幻の猫たち 改訂版

まぼろしの猫を慕いて

『ドビュッシー: ビリティスの歌/ラヴェル: 亡き王女のためのパヴァーヌ、他』  カトリーヌ・ドヌーヴ(朗読)/アンサンブル・ウィーン=ベルリン

ドビュッシー: ビリティスの歌/ラヴェル: 亡き王女のためのパヴァーヌ、他』 
カトリーヌ・ドヌーヴ(朗読)/アンサンブル・ウィーン=ベルリン 

Debussy
Chansons de Bilitis 
Sonata for Flute, Viola and Harp 
Syrinx 

Ravel
Sonata for Violin and Violoncello 
Introduction and Allegro 
Pavane 

Ensemble Wien-Berlin 
Catherine Deneuve 

"Deutsche Grammophon New Best Plus 50" 149 


CD: Deutsche Grammophon/ポリドール株式会社 
シリーズ: グラモフォン NEW ベスト PLUS 50 
POCG-7149 (1995年) 
¥2,000(税込)(税抜価格¥1,942) 

 

f:id:nekonomorinekotaro:20211021230158p:plain



帯裏文: 

「〈名曲・名演によるNEWベストPLUS 50シリーズ〉 
●二十世紀初頭、フランス音楽の黄金時代を築いたふたりの作曲家、ラヴェルドビュッシーの魅力的な室内楽の名曲を収めています。ラヴェルは、典雅なハープの魅力に溢れた〈序奏とアレグロ〉やドビュッシーの思い出にささげられたヴァイオリンとチェロのためのソナタ、そしてドビュッシーはフルート、ヴィオラとハープのためのソナタ等と共に朗読のための付随音楽〈ビリティスの歌〉が聴かれます。アンサンブル・ウィーン=ベルリンの演奏は響きの造形が精妙で、豊かなファンタジーで素敵な音の翼を広げています。」


モーリス・ラヴェル 
Maurice Ravel 
(1875-1937) 

1.序奏とアレグロ 11:04 
Introduction et Allegro 
ハープと弦楽四重奏、フルート、クラリネットのための 
pour harpe avec accompagnement de quatuor à cordes, flûte et clarinette 

2.亡き王女のためのパヴァーヌ 5:30 
Pavane pour une infante défunte 
クイント・マガニーニによるフルートとハープのための版 
version pour flûte et harpe de Quinto Maganini 

ヴァイオリンとチェロのためのソナタ 
Sonate pour violin et violoncelle 
3.第1楽章: Allegro 5:13 
4.第2楽章: Très vif 3:17 
5.第3楽章: Lent 6:40 
6.第4楽章: Vif, avec entrain 5:37 


クロード・ドビュッシー 
Claude Debussy 
(1862-1918) 

7.シランクス[パンの笛] 2:43 
Syrinx 
フルート・ソロのための 
pour flûte seule 

フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ 
Sonate pour flûte, alto et harpe 
8.第1楽章: Pastorale. Lento, dolce rubato 6:57 
9.第2楽章: Interlude. Tempo di Minuetto 5:56 
10.第3楽章: Finale. Allegro moderato ma risoluto 4:53 

ビリティスの歌 
Chansons de Bilitis 
ピエール・ルイスによる12の詩の朗読のための付随音楽 
Musique de scène devant accompagner la récitation de douze poèmes de Pierre Louÿs 
朗読、2つのフルート、2つのハープとチェレスタのための 
pour récitant, deux flûtes, deux harpes et célesta 
11.第1曲: 牧場の歌 2:13 
Chant pastoral 
Modéré
《牧場の歌を歌わねば》 
《il faut chanter un chant pastoral》
Un peu plus lent 
12.第2曲: くらべっこ 1:06 
Les Comparaisons 
《キプリスの小鳥、せきれいよ、歌っておくれ》 
《Bergeronnette, oiseau de Kypris》 
Assez animé 
第3曲: お話 1:02 
Les Contes 
《小さな子供たちは私が好き》 
《Je suis aimée des petits enfants》 
Assez vif et très rythmé 
第4曲: 歌 1:53 
Chanson 
Lent et expressif 
《彼女が通ったはずの森の木陰よ》 
《Ombre du bois》 
Lent et expressif (suite) 
《白い通りよ》 
《Ô route blanche》 
15.第5曲: 骨投げ遊び 0:59 
La Partie d'osselets 
《私たちは二人とも彼が好き》 
《Comme nous l'aimions toutes les deux》 
Vif 
16.第6曲: ビリティス 1:31 
Bilitis 
《白い羊毛に身を包んだ女がいる》 
《Une femme s'enveloppe de laine blanche》 
17.第7曲: 名のない墓 2:07 
Le Tombeau sans nom 
《ムナシディカが私の手を引いて》 
《Mnasidika m'ayant prise par la main》 
Triste et lent 
《私はぞくっと身ぶるいがして》 
《Alors je sentis un grand frisson》 
Triste et lent (suite) 
《長いこと私たちはそこに佇んでいた》 
《Longtemps nous sommes restées debout》 
Triste et lent (suite) 
18.第8曲: エジプトの官女たち 1:08 
Les Courtisanes égyptiennes 
《私はプランゴンと一緒に》 
《Je suis allée avec Plangon》 
Assez animé 
19.第9曲: きれいな池の水 1:25 
L'Eau pure du bassin 
《きれいな池の水》 
《Eau pure du bassin》
Modéré 
20.第10曲: カスタネットの踊り娘 2:17 
La Danseuse aux crotales  
Modéré (tempo rubato) 
《あなたはそのきゃしゃな両手に》 
《Tu attaches a tes mains légères》 
Modéré 
21.第11曲: ムナシディカの想い出 1:32 
Les Souvenir de Mnasidika 
《彼女たちは先になり後になりして踊っていた》 
《Elles dansaient l'une devant l'autre》 
Très modéré 
22.第12曲: 朝の雨 2:30 
La Pluie au matin 
Modéré 
《夜は消える》 
《La nuit s'efface》 
Très modéré 


カトリーヌ・ドヌーヴ(朗読: #11-22) 
Catherine Deneuve, Récitante 

アンサンブル・ウィーン=ベルリン 
Ensemble Wien-Berlin 
マルギット=アンナ・ジュス(ハープⅠ: #1,2,8-10,11-22) 
Margit-Anna Suß, harpe I 
エーデルハイト・ブロフスキ=ミラー(ハープⅡ: #11-22) 
Adelheid Blovski-Miller, hare II 
ヴォルフガング・シュルツ(フルートⅠ: #1,2,7-22) 
Wolfgang Schulz, flûte I 
ハンス・ヴォルフガング・デュンシェーデ(フルートⅡ: #11-22) 
Hans Wolfgang Dünschede, flûte II 
カール・ライスタークラリネット: #1) 
Karl Leister, clarinette 
ゲルハルト・ヘッツェル(ヴァイオリンⅠ: #3) 
Gerhart Hetzel, violin I 
ライナー・ホネック(ヴァイオリンⅡ: #1) 
Rainer Honeck, violin II 
ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ: #1,8-10) 
ゲオルク・ファウスト(チェロ: #1,3) 
Georg Faust, violoncelle 
ロルフ・ケーネン(チェレスタ: #11-22) 
Rolf Koenen, célesta 

プロデューサー: Dr. ステーヴン・ポール 
ディレクター、レコーディング・エンジニア: ヴォルフガング・ミットレーナー 
データ: 1989年8月 オーストリア、アーバーゼー、聖コンラート教会 

詩録音: 1990年3月 パリ、メゾン・ド・ラジオ・フランス、スタジオ118 
レコーディング・エンジニア: マイロン・メールソン 
アシスタント: ジャン・マティュー・ツァンド 

「当録音ではB&Wのスピーカーが、モニターとして使われています。」


◆本CD解説(濱田滋郎)より◆ 

「シランクス[パンの笛]」
「1913年、劇作家ガブリエル・ムーレーからの依頼により、その3幕の劇『プシシェ』への挿入曲として書かれた。この劇の中で、牧羊神パンが死ぬ前に吹くように作曲されたものである。」
「曲はトレ・モデレ(ごく中庸に)、変二長調、4分の3拍子。ただし調性感から逸脱した微妙な動きも盛り込まれ、独特の異国的雰囲気を醸し出す。結びの部分はドビュッシーの愛用した6全音音階によっている。」

「ビリティスの歌[朗読のための付随音楽]」
ドビュッシーが1890年代を通じ親しくした友人に、詩人・作家のピエール・ルイス(1870-1925)がいた。ルイスは1894年、恋人だったアルジェリア女性メリエン・ベン・アタラの異国的な魅力に触発されて、詩集『ビリティスの歌』を書いた。美しい娘ビリティスは紀元前6世紀パンフィリアに生まれ、サッフォーの友人だったとされているが、これはルイスの詩的想像力から湧いた架空の存在で、古代詩の翻訳めかしたその筆致もすべて彼の創作である。ドビュッシーはこの詩集から3篇を選びピアノ伴奏の歌曲(1897-98)に作ったが、その後さらにルイスは、詩集のうち12篇をマイムつきで朗誦する会のため、付随音楽を書いてほしいとドビュッシーに依頼した。この会は1901年3月7日パリで催されたが、ルイスはこれにつき、家族への手紙にこんなことを書いている――「リハーサルのあいだ、今週は毎午後、ヌードの女性たちと過ごした。素敵だった」と。詩にうたわれた古代の雰囲気を醸し出すため、ふさわしい演出がなされたのだろう。ドビュッシーの音楽は詩の朗読の前後に短く配されるようになっており、(中略)詩にふさわしくアルカイックで甘美な香りをおびている。」
ドビュッシーの《ビリティスの歌》はCDに初めて現れた朗誦版で、詩を読む人が名女優カトリーヌ・ドヌーヴであるというのも、ファンの心を惹くであろう。」


◆本CDについて◆ 

ブックレット(全24頁)にトラックリスト&クレジット、解説(濱田滋郎)、「ビリティスの歌」テクスト対訳(濱田滋郎)、モノクロ図版(作曲家&演奏者)7点。

★★★★★ 


Syrinx For Solo Flute


Chansons de Bilitis, 6. Bilitis