Akira IFUKUBE
WORKS FOR ORCHESTRA
CD: 株式会社フォンテック
FOCD3245
税込定価¥3,000(税抜価格¥2,913)
帯文:
「師伊福部作品演奏の第一人者と称された芥川也寸志
代表作三曲を収録。」
交響譚詩(1943)
BALLATA SINFONICA
1.I. Prima Ballata: Allegro capriccioso 7:10
2.II. Seconda Ballata: Andante rapsodico 7:34
タプカーラ交響曲(1954/79)
SINOFINIA TAPKAARA
3.I. Lento - Allegro 11:58
4.II. Adagio 7:50
5.III. Vivace 7:49
ヴァイオリン協奏曲 第2番(1978)
6.CONERTO No. 2 for Violin and Orchestra 23:26
芥川也寸志
Yasushi AKUTAGAWA: conductor
小林武史
Takeshi KOBAYASHI: violin [6]
新交響楽団
THE NEW SYMPHONY ORCHESTRA
Recording Date
8 Aug. 1977 ([1], [2])
1 Feb. 1987 ([3]-[5])
6 Apr. 1980 ([6])
(Live Rec.)
Location
Festival Hall ([1],[2])
Suntory Hall ([3]-[5])
Tokyo Bunka Kaikan ([6])
Photographer
Akira KINOSHITA
Art Direction
VIEW Int'l Inc.
「マスターテープ音質劣化等のため、一部お聞き苦しい個所がございます。ご了承下さい。」
◆本CD「作曲者の言葉」より◆
「交響譚詩」
「第二次大戦中、螢光質の研究に斃れた兄のために起稿し、1943年春に脱稿(札幌)したものです。
戦争が次第に烈しくなり、大きな編成を採ることが困難な時代だったので、2管持ち替えの小さなものとしました。
その年の9月、ヴィクター管弦楽コンテスト(Victor Orchestral-contest)に入選、東京交響楽団、山田和男指揮によって録音されました。」
「公開初演は同年11月20日、日比谷公会堂において同じく東京交響楽団、山田和男指揮により行われました。」
「タプカーラ交響曲」
「作者は、アイヌ語でシャアンルルーと呼ぶ高原の一寒村に少年期を過しました。そこには、未だ多くのアイヌの人達が住んでいて、古い行事や古謡が傳承されていました。
タプカーラとは、彼等の言葉で『立って踊る』と云うような意をもち、興がのると、喜びは勿論、悲しい時でも、その心情の赴くまま、即興の詩を歌い延々と踊るのでした。
それは、今なお、感動を押え得ぬ思い出なのです。
その彼等への共感と、ノスタルヂアがこの作品の動機となっています。
作品は、中学一年からの友人で、博識な音楽評論家である三浦淳史君に献呈されています。
彼は、少年である私をそそのかし、私を作曲と云う地獄界に陥しいれたメフィストフェレスなのです。」
「ヴァイオリン協奏曲 第2番」
「一個のヴァイオリンと云う楽器がもつ特性を、オーケストラとの対比によって捉え、その協奏を通じて、吾々の血に隠くされている感性を問いなおして見たいと考えました。
主要なモチーフには、傳統に近い旋法が用いられています。
と云うのは、作品は民族の特殊性を通過して、共通の人間性に到達しなければならないと云うのが、作者の願いであるからに他なりません。
友人で優れたヴァイオリン奏者である小林武史君に献呈されています。」
◆本CDについて◆
二つ折りブックレット(4頁)内側に「芥川君を偲ぶ」(伊福部昭)、芥川也寸志によるコメント(「1980年4月6日 新響第87回演奏会「日本の交響作品展――4 伊福部昭」プログラムより転載」)、ブックレット裏表紙に写真図版(モノクロ)1点。投げ込み(4頁)に「作曲者の言葉」「解説」「芥川也寸志」「新交響楽団」(「「交響譚詩」の項〈作曲者の言葉〉は、音楽之友社刊スコアより転載。他は、1980年4月6日、新響第87回演奏会「日本の交響作品展――4 伊福部昭」プログラムよりの加筆転載です。」)。
ライヴ録音。「タプカーラ交響曲」と「ヴァイオリン協奏曲第2番」は1980年代にLP(「伊福部昭 管弦楽選集(1)」FONC-5030)としてリリースされています。
★★★★★
タプカーラ交響曲