『ペルシャ逍遙~イランの音楽Ⅱ』
Music of Iran II
ワールド・ミュージック・ライブラリー 6
CD: キングレコード株式会社
KICC 5106 (1991年)
税込定価¥2,500(税抜価格¥2,427)
帯文:
「世界で最も古い伝統を誇るペルシャの音楽。
純然と昇華された素晴らしいソロの数々を凝縮した名盤。」
帯裏文:
「世界で最も古い伝統を誇るペルシャ音楽。セタール、ウード、トンバック、そしてアーヴァーズの素晴らしいソロの数々。革命の荒波を生き抜いたイラン音楽の底力がうかがえる一枚。」
1.マーフールによるアーヴァーズとネイ Āvāz and Ney 《Dastgāh-e Māhūr》 6:18
2.アブーアターによるアーヴァーズとセタール Āvāz and Setār 《Dastgāh-e Abū'atā》 14:48
3.シュールによるセタール独奏 Setār Solo 《Dastgāh-e Shūr》 7:08
4.トンバク独奏 Tombak Solo 5:37
5.マーフールによるタール独奏 Tār Solo 《Dastgāh-e Māhūr》 9:23
6.マーフールによるウード独奏 'Ud Solo 《Dastgāh-e Māhūr》 7:07
アーヴァーズ: アリーレザー・エフテハーリー
Āvāz: Ālirezā Eftekhārī (1,2)
ネイ: ベフザード・フォルーハリー
Ney: Behzād Forūkarī (1)
セタール: ベフナーム・ヴァーダーニー
Setār: Behnām Vādānī (2,3)
トンバク: カームビーズ・ギャンジェイー
Tombak: Kāmbīz Ganjeī (4)
タール: マンスール・ユーノスィー・スィーナキー
Tār: Mansūr Yūnosī Sīnakī (5)
ウード: ホセイン・ベフルーズニアー
'Ūd: Hoseyn Behrūzniyā (6)
1989年4月15日キングレコード第2スタジオにて録音
Recorded April 15, 1989 at King Record #2 Studio, Tokyo
Director: Kyoji Hoshikawa
Engineer: Hatsuro Takanami
Licenced by MIN-ON
Cover Design: 美登英利
Cover Photo: イラン・水さし(富浦隆則 撮影・国立民族学博物館蔵)
◆本CD解説(関喜房)より◆
「イランの古典音楽は、ダストガー(dastgāh)と呼ばれる旋法体系によって整理されている。ダストガーは12種あり、それぞれ固有の性格、旋律型、音階構造を有している。」
「以上のダストガー中に含まれている楽曲の形式は次のようなものである。
グーシェ(gūshe):声楽であれ、器楽であれ、即興演奏に際して骨格となる小品(ほとんど数分単位)で、特有の旋律型、雰囲気、独自の名称、及び所属するダストガーを示す終止形(フォルード、forūd)をもつ。無拍のアーヴァーズ(āvāz)と有拍のザルビー(zarbī)に分類される。
チャハール・メズラーブ(chahār mezrāb):あらかじめ決められた比較的単純なリズム上で即興的に旋律が展開される器楽形式。各楽器ごとに、それぞれ特性を生かした奏法が工夫されており、楽器の技術的特徴を知るためには最適の形式。また、イランの大衆には最も人気の高い形式である。
レング(reng):舞曲で器楽形式。それぞれ独特のリズムをもち、普通、演奏の最後に奏される。
タスニーフ(Tasnīf):歌曲
ピーシュ・ダル・アーマド(pīsh dar āmàd):前奏曲。今世紀初頭に生み出された新しい器楽形式。
演奏は通常、ピーシュ・ダル・アーマドの演奏によって始められる。次いで、奏者の趣味やその場の雰囲気によって選択された幾つかのグーシェが演奏される。グーシェは即興なしに奏されても差しつかえないが、大抵何らかの即興がなされる。」
「また、これらのグーシェの演奏の間に、チャハール・メズラーブやタスニーフなおの拍節的な曲も挿入され、最後はレングで締めくくられる。」
◆本CDについて◆
ブックレットに「解説」(関喜房)、英文解説、写真図版(モノクロ)5点、「ワールド・ミュージック・ライブラリー」CDリスト、地図2点。「解説」中に楽曲で使用されている詩(サアディー、アーレフ・カズヴィーニー)の要約が掲載されています。
本作と『イランの音楽Ⅰ』(KICC 5105)は、2008年の「ザ・ワールド・ルーツ・ミュージック・ライブラリー」では二枚組CD『イランの古典音楽』(KICW 85005/6)にまとめられてリリースされています。
★★★★☆
マーフールによるアーヴァーズとネイ
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