幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

藤吉(藤井郷子 吉田達也)  『梅花藻』 

藤吉 
『梅花藻(ばいかも)』 
藤井郷子(ピアノ) 
吉田達也(ドラム) 

Toh-Kichi 
Baikamo 


CD: Libra Records 
202-059 (2019年) 
Made in Taiwan 

 


帯文:

「ハードコア・ジャズ・デュオ Toh Kichi 15年振りの新作」


1.Gidvbadhophen  1:02 
2. Rolling Down  4:11 
3. Hvwebsjhoill  2:00 
4. No Reflection  4:34 
5. Zpajigemfluxss  2:13 
6. Baikamo  4:13 
7. Ajhisakdafitch  1:59 
8. Aspherical Dance  5:34 
9. Djofaksobhisc  2:09 
10. Laughing Birds  2:44 
11. Ovgwebkwum  5:58 
12. Front Line  4:26 
13. Ruvwsevjieck  2:08 
14. Climber's High  4:04 
15. Walsjhechrifo  5:02 
16. Ice Age  4:28 

2, 6, 12, and 16 composed by Satoko Fujii 
4, 8, 10, and 14 composed by Tatsuya Yoshida 
Others by Satoko Fujii and Tatsuya Yoshida 


Toh-Kichi 
Satoko Fujii - piano 
Tatasuya Yoshida - drums 


Most of the music was recorded at Artpia Studio 2, Nagoya on July 24, 2019 by Tatsuya Yoshida and assisted by Yasuhiro Usui. 
Tracks 2, 4, 14, and 16 were recorded live at "Live & Restaurant Bar 'Monk'" in Matsuyama, Ehime on February 26, 2019 by Toshihiro Toyoshima, Akio Ishiyama, Naofumi Sato and Mitsuru Itani. 
Mixed and mastered in August 2019 by Tatsuya Yoshida. 

Executive producer: Natsuki Tamura 
Design: Tatsuya Yoshida 
Artist photos: Yasuhiro Usui 


◆本CDについて◆

3面紙ジャケット(E式/12.5×14.2cm)、ジャケ外側にトラックリスト&クレジット、内側にアーティスト写真(カラー)2点、CDは内側中央の切れ込み部分に入っています。

バイカモ(梅花藻、学名: Ranunculus nipponicus var. submersus)は、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草水草で、イチョウバイカモの変種のひとつ。ウメバチモという別名や、カワマツ、ミズヒジキ、ナビキモなどの地方名でもよばれる。ただし母変種のイチョウバイカモを広義のバイカモとして扱うこともある。なおバイカモ類という時には、バイカモ亜属(Subg. Batrachium)の各種のことを指す。和名は、花が梅花に似ているのでこの名がある。」「冷涼で流れのある清流中に生育し、初夏から初秋にかけてウメの花のような白い花を水中につける。静水では育たず、水槽での生育も困難。山菜として食用にもなる。」
ウィキペディアより)
というわけで、藤井郷子(ふじいさとこ)+吉田達也(よしだたつや)=藤吉(とうきち)デュオ第3作『梅花藻』(2019年)です。デュオでのCDは前作『Erans』(2004年)以来15年振りですが、その間も断続的に活動していて、広島でのコンサートのために用意した新曲をその後のツアーでも演奏しているうちに楽しくなって本作のレコーディングが決定したようです。前2作は国外のレーベルからでしたが、本作は藤井さんのLibraからのリリースです。
吉田さんはジョン・ゾーンデレク・ベイリー菊地雅章といったジャズ・ミュージシャンとの共演がありますが、そのなかでもやはり藤井さんとの演奏、特にデュオが息が合っていて素晴らしいです。ジャズ+ロックだとジャズロックですが、藤吉はフリージャズ+プログレッシヴロックなのでフリープログレです。円熟の極みの野生の思考です。
藤吉といえば狂気の掛け合いヴォイスパフォーマンスも聴き所ですが、本作では#16での極寒スキャット二重唱にとどめられていてちょっと残念でした。

★★★★★