『Vienne 1900』
Emmanuel Pahud
Paul Meyer
Daishin Kashimoto
Zvi Plesser
Eric Le Sage
Le Salon de Musique
VIENNE 1900～二十世紀初頭、ウィーンの室内楽
CD: Alpha Classics / Outhere Music
ALPHA 588 (2020) [2 CD]
Made in the Netherlands
輸入・販売：ナクソス・ジャパン株式会社
NYCX-10152 （2020年）［2枚組］
￥3,500＋税
帯裏文：
「ウィーンを中心に活躍していた5人の作曲家が、1896年から1923年にかけて作曲した室内楽作品を集めたアルバム。新しい響きを求めてサロンに集まった音楽好きを唸らせた当時最先端の芸術にして、今なお色あせない魅力を放つ名作を集めています。アルバムの魅力はなんといっても豪華な演奏陣。ヨーロッパ各地で活躍するかたわら、世界中の音楽祭で顔馴染みの名手たちが、個々の鋭い表現と濃密なアンサンブルを高次元で融合させた素晴らしい音楽を聴かせます。」
VIENNE 1900 ～ 20世紀初頭、ウィーンの室内楽
CD 1
Erich Wolfgang Korngold (1897-1957)
コルンゴルト
Piano Trio, op.1
ピアノ三重奏曲 Op. 1
1. I. Allegro non troppo, con espressione 10:11
2. II. Scherzo. Allegro 6:48
3. III. Larghetto 5:48
4. IV. Finale. Allegro molto e energico 7:46
Alexander von Zemlinsky (1871-1942)
ツェムリンスキー
Clarinet Trio in D minor, op.3
クラリネット三重奏曲 二短調 Op.3
5. I. Allegro ma non troppo 13:30
6. II. Andante 8:36
7. III. Allegro 5:03
Total Time 58:14
CD 2
Gustav Mahler (1860-1911)
マーラー／コーンフェイル（1979- ）によるフルートとピアノのための編曲
Des Knaben Wunderhorn
1. Rheinlegendchen 3:03
「ラインの伝説」―『子供の不思議な角笛』より
Kindertotenlieder
2. Oft denk'ich, sie sind nur ausgegangen 2:58
「いつも思う、子供たちはちょっと出かけただけなのだと」―『亡き子をしのぶ歌』より
Alban Berg (1885-1935)
ベルク
3. Piano Sonata in B minor, op. 1 10:37
ピアノ・ソナタ ロ短調 Op.1
Vier Stücke für Klarinette und Klavier, op.5
クラリネットとピアノのための4つの小品 Op.5
4. I. Mäßig 1:15
5. II. Sehr langsam 1:38
6. III. Sehr rasch 1:06
7. IV. Langsam 3:12
Kammerkonzert (transcribed for clarinet, violin and piano)
8. Adagio 12:23
Adagio―室内協奏曲よりクラリネット、ヴァイオリン、ピアノのための編曲版
Arnold Schönberg (1874-1951)
シェーンベルク
9. Kammersymphonie No.1, op.9 (transcribed by Anton Webern) 20:00
室内交響曲 第1番 Op.9
ウェーベルンによるフルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための編曲版
Total Time 56:52
Daishin Kashimoto: violin
樫本大進（ヴァイオリン）
Emmanuel Pahud: flute
エマニュエル・パユ（フルート）
Paul Meyer: clarinet
ポール・メイエ（クラリネット）
Zvi Plesser: cello
ズヴィ・プレッサー（チェロ）
Éric Le Sage: piano
エリック・ル・サージュ（ピアノ）
Recorded from 23 to 28 July 2018 at the Auditorium Campra, Conservatoire Darius Milhaud d'Aix-en-Provence, Conservatoire à Rayonnement régional de la ville d'Aix-en-Provence (France)
Jean-Marc Laisné: recording producer, sound engineer, editing & mastering
Valérie Lagarde: design & Aline Lugand-Gris Souris: artwork
Santiago Cornejo: cover photo
Aurélien Gaillard: inside photo
Association Internationale de Musique de Chambre (AIM') production
録音：2018年7月23‐28日
ダリウス・ミヨー音楽院カンプラ音楽堂
エクサン・プロヴァンス、フランス
◆本CDについて◆
輸入盤国内仕様。3面デジパック（2枚組）。ブックレット（全20頁）にトラックリスト＆クレジット、Nicolas Southonによる解説「Une école de vienne élargie（仏語原文）」「An expanded Viennese school（英訳）」「Eine erweitere Wiener Schule（独訳）」、「Conservatoire Darius Milhaud」について（仏文）、「Festival Salon」について（仏文）、モノクロ図版3点、関連CD紹介「Also available」にカラー図版1点。三つ折り日本語ブックレット（全6頁）にトラックリスト＆クレジット、広瀬大介による解説。
原盤解説のタイトルは「拡張されたウィーン楽派」となっていて、新ウィーン楽派のシェーンベルクの「室内交響曲第1番」（1906年）――本CDでは弟子ウェーベルンによる1925年の編曲版と、同じくシェーンベルクの弟子ベルクの「ピアノ・ソナタ」（1907～1908年）、「4つの小品」（1913年）、「室内協奏曲」（1924年）から第2楽章アダージョの作曲家自身による1935年の編曲版に加えて、シェーンベルクの師ツェムリンスキーの「クラリネット三重奏曲」（1896年）、ツェムリンスキーの弟子コルンゴルトが12歳のときに作曲した「ピアノ三重奏曲」（1909年）、ツェムリンスキー、シェーンベルク、コルンゴルトと交遊があったマーラーの歌曲集「子どもの不思議な角笛」（1893年）「亡き子をしのぶ歌」（1904年）からそれぞれ1曲を現代の作曲家コーンフェイルがフルート奏者エマニュエル・パコのために編曲したものが収録されています。
新ウィーン楽派というと難解なイメージですが、ブラームスの残光の中から新しい感性が芽生えてくる、生と死が交錯する時代の音楽をたいへん魅力的に、表情豊かに演奏しています。
印象的なジャケットはハンマースホイの絵画作品かと思ったら、現代の写真家サンティアゴ・コルネホ（Santiago Cornejo）による、ハンマースホイにインスパイアされた写真作品でした。
★★★★★
