マーラー:交響曲第6番《悲劇的》
エリアフ・インバル指揮
フランクフルト放送交響楽団
MAHLER
SYMPHONY No.6
FRANKFURT RADIO SYMPHONY ORCHESTRA
ELIAHU INBAL
CD: DENON
発売元:日本コロムビア株式会社
シリーズ:DENON BEST MASTERS
COCO-85083→9 (1997年) [2枚組]
定価¥3,150(税抜価格¥3,000)
帯文:
「マーラー革命!!」
「●’87年度ディアパゾン・ドール(仏)大賞受賞
●’88年度ドイツ・レコード大賞受賞」
交響曲 第6番 (《悲劇的》)
SYMPHONY No. 6
DISC 1 T.T. 〔39:10〕
1.Ⅰ-アレグロ・エネルジーコ、マ・ノン・トロッポ 24:22
Allegro energico, ma non troppo
2.Ⅱ-スケルツォ(重みをもって) 14:46
Scherzo (Wuchtig)
DISC 2 T.T. 〔44:36〕
1.Ⅲ-アンダンテ 14:34
Andante
2.Ⅳ-フィナーレ(アレグロ・モデラート) 30:02
Finale (Allegro moderato)
エリアフ・インバル指揮
ELIAHU INBAL
フランクフルト放送交響楽団
FRANKFURT RADIO SYMPHONY ORCHESTRA
(Radio-Sinfonie-Orchester Frankfurt)
ヘッセン放送との共同制作
録音:
1986年4月24日-26日
フランクフルト、アルテオーパー
録音スタッフ:
デンオン/日本コロムビア
制作担当:川口義晴
録音担当:ピーター・ヴィルモース
リミックス担当:岡田則男
技術:高橋幸夫
テープ編集:久木崎秀樹、北見弦一
ヘッセン放送
制作担当:リヒャルト・ハウク
録音担当:デトレフ・キットラー
仕様楽譜:カーント
◆森泰彦による解説より◆
「1902年に《交響曲第5番》を完成させたマーラーは、翌年の夏に同じくマイエルニヒで《交響曲第6番》に着手した。1時間半近い交響曲は、この年に2つの楽章、翌1904年の夏に残りの2つの楽章が完成する。(中略)マーラーの創作力は異常なまでの高揚を迎えていた。」
「しばしば指摘されているように、この時期はこの作曲家の生涯のなかでも、特に充実した、幸福といってよい時期だった。ヴィーン宮廷オペラではアルフレート・ロラーとの共同作業によるモーツァルトやヴァーグナーをはじめとする〈歴史的な〉上演があいつぎ、1904年6月15日には次女アンナ・ユスティーネが生まれる。」
「全曲はかつてない強い首尾一貫性を獲得している。外観に関するかぎり、《交響曲第6番》はマーラーのもっとも古典的な交響曲なのだ。」
◆本CDについて◆
2枚組用ジュエルケース(1mm厚)。ブックレット(全8頁)にトラックリスト&クレジット、森泰彦による解説(1988.7)、演奏者紹介(エリアフ・インバル/フラクフルト放送交響楽団)、ブックレット裏表紙に写真図版(カラー)1点。
「フィナーレ」のハンマーは初稿では3回でしたが改訂版による本CDの録音では2回になっています。3回だとダメ押しで完全ノックアウトですが、2回だと起死回生のチャンスがある、ということかもしれないです。個人的には雲間から天国が顔をのぞかせるかのような霊妙なチェレスタやカウベル&トライアングル&グロッケンシュピールが印象に残りました。インバルの演奏は銅版画的に明晰で構造がわかりやすくてよいです。
★★★★★