『ストラヴィンスキー: バレエ音楽「プルチネルラ」全曲』
エルネスト・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団
Stravinsky
Pulcinella
Ernest Ansermet
L'Orchestre de la Suisse Romande
LP: ロンドンレコード/キングレコード株式会社
シリーズ: アンセルメの芸術
GT 9239 (1979年)
¥1,300
バレエ音楽「プルチネルラ」全曲(1920)
Pulcinella - Ballet with Song
第1面 Part 1 22:34
序曲/第1場/第2場/第3場/第4場
第2面 Part 2 16:05
第5場/第6場/第7場/第8場
エルネスト・アンセルメ指揮
Ernest Ansermet conducting
スイス・ロマンド管弦楽団
L'Orchestre de la Suisse Romande
マリリン・タイラー(ソプラノ)
Marilyn Tyler (Soprano)
カルロ・フランツィーニ(テノール)
Carlo Franzini (Tenor)
ボリス・カルメリ(バス)
Boris Carmeli (Bass)
Recorded October 1965
表紙絵: ルソー/謝肉祭の夕べ
◆本LP解説(小倉重夫)より◆
「“ペルゴレージの音楽による1幕の歌とパントマイムを伴うバレエ”の副題をもつこの《プルチネルラ》は、1919年7月に作曲者ストラヴィンスキーと親交のあったロシア・バレエ団の主宰者セルゲイ・ディアギレフの依頼で作曲された。そしてこの曲のための音楽素材は、ディアギレフが特に選んだものであった。彼はヨーロッパの音楽学校、ミラノやナポリの図書館で、イタリアの作曲家ジョヴァンニ・ペルゴレージ(1710~36)の未発表のクラヴサン曲などの手書き楽譜を発見し、これをストラヴィンスキーに与え、新作バレエ曲を作るように要望した。」
「この話は17世紀頃のコメディアデラルテの「4人の瓜二つのプルチネルラ」をもとにしている。プルチネルラというのはナポリの道化役者のことで、(中略)色男のプルチネルラはあらゆる娘たちからもてはやされる。これを嫉妬した街の若者フロリンドとカヴィエロが彼の殺害を謀る。瓜二つの同僚のために人違いでうまいこと計略の裏をかき、プルチネルラが助かっているのも知らずに、フロリンドとカヴィエロは彼と同じ装いで恋人たちプルデンザとロゼッタのところへ行く。一方プルチネルラは、魔法使いの衣裳を付け、自分の身代りで死んだ真似をしている役者フォルポを生き返らせ、娘たちの中で最も美しいピンピネルラと、まんまと結婚するという他愛のないものである。」
「このバレエの初演は1920年5月15日、パリ・オペラ座でロシア・バレエ団の公演演目の1つとして上演された。振付はマシーンが、装置と衣裳をピカソが担当し、プルチネルラをマシーン、ピンピネルラをカルサヴィーナが演じた。そして指揮はこのレコードと同じアンセルメが担当した。
このレコードは全曲盤であるが、1924年に作曲者自身によって編まれた9曲からなる演奏会用組曲もある。そしてその組曲は声楽を伴わない。」
◆本LPについて◆
厚紙シングルジャケット。裏ジャケに解説「バレエ音楽《プルチネルラ》について」(小倉重夫)、演奏者(アンセルメ)紹介(志鳥栄八郎)、モノクロ写真図版(アンセルメ)1点。インサートに「レコードの音楽とその内容」(小倉重夫)、歌詞対訳(小倉重夫)。
★★★★☆