マーラー:交響曲第4番
モリソン(s)
クーベリック指揮
バイエルン放送交響楽団
GUSTAV MAHLER
Symphony No.4
Elsie Morison
Symphonie-Orchester des Bayerischen Rundfunks
RAFAEL KUBELIK
CD: Deutsche Grammophon
制作:ユニバーサル クラシックス&ジャズ
発売・販売元:ユニバーサル ミュージック株式会社
20世紀の巨匠シリーズ~ラファエル・クーベリックの芸術
UCCG-3950 (2005年)
定価¥1,200(税抜価格¥1,143)
Made in Japan
グスタフ・マーラー
Gustav Mahler (1860-1911)
交響曲 第4番 ト長調
Symphony No.4 in G major
1.第1楽章:ゆっくりと、急がずに 15:47
I. Bedächtig. Nicht eilen
2.第2楽章:気楽な動きで 9:04
II. In gemächlicher Bewegung. Ohne Hast
3.第3楽章:平安に満ちて 18:47
III. Ruhevoll
4.第4楽章:きわめてなごやかに「我らは天上の喜びを味わう」(ソプラノ独唱) 8:01
IV. Sehr behaglich "Wir genießen die himmlischern Freuden"
エルジー・モリソン(ソプラノ)(4)
バイエルン放送交響楽団
Symphonie-Orchester des Bayerischen Rundfunks
指揮:ファラエル・クーベリック
Conducted by Rafael Kubelik
◆渡辺護による解説より◆
「この曲は終楽章に付けられた独唱の歌詞からも分かるように、地上的な苦悩のかなたにある天国の生活の楽しさを歌ったものである。軽やかなリズムや素朴な笛のしらべ、象徴的な小鳥のさえずりや竪琴の音――すべてはあの古代ギリシャの牧歌の世界の、のどけさである。それは、現世から遠ざかった一種の浮遊の状態であるとも言えよう。地上的なものの暗さ、恐ろしさは全く消えたわけではないが、遠ざかった影のように存在するにすぎない。
しかしこの音楽は、すべての苦悩から脱却したわけではない。牧歌の世界の物憂さは時に感傷的な悲しみとほろ苦さを伴う。ことにこの曲の短調の部分は何か心の滅入るものを含んでいる。この「暗さ」はしかし、ようやく終楽章に至って全く消え去ってしまう。管弦楽は大体において量的な重厚さが避けられ、うす明るい半透明の中にほのかな光を千変万化させる。巧妙きわまりない楽器法によって、えもいわれぬやわらかなパステルカラーが、優しく、甘く、朗らかに、また物悲しく息づいている。」
◆本CDについて◆
三つ折りブックレットに渡辺護による解説、「ラファエル・クーベリックについて」(福本健)、歌詞&対訳(訳:渡辺護/1995年5月訳補訂)。インレイにトラックリスト&クレジット。
この世が地獄だとしたら、人は自らの避難所としてそれぞれの天国を手作りするしかないです。
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