デイブ・バレル+吉沢元治  『ドリームス』 

デイブ・バレル+吉沢元治 
Dave Burrell - Motoharu Yoshizawa 
『ドリームス』 
Dreams 


CD: P.J.L 
発売元: 有限会社ピー・エス・シー 
販売元: スリーディーシステム株式会社/株式会社プライエイド・レコーズ 
シリーズ: 70年代日本のフリージャズを聴く! 第一期 
MTCJ-5511 (2003年) 
定価¥2,100(税抜価格¥2,000) 

 

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帯文: 

「「70年代日本のフリージャズを聴く!」第一期 Vol. 10 
24bit DIGITAL RE-MASTERING」 
「ニューヨーク派の次代を担うユニークなピアニスト、バレルと日本の最もイマジネイティブなベーシスト、吉沢のデュオ。」 


1.レッド~ブラック 19:18
RED~BLACK 
2.グリーン~デイドリーム 19:46 
GREEN~DAY DREAM (Ellington-Strayhorn)  

PERSONNEL: 
デイヴ・バレル(p) 
DAVE BURRELL/piano, percussion 
吉沢元治(b)
MOTOHARU YOSHIZAWA/bass 

REC: 1973年11月30日 東京イイノ・ホール 
Recorded at Iino Hall, Tokyo, 
November 30, 1973 
Engineer: Kunio Arai 
Illustration & photos: Tadayuki Naitoh 
Design: Yoshinari Satoh 
制作: 稲岡邦弥+原田和男 
Album produced by Kuniya Inaoka & Kazuo Harada 
Manufactured & distributed by TRIO RECORDS, Tokyo 

(P) 1973 ART UNION 

Serial re-issue in 2003 
Supervised by Kenny Inaoka (監修: 稲岡邦弥) 
Mastering Engineer: Seiji Kaneko (King Records Sekiguchidai Studios) 
Design: Takafumi Kitsuda


間章によるオリジナル・ライナーノーツより◆ 

「演奏は殆どすべてインプロヴィゼイションによっている。最後の「デイドリーム」だけはデューク・エリントン作品のテーマによっているが、他の3つの演奏「レッド、ブラック、グリーン」はただそれぞれの色のカラー・イメージによってのみコントロールされているものである。バレルによれば「レッド」はパワー、スピード、ダイナミックス、エネルギー、太陽を象徴し、「ブラック」は黒人、強さ、大地、明闇を表わし、「グリーン」は新生、新鮮なもの、平和、春、喜びを表わすものであった。このカラー・イメージについてバレルと吉沢二者によって話合いがおこなわれたが、異なる個的な色彩体験を持つ二人によって、イメージの統一よりも、それぞれの自分のイメージによるインプロヴァイズとコレスポンダンスが可能であるという見解から演奏は行なわれた。A面の「レッド」「ブラック」は連続的に演奏され、先ず最初はバレルの速い正確なタッチによるパーカッシヴな演奏と吉沢のピツィカートによるテンションとクリアーさをもつ演奏により、すぐさま、激しいインプロヴィゼイションへと突入する。やがてベースはアルコに変わり、バレルの連続的、持続的なピアノ展開と共に張りつめた空間を現しわし、やがて突然ゆるやかな静けさに位相を変え、アルコによる吉沢のソロによって「ブラック」へと開かれる。二人は速度と音の量、幅を複雑に交差させながら、加速と減速をくり返し総体のエネルギーを上昇させ、変形させてゆくこの演奏の連続性のレベルでは二人はそれぞれの位置を安易に相互交流させたりせず自らの位置の内に音を流入させ、互いの存在と演奏行為のエクステンションをはかることに成功している。B面の「グリーン」と「デイドリーム」はA面が動性とダイナミックスからスピードと静けさを発見導入しているのに対し、静性とゆるやかさの内にアクションと速度、テンションを際だたせるような展開性を持っている。吉沢の予兆的な長いアルコ・ソロに対置しながら、バレルは単音の短い断続的演奏によって、イニシエイトし、やがて激しいとらわれと静けさを背にした有機サウンドを形成してゆく。そして吉沢の見事なピツィカートとベースのボディをたたくパーカッシブな奏法、バレルのコップを打つ音を含みながら、「デイドリーム」のテーマへと達してゆく。この「デイドリーム」の演奏においてバレルは決してメロディに流れないセンシティブな静動を一つ一つ確かめしかもそこから身をひきはがすように一つの高みへと向かっている。モンクのバラードやとりわけマル・ウォルドロンの「オール・アローン」に似たリリシズムがここにある。
このレコードは二人の感性と二人の運動性の自己確認、二人のそれぞれの位置と在り方の探求、そして個と個の出会う一つの瞬間と場所への投企を志向することの内に、インプロヴィゼイションの〈クラルテ(明るさ)〉に達していると言える。二人はあらゆる感情移入や同調を互いに排し、純粋な演奏行為によってのみ二人の行為を一つの〈体験〉とすることをめざし一つの〈時間〉を生きぬいているといえる。」
「バレルの書き送って来たライナーによれば彼は現在、ニューヨークでマーカス・ガーベイの黒人解放平和主義の運動に参加し、(中略)幼児の音楽教育とジャンキー(麻薬常習者)の更生のために働いているようである。(中略)なおこのレコードの「赤、黒、緑」の色はガーベイズムの三色旗の色でもあり、それぞれ血と団結、皮膚、平和を表すとのことである。」


◆本CDについて◆ 

紙ジャケ(厚紙・シングルジャケ)仕様。投げ込みライナー(十字折り・片面印刷)に間章(あいだあきら)による〈LP用オリジナル・ライナーノーツ〉再録。

そういうわけで、バレルは政治的な要素を持ち込みたかったようですが、そのへんで吉沢元治と一悶着あったようです。

★★★★☆ 


Dave Burrell/Motoharu Yoshizawa - Dreams 

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