『伊福部昭 「交響的エグログ」「物云舞」』
野坂恵子(箏)
CD: Futureland/東芝EMI株式会社
制作:(株)ユーメックス
TYCY-5296 (1993年)
税込定価3,000円(税抜価格2,913円)
Mfd by Toshiba EMI Ltd in Japan
帯文:
「田園にくりひろげられる西洋と日本の対話は、
作曲者 伊福部昭と演奏者 野坂恵子の邂逅から生まれた。」
伊福部昭/野坂恵子
Akira Ifukube - Keiko Nosaka
1.二十絃箏とオーケストラのための「交響的エグログ」
EGLOGUE SYMPHONIQUE
pour Koto à vingt cordes et Orchestre
作曲:伊福部昭/箏:野坂恵子/指揮:井上道義/演奏:京都市交響楽団
(平成4年7月17日 京都会館にてライヴ収録) 27:57
2.物云舞(ものいうまい)
MONO-IU-MAI
Monodie Chorégraphique pour KOTO à vingt cordes
作曲:伊福部昭/箏:野坂恵子
(平成4年11月26日 チェリーアイランドスタジオにて収録) 14:51
ディレクター:藤田純二
エンジニア:堀真慈
マスタリングエンジニア:小泉純二
制作協力:寺元宏/井上誠
◆本CD解説(小宮多美江)より◆
「野坂恵子と作曲家との出会いは、(中略)1957年の香港映画「妲己(だっじ)」(引用者注:「妲己(だっき)」1964年)で、アップで中国の琴がひかれるその音を野坂恵子の箏が合わせたのだという(中略)。」
「郢曲「鬢多々良」の次に書かれた伝統楽器のための伊福部作品は、二十絃箏独奏曲としての1979年「物云舞(ものゆうまい)」であり、3年後の「二十絃箏とオーケストラの為の交響的エグログ」、いずれも野坂恵子に捧げた作品である。」
「生田流箏曲の家元野坂操寿の長女として生まれた野坂恵子は、当然のように幼少から箏・三絃に親しみ、その分野の古典曲を習得、長じて東京芸大邦楽科に入学、1963年同専攻科終了ののち65年、第一回リサイタルを開催。68年、日本音楽集団入団、69年第2回リサイタルにさいして二十絃箏を開発発表。その間多くの内外演奏活動を行ったが83年、つまり「二十絃箏とオーケストラの為の交響的エグログ」再演をほとんどさいごに、日本音楽集団の退団をはじめ、すべての役職を辞して演奏活動を停止する。やがて沖縄古座でのロックとの出会いなどあり、小劇場ジァンジァンでの自作のみの演奏活動を再開する。」
「そして(中略)1992年7月17日、京都市交響楽団定期演奏会で、(中略)「二十絃箏とオーケストラの為の交響的エグログ」の3演目をついにきくことができた。
題名にあるとおり、二十絃箏(調絃は3オクターブ)でひくことができる原曲はそのままだが、この度の野坂は(中略)二十五絃箏を用いて独奏している。」
◆本CDについて◆
ブックレット(全8頁)に解説「伝統楽器、そして野坂恵子との出会い」(小宮多美江)、「伊福部先生に感謝」(寺元宏)、写真図版(モノクロ)3点。インレイにトラックリスト&クレジット。
★★★★★
物云舞
野坂恵子―ジョージ紫『ニライカナイ Requiem 1945』より
沖縄古座でのロックとの出会い。