
帯文:
「この交響曲に秘められた暗喩を余すところなく汲む懐の深さ」
「2012年リマスター音源使用」
帯裏文:
「クレンペラーにとってマーラーは音楽家への道を開いてくれた恩人でもあり、早くからレパートリーとした最も重要な作曲家の一人でもありました。交響曲第4番は、簡素な外観にマーラーが多層的な意味を込めた一筋縄ではいかない作品ですが、クレンペラーは遅いテンポで音符を一つ一つ噛みしめ、安らぎの中に秘められた皮肉を見事に表出しています。」
マーラー
Gustav Mahler (1860-1911)
交響曲 第4番 ト長調
Symphony No. 4 in G Major
1.第1楽章:慎重に、急がずに 17:59
1st Movement: Bedächtig, nicht eilen
2.第2楽章:ゆったりとした動きで。あわてずに 9:57
2nd Movement: In gemächlicher bewegung, ohne Hast
3.第3楽章:平穏に(ポコ・アダージョ) 18:08
3rd Movement: Ruhevoll (Poco adagio)
4.第4楽章:くつろいで 8:57
4th Movement: Sehr behaglich
エリザーベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ) [4]
Elisabeth Schwarzkopf, Soprano
フィルハーモニア管弦楽団
Philharmonia Orchestra
指揮:オットー・クレンペラー
cond. by Otto Klemperer
録音:1961年4月
Recorded: April 1961, Kingsway Hall, London
Producers: Walter Legge, Walter Jellinek
Balance Engineers: Douglas Larter, Neville Boylilng
Remastering Engineer: Simon Gibson
◆高木正幸による解説より◆
「オットー・クレンペラーは1961年から1968年にかけて、「大地の歌」を含む5曲のマーラーの交響曲を旧EMI(現ワーナー・クラシックス)にステレオ録音しているが、このCDに収録されている交響曲第4番は、そのツィクルスの第1弾として、1961年4月に、かつてロンドンの名録音会場として知られていたキングズウェイ・ホール(現在は同名のホテルに生まれ変わっている)において録音されたものである。」
「クレンペラーは1906年に指揮者としてデビューしているが、その翌年にマーラーに認められてプラハのドイツ歌劇場の指揮者に就任したという経歴を持っている。ブルーノ・ワルターやウィレム・メンゲルベルクなどと同様に、マーラー門下の指揮者であったので、師匠の作品演奏に関しては、おそらくマーラー本人からの薫陶を受けていたに違いない。いわばマーラー直伝の解釈を知る指揮者であったわけだが、このマーラーの第4番では、そんなクレンペラーならではの興味深い表現を随所に聴くことができる。」
◆第4楽章「天上の生活」より◆
「わたしたちは天上の喜びを味わい
それゆえ地上の出来事を避ける。
この世のどんな喧騒も
天上にはまるで聞こえない!
すべてが最も柔和な安息の中にある。
わたしたちは天使の生活を、
喜びに溢れた生活を送る。
わたしたちは踊り、跳び、
わたしたちは跳ね、歌う。」
◆本CDについて◆
ブックレット(全12頁)にトラックリスト&クレジット、高木正幸による解説「シュヴァルツコップの起用でさらに光るクレンペラーの名演」「楽曲解説」「演奏者紹介」(「2012年11月発売のSACDより加筆・訂正の上、転載しました。」)、「天上の生活(第4楽章)」歌詞&対訳。
重厚かつロマン主義的なマーラー第4。シュヴァルツコップの玲瓏たるソプラノが、この世の地獄から天国を望見するロマンティック・アイロニーを際立たせています。カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ「海辺の僧侶」をあしらったジャケット・デザインもよいです。
★★★★★