STRAVINSKY
LE ROSSIGNOL
THE NIGHTINGALE / DIE NACHTIGALL
BRYN-JULSON - CALEY - PALMER - TOMLINSON
BBC SINGERS
BBC SYMPHONY ORCHESTRA
PIERRE BOULEZ
ストラヴィンスキー:歌劇「うぐいす」
ピエール・ブーレーズ指揮、BBC交響楽団
フィリス・ブリン=ジュルソン、他
CD: Erato Disques S.A.
2292-45627-2 (1992)
Made in Germany by Warner Music Manufacturing Europe
発売元:WEA Japan A Time Warner Company
販売元:株 ワーナーミュージック・ジャパン
シリーズ:ピエール・ブーレーズ・コレクション
WPCS-4414 (1995年)
¥2,000(税込)
Igor STRAVINSKY
(1882-1971)
ストラヴィンスキー
LE ROSSIGNOL / THE NIGHTINGALE
Conte lyrique d'après Andersen / Lyric tale after Andersen
歌劇《うぐいす》
(台本:アンデルセンの童話に基づきストラヴィンスキーとS. ミトゥソフが脚色)
Acte / act 1
第1幕
1. Introduction 3:22
導入部
2. Le Pêcheur / The Fisherman 4:22
"Porté au vent, tombant au loin..."
漁師《精霊なる神よ、あなたのお蔭で海の上を風に運ばれる》
3. Le Rossignol / The Nightingale 2:27
"Ah ! Ah ! Ah !..."
うぐいす《ああ、ああ、空から星がダイヤモンドの露になっておちてくる》
4. La Cuisinière / The Cook 4:15
"Voici l'endroit, près de ces arbres..."
料理番の娘《ここがその森、木々に花が咲いている》
5. Le Rossignol / The Nightingale 2:51
"Ah ! le chant du rossignol..."
うぐいす《ああ、私の歌声は夜明け前の森の中で聞くのがとりわけ美しいのです》
Acte / act 2
第2幕
6. Entr'acte 2:14
Chœur / Chor
幕間(風のそよぎ)
合唱《あかりを、あかりを》
7. Marche chinoise / Chinese March 3:35
支那の行進
8. Chanson du Rossignol / Song of the Nightingale 5:37
うぐいすの歌
9. Jeu du Rossignol mécanique / Performance of the mechanical nightingale 3:47
機械じかけのうぐいすの歌
Acte / act 3
第3幕
10. Introduction / Einleitung 6:17
Spectres
導入部
死神《お前のそばに集まったものは》
11. La mort / Death 4:52
"Ah, j'aime à t'écouter..."
死神《ああ、聞きほれてしまう お前の歌にうっとりとしてしまう》
12. Cortège solennel / Solemn Procession 2:21
厳かな行進
Le Rossignol / The Nightingale: Phyllis BRyn Julson, soprano
うぐいす:フィリス・ブリン=ジュルソン(ソプラノ)
La Cuisinière / The Cook: Felicity Palmer, soprano
料理番の娘:フェリシティ・パーマー(ソプラノ)
La Mort / Death: Elizabeth Laurence, mezzo-soprano
死神:エリザベス・ローレンス(メゾ・ソプラノ)
Le Bonze / THe Bonze: Michael George, bass
僧侶:マイケル・ジョージ(バス)
Le Pêcheur / The Fisherman: Ian Caley, tenor
漁師:イアン・ケイリー(テノール)
L'Empereur / The Emperor: Neil Howlett, baritone
皇帝:ニール・ハウレット(バリトン)
Le Chambellan / The Chamberlain: John Tomlinson, basse
侍従:ジョン・トムリンソン(バス)
Envoyes japnonais / Japanese Envoys: Ian Kennedy, tenor; Gareth Roberts, tenor; Brindley Sherratt, bass
日本からの使者:イアン・ケネディ(テノール)、ギャレス・ロバーツ(テノール)、ブリンドリー・シェラット(バス)
Courtisans / Courtiers: BBC Singers
廷臣たち:BBCシンガーズ
BBC SINGERS
BBCシンガーズ
Chorus master: Simon Joly
(コーラスマスター:サイモン・ジョリー)
Bella DEKANY, violin solo
ベラ・ドゥケニー(ヴァイオリン独奏)
BBC SYMPHONY ORCHESTRA
Conductor: Pierre BOULEZ
ピエール・ブーレーズ指揮
BBC交響楽団
Digital recording
Recording supervision: Michel Garcin
Sound engineer: John Rushby Smith
Editing: Françoise Garcin
Recorded in: 11/1990, Maida Vale Studio One, London
〔録音〕 1990年11月、ロンドン、マイダ・ヴェイル、BBC第1スタジオ
Recto: Tcheou Tsien-Tsieou - Chine 20e Magnolia
Paris Musée Cernushi (C) Giraudon
Verso: Pierre Boulez, photo Jacques Sarrat
◆本CDについて◆
輸入盤国内仕様。原盤ブックレット(全48頁)にトラックリスト&クレジット、Myriam Chimènesによる解説(仏語原文と英・独訳)、歌詞(本CDではロシア語で歌われていますが、歌詞は仏・英・独訳のみでロシア語原文は掲載されていません)、ブックレット裏表紙に写真図版(モノクロ)1点。国内ライナー(4頁/十字折り)にトラックリスト&クレジット、小坂裕子による解説(1993年2月)および譜例7点。歌詞カード(4頁/十字折り)に小坂裕子による歌詞訳。
本作は1908年に着手され、第1幕を書き上げたところで中断、その後モスクワ自由劇場からの完成依頼により1913年に第2幕を、1914年に第3幕を完成させるも劇場が潰れてしまったので、ディアギレフによって1914年5月パリ・オペラ座で初演されました(指揮はピエール・モントゥー)。1917年にディアギレフの提案で第2幕及び第3幕をバレエのための交響詩「うぐいすの歌」として編曲、1920年2月にエルネスト・アンセルメの指揮で上演されています。
本作の第1幕と第2・3幕のあいだに「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」が書かれている、ということは本作はストラヴィンスキーの絶頂期の名曲群をブックエンドのように挟んでいる存在なわけですが、本作自体はうぐいすのように可憐なものになっています。
ジャケ絵は20世紀中国の絵師・周千秋による花鳥画ですが、枝の部分が短く編集されています。
なお、日本語解説には「1917年ディアギレフはこの作品をオペラ・バレエとして上演したいと考えていた」とありますが、上述のように1917年はバレエ用の編曲を依頼した年で、オペラ・バレエとして上演したのは1914年です。また、「それは《祭典》を思い出させるものではあるが、ストラヴィンスキー自身は「第1幕はスキャンダルを起こすものではないという点で成功しない」と語っている」とありますが、「第1幕」とあるのは原盤解説では「la première」なので「初演」、「(「うぐいす」の)初演は(「春祭」のような)スキャンダルを起こせなかったという点で失敗だった」です。
★★★★★
Act I: Introduction