ソールズベリー聖歌
真夜中のミサ
4つのイムヌス
タリス・スコラーズ
指揮:ピーター・フィリップス
SARUM CHANT
Missa in gallicantu
THE TALLIS SCHOLARS
Directed by Peter Phillips
CD: Gimell
発売・販売:ポリグラム株式会社
PHCP-1923 (1997年)
¥2,500税込(税抜価格¥2,427)
Made in Japan
帯裏文:
「イギリスは、カトリックの時代であっても典礼でローマ式のグレゴリオ聖歌をそのまま歌わず、教区ごとにローマ式を基礎としながらもイギリス独自の性格を加えた典礼が行われていました。このアルバムは、13世紀以後力を増したソールズベリー教区の聖歌の中からクリスマスの第1ミサのすべてと、クリスマスの聖務日課で歌われる4つのイムヌスが収録されています。」
ソールズベリー聖歌
Sarum Chant
真夜中のミサ [39:00]
Missa in gallicantu
1.イントロイトゥス(オフィツィウム):主、われに言いたまえり 2:52
Introitus (Officium): Dominus dixit ad me
2.キリエ:すべてのものの創り主なる神よ 2:48
Kyrie: Deus Creator omnium
3.グローリア 3:43
Gloria
4.われは神に賛歌を永遠に歌わん 7:33
Laudes Deo
(Soloists: Rufus Muller & Charles Daniels)
5.グラドゥアーレ:最高権力は 3:26
Graduale: Tecum principium
6.アレルヤ:主、われに言いたまえり 2:05
Alleluia: Dominus dixit
7.セクエンツィア:すべての者は 2:42
Sequentia: Natocanunt omnia
8.クレド 4:44
Credo
9.オッフェルトリウム:天は喜び 1:30
Offertorium: Laetentur caeli
10.プレファツィオ 2:22
Praefatio
11.サンクトゥス 1:33
Sanctus
12.アニュス・デイ 1:28
Agnus Dei
13.コンムニオ:聖なるものの輝きの中で 0:37
Communio: In splendoribus sanctorum
14.ディミッシオ 0:42
Dimissio
4つのイムヌス
Four Hymns
15.すべての者の救い主なるキリストよ 3:44
Christe Redemptor omnium
16.来たれ、諸民族の救い主よ 4:30
Veni, Redemptor gentium
17.世の救い主なる主よ 2:30
Salvator mundi, Domine
18.日の出より、日が地に沈むまで 4:57
A solis ortus cardine
Total Playing Time 54:50
タリス・スコラーズ
The Tallis Scholars
指揮:ピーター・フィリップス
Directed by Peter Phillips
録音:1988年 オックスフォード、マートン・カレッジ・チャペル
The Tallis Scholars directed by Peter Phillips
Tenor: Charles Daniels, Rufus Müller, Andrew Gant
Baritone: Donald Greig, Jonathan Markham, Bruce Russell
Bass: Francis Steele, Jeremy White, Stephen Jackson
Celebrant: Jeremy White
Bells: Ivan Moody
Produced by Steve C Smith and Peter Phillips for Gimell Records Ltd
Recorded in Merton College Chapel, Oxford
Recording Engineer: Mike Clements
*The Three Magi* from the Copenhagen Psalter is reproduced by kind permission of the Copenhagen Royal Library (MS Thott 143.2°)
◆今谷和徳による解説より◆
「カトリック教会では、中世以来、単旋律の聖歌であるグレゴリオ聖歌が典礼で歌われてきたが、カトリックの地域であっても、必ずしもローマ式のグレゴリオ聖歌がそのまま歌われるわけではないところもあった。たとえばイギリスがそうで、ここでは、ローマ式の典礼を基礎としながらも、イギリス独自の性格を加えた典礼が行われ、聖歌も、いわゆるグレゴリオ聖歌とは多少異なった特徴をもっていた。
イギリスは、7世紀までにはほぼ全域がキリスト教化され、ローマ教会の支配の下に、修道院を中心にキリスト教が発展していったが、1066年のノルマンの征服以後、修道院とは別に教区制がしかれ、各教区を統轄する司教座聖堂が置かれることになった。各教区は、それぞれ独自の慣例的典礼(Useと呼ばれる)を組織し、同時に独自の聖歌集を編纂するに至った。13世紀になると、イギリスの諸教区のうち、ソールズベリーとヨークの2教区の力が増し、それとともに、典礼の方式とそこで歌われる聖歌も、ソールズベリー教区のものが一般に受け入れられるようになり、次第にイングランドとウェールズのほぼ全域で採用されるようになった。このソールズベリー教区の慣例的典礼(Sarum Useと呼ばれる)と、その聖歌であるソールズベリー聖歌は、その後のイギリスの教会の典礼とその音楽の中心となってゆき、16世紀にヘンリー8世によってイギリスがローマ教会から離脱し、イギリス独自の国教会が成立して、エドワード6世治下の1549年に「信仰形式統一令」が出され、「英語共通祈禱書」の使用が規定されるまで用いられたのである。」
「このCDには、そうしたソールズベリー聖歌のレパートリーの中から、クリスマスの第1ミサのすべてと、クリスマスの聖務日課で歌われる4つのイムヌスが収録されている。」
◆本CDについて◆
ジュエルケース(黒トレイ)。ブックレット(全20頁)に今谷和徳による解説「ソールズベリー聖歌について」「演奏者について」(1989)、歌詞(ラテン語)&日本語訳(今谷和徳)、クレジット。インレイにトラックリスト&クレジット。
日本語解説&歌詞日本語訳は1989年に出た国内仕様輸入盤に添付されていたものの再録だと思います。国内仕様輸入盤だと原盤解説も付いてくるのでよいですが、本CDは日本盤なので日本語解説のみです。駿河屋さんで550円で売られていたので購入してみました。
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