幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

Masashi Kitamura  『Dawn from Confused』 

Masashi Kitamura 
DAWN FROM CONFUSED  


CD: Trans Records/Fool's Mate 
FMTR035 (2022年)
税込価格3,300円(本体3,000円)

 


帯文:

「YBO²~CANIS LUPUS~DIFFERANCEへと至る北村昌士のバンド・キャリアを濃縮したかのような奇跡の一夜を収録したライヴ盤!」


帯背文:

「バンド・キャリア濃縮の奇跡の一夜を収録したライヴ盤!」


1. CANON [5:16] 
2. FLAME OF ILLUSION [8:15]
3. 漂流 Ⅱ [8:58] 
4. KINGDOM OF FAMILYDREAM Ⅰ [3:11] 
5. 天使 [6:30] 
6. Night Crash [7:30] 


Masashi Kitamura: Voice, Guitars & other instruments. 
Other players undecided. 

Mastering, Remastering: Soichiro Nakamura (Peace Music) 
Design: Masahiro Shibagaki 
Notes: Takahiro Ishii 

「※作品中の音飛び、ノイズ等はすべてマスターに由来するものです。」


◆石井孝浩によるライナーノーツより◆

「復活トランス第6期を締めくくるのは同一ライヴからの6曲である。このDATマスターも年月日、場所は不明だが、「北村UNIT」の走り書きのみが記されていた。聴けば明らかにバンド・サウンドに一貫しているが、便宜的に北村昌士名義にした。」


◆本CDについて◆

ジュエルケース(黒トレイ)。二つ折りブックレット内側にトラックリスト&クレジット、石井孝浩によるライナーノーツ、ブックレット裏表紙にアーティスト写真(モノクロ)1点。

フールズ・メイトの通販サイトで「箕輪政博復帰記念トランスレコーズ2023/2024年末年始バーゲン」をやっていたので遅ればせながら本CDを購入してみました(1,650円均一)。

#1「CANON」はYBO²のメジャーデビュー作『STARSHIP』(Invitation/Victor、1989年)収録曲。
#2「FLAME OF ILLUSION」は割礼の『ゆれつづける』(Invitation/Victor、1990年)収録曲のカバーで、コンピ盤『Dance 2 Noise 001』(Invitation/Victor、1991年)『Sim House / 2001 Daisy Groove』(SSE、1992年)にCryptemen名義での2バージョンが収録されています。
#3「漂流 Ⅱ」と#6「Night Crash」はDifferanceの1st『Night Crash』(SSE、1994年)収録曲(「漂流 Ⅱ」はCanis Lupusの1st『Canis Lupus Ⅰ』(Trans、1988年)収録曲「彷徨する原子核エネルギーの行方を悼む」のリメイク)。
#4「KINGDOM OF FAMILYDREAM Ⅰ」はYBO²の2nd『Kingdom of Familydream』(Trans、1986年)収録曲。
#5「天使」はCanis Lupusの3rd『Aqua Perspective』(Wechselbalg、1990年)収録曲。

本作も例によってメンバー、録音年月日等は不明となっていますが、たぶん「Flame of Illusion」のバンドvers.が収録された『Sim House / 2001 Daisy Groove』(1992年)と、「漂流 Ⅱ」「Night Crash」が収録された『Night Crash』(1994年)の間の時期の、両者に参加している岸沢光正氏(元アサイラム)のドラムにベースとギターを加えた編成(プラス#2、4に打ち込み)でのリハーサル音源と思われます。北村昌士はヴォーカル&リードギターを担当、どちらも音を外しまくっていますが、音が外れてしまう快感というものも世の中にはあるので、それはそれでよいです。「Kingdom of Familydream I」の打ち込みver.がよかったので、「円(Tsubura)」(YBO²『Pale Skin, Pale Face』収録曲)もこんな感じでやってほしかったです。

★★★★☆


Kingdom of Familydream I