『ジョスカン・デ・プレ:3声の世俗音楽〔全曲〕』
ロンドン中世アンサンブル/指揮:ピーター&ティモシー・デイヴィス
Josquin Desprez
3-PART SECULAR MUSIC - Complete
Medieval Ensemble of London
Peter & Timothy Davies
CD:ポリドール株式会社
POCL-3167 (1993年)
¥2,500(税込)(税抜価格¥2,427)
Made in Japan
帯文:
「オワゾリール名盤選◎ルネサンス世俗歌曲の世界
盛期ルネサンス最大の作曲家の珍らしい世俗曲集」
ジョスカン・デプレ
JOSQUIN DESPREZ (c. 1440-1521)
3声の世俗音楽〔全曲〕
2-PART SECULAR MUSIC - Complete
1.夫は私を侮辱した 1:13
Mon mary m'a diffamée
2.この貧しい托鉢修道士―われは、あわれなり 1:40
Ce povre mediant pour Dieu - Pauper sum ego
3.私の愛(いと)しい女(ひと)は あらゆるすぐれた才にたけ 1:14
De tous biens plaine
4.以前、運命の女神は 1:06
Fortuna d'un gran tempo
5.美しい乙女は塔の下に坐り 3:53
La belle se siet
6.私は 2:47
Je me.....
7.奥様、あなた以外には―平安に 5:13
Que vous madame - In pace in idipsum
8.ただそれだけ 1:16
Cela sans plus
9.もうとてもできない 1:00
Je n'ose plus.....
10.ああ、マリオンが 1:53
Si j'eusse Marion, hélas
11.茂みのかげで、朝 2:01
En l'ombre d'un buissonet au matinet
12.あなたに会うと 1:14
Quant je vous voye
13.死にあたって―御身、み母なること示したまえ 1:32
A la mort on prioit - Monstra te esse matrem
14.ラ・ベルナルディーナ 0:55
La Bernardina
15.絶望的な運命の女神 1:21
Fortuna desperata
16.いとしい方を失ったら 2:15
Si j'ay perdu mon amy
17.ああ、奥様 2:35
Hélas madame.....
18.最高のうちでも最高のひと 8:03
La plus des plus
19.奥様、ああ 1:33
Madame, hélas
20.ジョスカンのファンタジー 1:43
Ile fantazies de Joskin
21.私はもの思いに沈んだ 1:37
Entré je suis en grant pensée
22.川のほとりの茂みのかげで 1:18
En l'ombre d'un buissonet tout au long.....
ロンドン中世アンサンブル
MEDIEVAL ENSEMBLE OF LONDON
ディレクター:ピーター・デイヴィス&ティモシー・デイヴィス
directed by PETER DAVIES & TIMOTHY DAVIES
パトリツィア・クウェラ(ソプラノ)
PATRIZIA KWELLA (Soprano)
マーガレット・フィルポット(コントラルト)
MARGARET PHILPOT (Contralto)
ロジャーズ・カヴィ・クランプ(テノール)
ROGERS COVEY-CRUMP (Tenor)
ポール・エリオット(テノール)
PAUL ELLIOTT (Tenor)
ポール・ヒリアー(バリトン)
PAUL HILLIER (Baritone)
デイヴィッド・ビーヴァン(バリトン)
DAVID BEAVAN (Baritone)
ロジャー・ブレンナー(サックバット)
ROGER BRENNER (Sacbut)
アンドリュー・ワッツ(リコーダー&ショーム)
ANDREW WATTS (Recorder & Shawm)
レイチェル・ベケット(フルート&リコーダー)
RACHEL BECKETT (Flute & Recorder)
ジョナサン・モーガン(フルート)
JONATHAN MORGAN (Flute)
ピーター・デイヴィス(フルート、リコーダー、ショーム、ドゥセーヌ)
PETER DAVIES (Flute, Recorder, Shawm & Douchine)
ロバート・クーパー(フィドル&レベック)
ROBERT COOPER (Fiddle & Rebec)
ティモシー・デイヴィス(リュート)
TIMOTHY DAVIES (Lute)
Recording
Producer: MORTEN WINDING
Engineer: JOHN PELLOWE
Location: HENRY WOOD HALL, London
Date: January 1984
◆本CD解説(今谷和徳)より◆
「ジョスカン・デプレといえば、ルネサンス時代最大の作曲家として、広く認められた巨匠だが、何よりも、ミサ曲やモテトゥスといった宗教音楽の大家として認識されている傾向が強い。しかしジョスカンは、世俗音楽の分野でも大変重要な仕事をしているのである。
ジョスカンの世俗作品のほとんどはフランス語によるシャンソンだが、ちょうどジョスカンが活動を行なった時期は、フランス語によるシャンソンにとって大きな転換期にあたっていた。14世紀のマショーによって確立された多声シャンソンは、15世紀のバンショワやデュファイの時代に至って、まことに円熟した展開を見せることになったが、その少しあとの時期から、中世の性格を少しずつ洗い落として、新しい要素を織りこんだ姿を示し始めるのである。その新しいシャンソンの展開に積極的な役割を果たした作曲家の一人がジョスカンだったのである。ジョスカンは、たとえばイザークなどの同世代の作曲家たちと同じように、今まであまり注目されなかった単旋律の俗謡を、積極的にシャンソンの素材として用いたり、また3声、4声、5声、6声など、様々な声部数のシャンソンを書いたりした。それに、宗教曲と同様に模倣書法を多用したのも、それまでの作曲家に見られなかった特徴である。」
「ジョスカンは、70曲余りの世俗作品を残しているが、このディスクに収められたのは、そのうちの3声作品の全曲である。3声作品のうち、今日ジョスカンの真作と判断されているのは20曲だが、ここには、その真偽が問題となっている作品も2曲収録されているので、全22曲が収められていることになる。それらの内容は様々で、ラテン語の聖歌を最下声部に置いて上2声にフランス語の歌詞を配したモテトゥス・シャンソン、単旋律の俗謡に基づいて作られた作品、イタリアで作製されたと思われる写本に含まれ、歌詞が冒頭しか記されていない作品、初めから器楽曲として書かれた作品など、ジョスカンの多彩な側面を見ることができる。」
◆本CDについて◆
ブックレット(全20頁)に今谷和徳による解説、アーティスト紹介、歌詞対訳。写真図版(モノクロ)1点。
#3、4、6、8、9、14、15、17、19、20はインスト。
★★★★★
Si j'eusse Marion, hélas