幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

勝井祐二/鬼怒無月  『Pere-Furu』

Pere-Furu 
KATSUI YUJI / KIDO NATSUKI 


CD: Maboroshi No Sekai 
MABO-012 (2001) 
2,500 yen (税抜定価)

 


帯文:

「この作品は10年にわたり幾多のバンド・セッションを共にし、あらゆるジャンルの越境からポスト・ボーダーレスまで体当たりを繰り返して来た二人の音楽家の、つまり旅の記録である。」


1.そこに初めと終わりがあることを知るように [2:54] 
2.扉は開かれている、夜 [6:52] 
3.日はまた昇る [5:46] 
4.銀河に在る岸辺 [5:47] 
5.機械の中の幽霊 [1:40] 
6.道標 [1:59] 
7.眼の高さにある太陽 [5:29] 
8.まだ一度も見たことのない所から [4:14] 
9.非望の歌 [3:22] 
10.やまない雨を待ちながら [6:04] 
11.追越してきたものたちの声は既になく [8:37] 
12.砂漠で犬が死んだ [5:56] 


KATSUI YUJI / violin, synthesizer, percussion 
KIDO NATSUKI / guitar, synthesizer 


All songs improvised by KATSUI YUJI and KIDO NATSUKI 

Produced by KIDO NATSUKI, KATSUI YUJI (MABOROSHI NO SEKAI) 
Recorded at GOK SOUND, KATSUI's home studio 2001 April 
Recorded by KONDO YOSHIAKI, KATSUI YUJI 
Mixed at GOK SOUND 
Mixed by KONDO YOSHIAKI 
Mastered at KOJIMA ROKUON 
Mastered by KOJIMA YUKIO 
Photography KUWAHATA KOUICHIROU 
Art work TANABE ERICA 


◆本CDについて◆

ジュエルケース(透明トレイ)。三つ折りブックレットにトラックリスト&クレジット。

本CDは出たときに買おうと思ってうっかりして忘れていたのですが、ディスクユニオンの通販で中古が580円で売られていたので注文しておいたのが届いたのできいてみました。

2024年1月、20年ぶりの新作をリリースした「ボンデージ・フルーツ」のヴァイオリニスト&ギタリストによる2001年デュオ作。「Pere-Furu」がたぶんデュオ名です。ネオダダ的な音のアッサンブラージュ#1、5、鬼怒のアコギに勝井が実験的に音を重ねていく#2、11、スタジオ・セッションふうのヴァイオリンとアコギのデュオ・インプロヴィゼーション#3、4、6、7、8、12、アヴァンギャルドなブルース#9、カントリー#10。#11の狂おしい内破から、ゴヤの絵画(「砂に埋もれる犬」)を連想させるタイトルの#12の虚脱感への流れが圧倒的でした。

★★★★★